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FaOI新潟2023二日目現地感想①

2023年6月17日

新潟の朱鷺メッセにて、FaOI新潟二日目公演、行って参りました。

私史上最高の席で見た全てを、全力で記していきたいと思います。

いつもながらネタバレしかありませんのでご容赦ください。


朱鷺メッセの様子

前日の雨模様から打って変わって、猛暑と呼べるくらいの暑い日でした。
新潟駅から少し離れている朱鷺メッセに着いた時には既に人がいっぱいで、会場はたくさんの人たちの熱気と期待で埋め尽くされていました。

朱鷺メッセは会場横にゆったりとした大きな川が流れており、とても眺めがいいところです。
しばらく川を眺めて風に吹かれてみたりして新潟を感じようとしたのですが、やっぱりこの後のショーのことばかり考えてしまい全く集中できないので、さっさと入場列に並ぶことにしました。

私の懸念はひとつ。

席からのリンクの見え方がどうなのかということです。

朱鷺メッセの前評判を調べてみたら、
「アリーナ席は傾斜が緩くて見えづらい」
「前の人の頭のでリンク半分以上隠れる」
という後ろ向きな情報しか入ってこなかったからです。

まさに私の席はアリーナ席。(チケットの席種的にはSS席)
奮発してチケットとったのに、ほとんど前が見えなかったら悲劇です。

自分のチケットの席番を確認した時、思ったよりも席番号が前の方の数字だったので嬉しくなったのも束の間、
「いくら前でもリンクが見えなかったら奮発した意味ないな…」とすぐにムクムクと不安の方が頭を擡げてきました。

でも、このまま高い交通費を出して、チケットも2万超えで、確実に私の財布は大ダメージを受けるのですが、「見えづらい」というリスクを冒してまでも現地行きを決行したのは、やっぱり羽生結弦選手に会いに行きたいから。

最悪見えづらくても、今までで一番リンクに近い席なのは間違いなかったので、その存在を今までにない距離感で感じられるだけでもお金を払う価値があると思えたのです。

そして、その結果。

ビクビクしながら現地で自分の席に着いた時、目の前に広がった景色はそれまで体験したことのないものでした。

多少前の方の頭がリンクと重なって見えるけれど、それを持って余りあるほどのリンクの近さ。
ほんの数歩前に出ればリンク。
そして、ロングサイドど真ん中の席で、全てを見渡すことができる。

これは、やばい………!

それまでの不安が一気に嬉しさと興奮に変わりました。

ショーが始まる前にオペラグラスでリンク周辺の様子を確認する、という私のルーティーンもやらずに、ただずっと自席で待機していました。

だって、オペラグラスを使わずとも、周りが完全に見えていたので。
こんなこと初めての経験でした。

オープニング

お馴染みのオープニング曲が流れ、アンサンブルスケーター達が中央で輪を作って登場しました。
スピン、ジャンプ等それぞれの技で魅せてくれます。

はっきりと一人ひとりの表情が見えて、そのあまりの迫力に私は驚きました。

スケーターがリンクの端すれすれを滑る時が特に客席との距離が近いから、臨場感たっぷりです。

皆、顔も身体も美しくて…。
彼らの少しの緩みもない身体を見ていると、いつも羽生選手にばかり目がいきがちだけど、全てのスケーターさん達が等しくアスリートであり、ストイックに鍛えているのだということが伝わってきました。

Bツアーから新たに加わった無良さんや宮原知子さん、坂本花織選手の姿に新鮮さを感じながら、
ほどなくして大本命の羽生選手の登場する時がやってきました。

羽生選手登場

青い衣装に身を包んだ羽生選手が颯爽と現れて、ジャンプのための軌道に乗りました。

その軌道の途中に私がいて、目の前をすごいスピードで通り過ぎていきました。

心がギュッとする瞬間。
私が何かを思う前に、羽生選手はあっという間にショートサイドへ駆け抜けていき、見事な4Tを跳びました。

それはもう、鮮やかなジャンプでした。

彼が跳んでから着氷するまでの間のこと、まだ少し覚えています。

ジャンプが高い!
飛距離が長い。
氷の上から踏み切って、何故あんなに高く跳べるんだろう?
人間技とは思えない。

回転速度が速くて見えない!
滞空中に高速で身体を捻るために、どんな力が働いてるの?
4回転ジャンプって、凄い技だ…。

こんなことを改めて思いました。

今まで散々羽生選手のジャンプを見てきて何故今更色んなことに感心してしまったかというと、
あんなに低い位置からジャンプを見るのが初めてだったから。

現地で見ても後ろの方の席なので、いつも見下ろす形でしか目撃できてなかったからです。
今回みたいにリンクと同じくらいの高さのレベルから見ると、どれだけ4回転跳ぶには高さと回転の速さを出さなきゃいけないのかを理解できた気がします。

間近で見た印象

ディーンフジオカの「History maker」にのせて踊るパートで、
羽生選手は歌を口ずさみながらいつものごとく音を拾って身体全体でリズムを刻み、気持ちよさそうに滑っていました。

TVで観てるみたいに彼の表情一つ一つがよく見えて、私は息をするのを忘れてしまうくらいに見入っていました。

思った通り夢中になりすぎてもうほとんど記憶に残ってないのが悔しいところですが、
ひとつ、私が現地で感じた彼の印象としては、

白くて、繊細

ということ。


ビックリするくらい細い。
陶器のように白い。

よく、彼を横から見た幅はティッシュケースひとつぶんくらいだということを聞いたことがありますが、

全然大げさな比喩じゃないなと思いました。

腕も足もしっかり筋肉があるのは分かるけど、でも細い。
何かあれば折れてしまうのではないかと思う程、繊細なフォルム。

他の男性スケーターさん達と一緒に踊っているとそれがより目立つ。
尋常じゃなく均整のとれた美しいスタイルがより際立って見えました。

そしてやっぱり、顔がいい…。

スケートももちろん見てますが、どうしても目がいってしまうのは結局、顔です笑。
スケートも正直そこまで詳しくないですし笑。
TVで見るより127倍かっこよかったです。

女優ライトと呼ばれる照明、ありますよね?
顔を強い光で照らしてあらゆるアラを隠してくれるあのライト。

羽生選手は、常に天然の女優ライトを浴びっぱなしなのではないでしょうか?
ショーのスポットライトに当たってるから綺麗に見えるとか、そんな話ではなく。

多分、常に女優ライトに照らされてるみたいに、一瞬の隙もなく、何のアラもない、美しい顔なんですよね…。

こんな調子で美しい顔に見とれてばかりいたので、オープニングの内容をあまり覚えてないというポンコツな私でした。


他に覚えていることといえば、
ジョニーへのリスペクトをすごく感じたことでしょうか。

オープニングではパパシゼや羽生選手といった有名選手のソロがあるけど、今回でショーを引退する予定のジョニー・ウィアーにスポットライトを当てた演出がなされていました。

ジョニーがリンク中央で滑って皆の注目を浴びている間、羽生選手はジョニーの方に手を差し伸べて、頭を垂れていました。

その横顔から、ジョニーへのリスペクトと少し寂しそうな様子が伝わってきた気がしました。

ショーのパンフにも二人の対談が載ってましたが、羽生選手にとってジョニーは憧れの存在で。
平昌後のSPの「Otonal」はジョニーへのオマージュの意味が込められているのですものね。
競技プロとして作り上げるための大事な曲を「Otonal」にしたというところに、並々ならぬジョニーへのリスペクトの気持ちを感じます。

そんな尊敬する先輩への餞として、
羽生選手の深い感謝の気持ちを、その立ち姿と真っすぐ伸ばした手が物語っていました。


席がロングサイドだったから、ほとんどの時間を羽生選手を正面からじゃなくて横から見ていた気がします。
その佇まい、その横顔が、この世のものとは思えない程美しくて…。

位置的にも中央でTV放送のアングルとほぼ一緒だから、目の前で起きているショーなのにTVを観ているようなそんな錯覚に陥りそうにもなりました。

でも、TVと違うのは、余計なスイッチングもなされず、全て自分の意思によりずっと羽生選手の姿を視界に捉えていられること。
私は、今回もマスクしていて良かったと思えるほど口をポカ~ンと開けたまま、
ただ彼の美しい横顔に見惚れていたのでした。


続きます。

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