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多摩川の生き物とヒト その217 水系 昭和用水堰付近の調査   ‘24/04/20

多摩川では羽村堰改修工事や多摩橋左岸護岸工事が終了し、やっと、静かに落ち着き始めた。睦橋から五日市線鉄橋までの左岸のサクラ並木は葉桜となり、人ごみも無くなった。そういえば、羽村のチューリップ祭りでは祭り終了後、花は全て刈り取られていた。もう、球根を大きくするよりも、花を見に来させないようにしているのだろう。
逆に、根がらみ田んぼ前のオドリコソウ公園では文字通り、オドリコソウが咲き誇り、外来種のキバナオドリコソウもあった。入れ替わるように、ヒガンバナが黄色くなり、眠りにつこうとしている。

オドリコソウ。舞っているかのよう。
シソ科。下に唇弁があり、唇形花と言う。みんな似ている花。
キバナオトギリソウ。これは地中海原産。
逆に、ヒガンバナは葉を枯らして、夏越しをする。
幹が面白いケヤキ。
雄花を付けたクヌギ。福生市柳山公園で

昭和用水堰に着き、堤防の斜面の様子をまず見る。ここにどんな植物があるのか、以前から興味があった。クサボケが咲き、ワレモコウがあり、アキカラマツもあり、特徴的な植物が多い所になっている。さらに、ブロック状になっている斜面を過ぎた所には絶滅危惧種のハタザオが2本あり、茎が伸びている最中だった。
次は河川敷だが、ノイバラが多く生え、特に貴重な種は無かった。しかし、土手の植物に影響を与えたり、カナヘビなどの他の生き物の住み家になるなど、他の生物同士で関係しあっていると思う。

クサボケなどが多く生える堤防。昭和用水堰付近で。
ワレモコウなども生えている。昭和用水堰付近で。
季節は進み、カラスノエンドウは実を着けてきた。これからさらに、名前のようになる。
ツボミオオバコ。少し、毛が多い。
土手を彩るクサボケ。
実が成る。この実をシドミと言う。文字通り、ぼけてしまったクサボケ。
秋が楽しみ。ワレモコウ。
ツボスミレ。
白く、清楚な花。ニョイスミレとも言う。
ハタザオ。これから、さらに伸びて、花を着ける。
堤防などを覆うジシバリ。
舌状花だけの花を着ける。
河川敷と堤防の間。
この間に生えているヤブカンゾウ
河川敷。ノイバラで被われている。
河川敷から川に向かって崖があり、途中から伏流水が出ている。白い花はオランダガラシ。
伏流水が溜まり、ワンドになっている。
流れてきたブロックもあり、面白いワンドになっている。
アシなどが広がり、魚なども多い。
反対側は堰下に通じている。
ワンドを渡ると、中洲に出る。
中洲にもジシバリがある。
堰下には石ころだらけの川原が広がっている。
カナビキソウの群落があった。
カナビキソウはビャクダン科。
マツバウンラン。アメリカ原産。
ワンドの周りにはカラシナが群生している。
中洲のすぐ下流では石ころだらけの川原が広がっている。さらに、歩き、カワラニガナやケツメイ、さらにカワラノギクがないか、見てみたい。
対岸も河原が広がっている。

河川敷から川へ降りる崖の途中から伏流水が勢い良く、出ている。オランダガラシなどが生え、面白い所。伏流水が流れ落ちた所がワンドとなっている。藻屋が喜ぶ藻やアシなどが生え、豊かな自然になっている
飛び石づたいにワンドを渡り、中洲の様子を見る。途中にはアシなどが生えている。アシ原を抜けたら、砂地になっていて、カナビキソウがあった。特に、絶滅危惧種ではないが、半分、寄生しているなど、興味深い種である。また、カワラニガナやカワラノギクなどが生えそうそうな環境なので、捜したが、無かった。すぐ、下流は石ころだらけの川原になっている。
オオバコ科の外来種マツバウンランを見て、再び、河川敷へ。
九ヶ村用水取水口跡付近に出はクマイチゴなどが咲き、春の兆しになってきた。

昭和用水堰。奥多摩の山々が見える。
昭和用水堰。大岳山が見える。


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