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多摩川の生き物とヒト その35 番外 鳥海から酒田、そして上越 22/07/21

カメムシに嫌われている宿を立ち、田んぼの中を進む。が、田の所々に塚みたいのが点在している。この辺は象潟という由来になった所だと後で知った。ことは鳥海山の日本海に面したところが崩れ、日本海に流れ込んできた。島みたいに見えたので、九十九島と呼ばれた。この光景が例の松尾芭蕉が東北の松島に似ていることから「象潟や雨に西施が ねぶの花」と詠んだ。ところが、江戸時代の大地震により、海底が隆起して現在の姿になった。だから、芭蕉は現在の姿を見ていないことになる。ところが学術的な調査を行われていないのに島を壊す圃場計画が持ち上がっているそうである。景観や自然などよりも、予算などの確保が重要なのだろうと思う。

学校の栖(すみか)で。貼り付けれてポイとされたカメムシはどうなるのだろう

遊佐(ゆざ)を過ぎ、酒田へ。酒田では山居倉庫へ寄る。酒田は北海道と京都などへ米やニシンなどを運ぶ北前船の拠点。山居倉庫は運ぶコメを蓄えておく施設で、現在、その役目を最近で終了した。最上川と並びここでもおしんの撮影が行われていた。樹齢100年を超えるケヤキが素晴らしい。ケヤキ並木を抜け、表に回ると新井田川に接している。海から川へ運ぶ水運が発達していたことがわかる。

酒田 山居倉庫にて 冬の北風よけと夏の日差し除けにケヤキを植えた。

倉庫を改造した物産館でお土産などを購入し、しばし、休憩。加茂水族館へ向かう。加茂水は来館者が少なくなり、廃館の危機に陥った。起死回生でクラゲを展示したところ、珍しいこともあり、来館者が増えたという経緯がある。体の様子とは違い、水流が必要などクラゲの飼育は難しく、私達も飼っていたら3日ぐらいで死滅したことがあった。死体もなく、亡くなった事も解らなかった。オワンクラゲのように光るクラゲや刺されると痛いが、きれいで幻想的な触覚があるカツオノエボシなどが漂っていて見ていても飽きない。さらに、なかなかにみられないポリプなどのクラゲの幼生も展示されていたりと、興味が尽きない。昼食の食堂の目の前が海だった。ちょうど、潮が引いていたので、海に潜りたい衝動にかられた。
帰りは途中まで下道で行ったが、笹川流れのほうへ行かず、直進してしまった。村上や岩舟町などを通過してきたが、今回の水害で多くの被害が出たところでもある。その後が気になる。
鳥海へはもう一度、行きたい。自転車を積み込んでロードレースの大会に出る。その後、山に登る。
もう一つはあがりこ大王などのブナの巨木も見てみたいし、このようなまだ見ていない自然を見てみたい。
鳥海の問題は日本全体に言えるが、やはり、オバーユースだろう。人が多くなると神の祟りがあると言えば、効果が環境省よりもあるだろう。


加茂水族館のクラゲのパンフレット 虫や草よりも種が少ない。しかし出会えない
加茂水 規模は小さいが、面白い

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