見出し画像

小学物語22

チビという名前のポインターだった
白黒の大きなブチ模様で
とにかく体つきがしなやかで
美しい犬だった

それと クロ
なぜか雑種の赤犬(輝く茶色の毛)
毛並みがきれいでなでるとすべすべ

7月になると
おらたちはヘビ狩りに森まえ公園へ行く

土俵があり
ちびっこ相撲大会も開催される場所だ

土俵の周りは藪になっていて
蛇がたくさん住んでいるので有名だった

公園の下の国道沿いには
ヘビアリマス と書いた木の看板
まむし屋という店

アオダイショウだと150円
マムシだと450円で売れた

今日は町内の子供会の仲間たち
10人で公園に来た

地面はたくさんの木々や草が網目状

一番年上の人が指示を出す

おらたちは発見したアオダイショウを囲む

えっ


でかすぎる

2mはある

動きはのろい

皆で同時に首、胴体、尻尾を抑えにかかる

それっ


すごい力だ

尻尾と胴体をつかんでいたやつらが

手を放してしまった


胴体をつかんでいたやつの腕にヘビが巻き付いた

すごい力だ


おらの腕より少し太い


はずそうとするが

はずれない


首を押さえている

年長者の2人は手を離せない


ついに巻き付かれたやつの腕が紫色になった

顔も青ざめてぐったりしている


小さい子たちが泣き騒いでいる

くっそー


はずれねー


首を押さえていた年長者が

巻き付かれたやつを助けるため首を放してしまった


その瞬間アオダイショウは急激に体をくねらせ

逃げて行った


たぶんマムシだったら誰かがかまれていた


おらたちは茫然として

逃げるヘビを眺める


なんであんなおっきなヘビがいるんだろう

不思議だ


そのあと場所を変えて

結局 アオダイショウ1匹を売った

150円だった


町内に戻ってきた


チビが神社のところで寝そべっていた

おらたちを待っていてくれたのかな


公園脇の乾物屋に行って

30円のダブルソーダアイスを買った


30円で2本はお得だ

みんな1本ずつ食べることができた


みんなで1mを超えるような大蛇は

止めようと決めた


おらはチビの首に腕を回してやさしくつかまえた

ぶるぶるっと首をふるわせて逃げてしまった

-----------------

いろんなことにチャレンジしてみよう

学ぶことも多い

娘へ




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?