【小説Re:01】『君を守りたい』⑨未来への準備
被災地の避難所で生活していた人々は、順次ヘリコプターで大型客船へ移され北海道へ運ばれるようになっていた。北海道に着くと仮住まいとして用意されたマンションへ案内された。そこを一旦住居として、カタログの中から、ファミリーは一軒家を、独身者は、マンションの2LDKを選んで引越が出来る仕組みになっていた。家賃、光熱費、医療費、その他生活に必要な費用はすべて支給されたカードで無料となる。その費用は、一文字グループと大手企業が負担していた。カードは、被災地から移住する際に本人の個人情報、