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多摩川の生き物とヒト その168 水系 大丸用堰改修に伴う府中市護岸工事の   立ち合い         23/10/18

大丸用水堰改修に伴う護岸工事が府中市でも行われることになった。新しい護岸工事に伴う立会いが府中市郷土の森付近であった。
キンモクセイが香る中、玉川上水を渡らず、一般道からサイクリング道路へ入り、一路、南下する。予定時間よりも早く着いたので、南武線の車窓からも気になっていた橋脚付近に向かう。
オギ原の脇から橋脚沿いに進む。メドハギやヤハズソウなどが生えている所に来た。カワラノギクやカワラサイコはないかと捜したが、カワラケツメイが一株、あっただけで他はなし。

水辺近くにあったミゾコウジュ。


対生であり、まさしくシソ科。
橋脚から是政橋を望む。橋の間には豊かなオギ原が広がる。この一部にコンクリートブロック製作場を作る。
一株だけ、あったカワラケツメイ。

また、少し、ヤブコギをしながら堤防に戻る。カワラサイコなどはなかったが、もう少し、ゆっくりと川べりに出て観察したい。
府中市体育館前などを通り、約束の待ち合わせ場所へ。急遽、変更になった場所に集合。国交省の方と直接工事に関係する2社とオブザーバーの1社の工事関係者を含めて、10名ぐらいの大名行列となった。
まず、護岸の位置を確認する。郷土の森バーべキュー場よりも先では河川敷の幅が足りないので、幅を増やすために、川へ伸ばすとの事。今ある、昔、作った親水護岸やその岩も土砂などに埋まるとの事。親水護岸の検証をしない中、赤と白のポールがワンドの中に立っている。
私が指摘した河原の様子を見るため、河川敷の内部へ入っていく。昨年(2022年)、燃えてシナダレスズメガヤだけになった川原を行くと、メドハギがあり、近くにカワラケツメイがあった。この辺は護岸工事の予定地なので、移植などを考えるとの事。近くには池もあるが、この水を流す水路を作るかはこれからだと言う。

ワンド。この水辺の中間付近まで岸辺が延びる。
これらの水辺の樹々はすべて、切られる。
郷土の森近くで。小段に休憩所を作る。
水辺に近い所で生えていたカワラケツメイ。
堤防の中間にある小段。カワラナデシコなどの貴重な植物が生えている。
小段から河川敷に通じる道を作った。この先に休憩所を設置する。

小段に休憩所を造る事については、小段に出て確認すると言う。川原から戻り、少し、ヤブをこいで堤防に出る。堤防上を関戸橋方面へと歩く。夏に立会いした現場ではすでに、工事をしている。その中に休憩場を作るとの事。小段には貴重な植物があると府中市に指摘されたそうだ。
来た道を戻る。バーベキュー場には平日、いや、平日だから、多くの利用者がいた。このバーベキュー場の横の岸辺に工事用道路ができるそうである。緊急河川敷道路の橋を渡り、排水路脇の川原へ。ここは2,3年前、工事用道路を作った所だそうだ。素跡をたどりつつ、足元の悪い川原を歩く。途中で、カワラケツメイがあり、ケツメイを除け、バーべキュー場へと通じる道路を作るとの事。
川原に上がると、ヤハズソウが広がり、そこに細麺のラーメンがかかったようにアメリカネナシカズラがあちらこちらにあった。メドハギも点在して、良い植生になっている。ここに休憩所を作ろうとしたが、もう少し、川寄りにし、工事用道路も、ヤハズソウなどの河原植物保護のため、ずらすことにした。そのため、南武線鉄橋をくぐる位置も川寄になった。
直接、オギ原をコンクリートブロック製作所へ抜ける道を作りたかったようである。オギ原を壊すので、橋脚と平行に行くようにし、元の計画のままにするように求めた。

武蔵野線直下に広がるヤハズソウを主体とした河原。
南武線鉄橋下の元工事用道路を行く。工事用道路が復活する。
府中市サッカー場脇の緊急河川敷道路を行く。

緊急河川道路に出た。この先の道路は武蔵野線鉄橋を過ぎると、サイクリング道路と合流し、また、離れていく。この合流が問題で、今でも、多くの自転車などが通っている。工事で事故のリスクを下げたく、河原の道を選んだとの事。

関戸橋下流で。夏に立会いをした所。
元府中市のグラウンドの端から、堰に通じる道を作っている。
ヤブを切り開き、道路を作っている。いくつかの会社が関わっている。
近くに池があり、大切な自然がある所。
勝手に作ったラジコン基地があった。

郷土の森に戻ると、どこまでを護岸にするのかが分かった。百聞は一見にしかずである。
少しでも、自然の復元を行うため、コンクリート護岸の上に覆土をし、元ある土をかぶせて欲しいと、最後のお願いをして、戻った。

オギ原が輝いていた。福生睦橋左岸付近で。
多摩橋付近でも、護岸工事が始まっていた。
水辺付近まで刈り払われていた。
この多摩橋付近から護岸の続きを行うようである。
カラスが騒いでいると思ったら、カキを食べていた。

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