ヒルクライムの最適なケイデンスについて考える~2/2

ヒルクライムに限った話ではないが、○○な目的があるとき○○くらいのケイデンスを選択すべき、という事についてあまり合理的と思える(個人的に納得できる)情報が無いことに気付いてしまった。
いや、83rpm(くらい。@エルゴメーター)が最適という情報はあるが、現実はそうじゃない。

104と83の間には何があるのか。

https://www.researchgate.net/publication/26736852_Effects_of_Low-_vs_High‐Cadence_Interval_Training on_Cycling_Performance
「高強度インターバルトレーニングでは高ケイデンスではテストステロンが出ないが、低ケイデンスではドバドバ出たよ。」とのこと。
このあたりがヒントになりそうだが、 なんともいえない。

レシプロエンジンについても、回転数の上昇に対してトルク(熱効率) が出力 (パワー)より先に落ちるので、よく似た関係がある。 最大トルクを超える回転数では吸排気が追いつかなくなり、 混合気に爆発がいきわたらないことでトルクは低下するが、 一定ゾーンまでは回転数上昇率>トルクの低下率のため、 パワーは上がっていく。
ムダになる部分があっても余計に燃料を突っ込んでいるから、でありわかりやすい。
しかし、自転車ではケイデンスを上げることによる効率低下にエネルギー消費増加が伴う必要はないのである。 むしろ非効率なので抑制機構が働きそうである。

いつか科学が解明するのか、 既に解明されているが自分が見つけられないだけなのか。


それでも高ケイデンスで廻す

UCI ワールドプロ選手と自分のようなへっぽこ自転車乗りとはパフォーマンスの絶対値に大きな違いはあるだろうが、フィジカルのポートフォリオが極端に異なるということはないはず。
また、実戦を反映しているとは言い難い実験結果より、 実績を重視したほうがいいと個人的には考える。

しかし、当たり前ではあるが、このまま 60分前後のヒルクライムも 104rpm を目指して速くなるわけではない。 この数値は平地のものであり、 登りでは慣性が働きにくくペダリング中のトルクのかかり方が異なるし、 斜度のぶんだけ下死点の位置も変わるからである。
また、酸素濃度の制約もある。

では斜度や継続時間にもよるのだろうが適正ケイデンスは何 rpmなのだろうか。

クルクル回すログリッチに対してわりと踏んでいるように見えるポガチャルで 88rpmくらいとのこと。
少なくとも勾配6%程度であれば平均 88rpm くらいが妥当か。

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ケイデンスを意識するか

理想は無意識に限界点まで持っていける回転数を維持することである。
しかし、実験では任意に任せると効率重視になるという。 ヒトの進化では持久力が優先されたので、そうなっているのだろう。 ヒルクライムでは 65rpm 前後で上る人が多いようだが、無意識に効率的なケイデンスを選択していると思われる。
もちろんパワーの上限を設けず速く、もっと速く、 音速、 光速、 と意識が求めれば、無意識も効率より出力を重視してくるだろうが、それでもケイデンスを意識することは必要だと考える。
まずは、パワーでなくケイデンス重視で意識して登ってみるところか始めてみて、足りないものを獲得していく。

可能な限り無意識で、高ケイデンスを維持して登れるようになることが自分の限界点に達する解なのではないだろうか。

でも、ヒルクライム用の機材、 高ケイデンスに懐疑的ー無意識に6%:77rpmくらいーだったので、 自分は普通のロード用と同じギヤなんだよなぁ。。。。 変えなきゃ。

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