Teenage Kicks〜ルールを知らないオーナメント〜勝手に楽曲コラボ

「刺激的キックスだろ？族車コイツの装飾オーナメント」
2ケツする前に必ず武は言うけど、確かに刺激的キックスだった。
ロケットカウルもマフラーも、そして彼自身も…。でも、私が本当に惹かれていたのは、並走している博の３段エビぞりシート。
そんな私の気持ちに武も気付いたのだろう。彼は愛車のシートを張り合うように高くしていき、年の瀬には最も刺激的な装飾オーナメントになった。
「いくらなんでもヤバ過ぎない？すぐパクられるよ」
「刺激が必要な俺はな道交法ルールなんて知らねんよ。それに今の時期にピッタシだろ？」
真っ赤なウィンカーがトナカイの鼻みたいに光った。

「それが、あれ？」
幼い娘が家の煙突オーナメントを見上げて聞く。
「そう。よくあんなの付けて疾走はしれたよね。いろんな意味で」
「あそこから入って来るの？」
「うん。きっとパ……サンタさんが刺激的キックスなプレゼントを持ってね」

(410文字)

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