男友達をつくってみる
34年の人生で性的関係を持たない異性の友だちを持つことがありませんでした。
別に今も男友達が欲しい!と積極的に思っているわけではないのですが、マッチングアプリでマッチした「いいな」と思う男の子が、普通の友達を望んでいる雰囲気だったので合わせています。
私にとっての「いいな」って結構厄介だと思うのですが、写真では好みの外見で、メッセージにも疲れないテンポを保つ力がある、と思う相手が「いいな」の対象なのですが、どう転んでもセフレ以上の関係にはならないわけです。
だというのに、若い男の子の知り合いしか欲しくないという欲求のために、既婚で子供がいる34歳であることはひた隠しにしてマッチングするため、どうしても恋人の枠が空いている20代半ばの女性を演じることになってしまいます。
なぜでしょうね、これはセフレだなと選択した男の子には「彼氏と住んでる」とか言って自由時間が少ないことを刷り込んでおくのに、
この子は友達希望かな…?と進路が曖昧な男の子には「彼氏いない、一人暮らし」と言ってしまう。
対面していないうちは相手の写真に対して「いいな」の幻想があるので、話題が途切れないようにメッセージを送り合うのはそれほど苦痛ではありません。
いざ会ってみるとあれ?となります。
こういう感じかあ、声こんな感じかあ、喋り方こんな感じかあ。
これは相手も私に対して思うでしょうし、男友達だろうがセフレだろうがあるあるでしょう。想像通りの人が来ることなんてまずありません。
想像(理想)と違う人が来たとしても、会うまでにある程度キャラクターや趣味嗜好を把握している者同士(偽りの私ですが)ですし、私にはまあ対人術があるので、楽しい時間を過ごすことはできます。
ただ、男友達の括りに入れてあると、こちらが取れるアクションにかなり制限が生まれます。
下ネタ禁止、パートナーの話禁止、相手自身に男を意識させる言動禁止、かといってあなたは私にとって恋愛対象外と思わせるのもよろしくない。
着地点がわかりません。
楽しく食事をして、割り勘してバイバイ。帰宅したら「今日はありがとう」の連絡を入れる。
ここまでやってどっと疲れが来ました。
嘘の自分を作り上げて、これ以上仲良くなる予定のない異性と食事をして、何を得るんだろう?
逆に言えば、いろいろと嘘で塗り固めてはいますが、若作りしてセフレと会うことで得られるのは承認欲求の充足とアンチエイジングのホルモンです。
それなりに打ち解けた人とする食事は美味しく、普段しない話題をするのも楽しい。けれどもそれは夫とで良いかな…。
なんて思っていると、バイバイした後にも今までと同量のLINEのやり取りが再開されて「着地点…」と戸惑っています。
一回ご飯に行ったことだし、休憩しない?という気持ち。
何となく思ったことをすぐに伝えられる夫以外の人がいたら良いかな、と思って始めたことですが、友達ってこんなに連絡取り合い続けないと維持できないものだっけ??
返信や話題の捻出に面倒臭さが勝ったので、2日ほど返信しないでいたら「嫌われたかと思った…」と言われて、おや?と感じました。
面倒臭いかも・・・
シンプルに、私には自由時間があまりありません。
良い人ではあるけど、「いいな」の幻想がなくなった男の子と積極的に今以上に仲良くなりたいという意思は、逼迫した時間をLINEに捻出するほど強くありません。
まあ2か月に1回くらいご飯に行けたら良いかな?ってくらい。
面倒臭さの源流に、万一この人に私と付き合いたいという願望が芽生えたらどうしようという杞憂があります。杞憂だと思いたい。
私が思う以上に20代後半のパートナーのいない若者は彼氏彼女が欲しいものらしい、というのを最近知りました。
遊びたいし責任取りたくないクズとばかりつるんでいて気付かなかった。
この男友達(仮)は、すぐに彼女が欲しいということは言っていませんし、他にもマッチした女友達と会っていた(過去形)という話もしてくれるので、私のこと好きにならないよね。と当初から安心しまくっていたのですが、最近わからなくなってきました。
2か月に1回くらいご飯に行けたら、などとタカをくくっていたら、2週間後にもう1回、その後すぐに次回の誘いがありました。
友達ってそんなに会うもの?
最近40代女性の婚活ブログをよく眺めているのですが、その人の婚活に近いものを感じます。
・毎日最低1往復はLINEの連絡
・別れた後はお礼の連絡(これ私は嫌い、したくないされたくない)
・1~2週に一度はデート
私はもう結婚はしないので、親密さを毎日維持するのはメリットを感じません。
男女の友達じゃなかったとしても、これをしたからといって大人になってから親しい友達は急造できないでしょう。
繰り返すように私には自由時間があまりありません。
土日に子供を夫に任せてご飯を食べに行けるのが、せいぜい2か月に1回くらいかな、という計算です。それ以上は言い訳を考えるのに頭を使わねばなりません。
彼氏のいない一人暮らしの私は確かに時間的余裕があるように思えるでしょうが、本性は既婚子育て中の34歳です。
アンチエイジングホルモンが出るわけでもない相手にそこまで時間を割けないのです。
ならもうその男友達ともセフレになっちゃえば?という話でもないのです。
初対面で寝なかった相手とはもう生理的に無理という私の特性です。
学校の同級生や職場の人と付き合うのが苦痛を極めたのはそういうことです。本能がこいつは私と遺伝子を残す相手じゃないと判断するのでしょうね。
結論、私に男友達はつくれない、と思います。
まだ何とか頑張ってみていますが、「飽きた」「疲れた」「めんどい」が感情の大半を占め、「告られたら何て言い訳するか」という無駄な思考のために糖分をだいぶ使っています。
もう相手を傷付けずにフェードアウトできるフェーズではないのが悩ましいです。思わせぶりと言われればそれまでです。風俗上がりの女だから仕方なくないですか?
でもいずれは関係を切ることになるし、早い方がいいのかなあと思ったり、案外相手もそんなに私を気にしていないかも!と開き直ってみたりしています。
セフレという関係が一時的、刹那的であるのが暗黙の了解であるのに対し、性的関係を持たない友達の関係は長期的、永続的であることを求められるのが私にはしんどいということがわかりました。
詐欺行為になりかねないですからね。
結局は私自身の情報を偽らずに作れる範囲の男友達は、恐らく不倫愛に燃える気色悪いおじさんか、気色悪くはないおじさん予備軍になるのでしょう。
それが私の希望とミスマッチなのが問題です。
28歳までとしか仲良くなりたくない私の問題です。
しかし「好きになられたら困る」という自意識過剰な考えも、生活圏に私しか女がいない男性にしてみれば有りうることなのだと考えておくべきでした。
自分に下心がある男(ex.風俗の客、セフレ候補)への対人術には長けているはずなのですが、一番扱いに困るのが下心があるのかないのかわからず、男女の関係になることに制限がない(と思っている)相手ですね。
職場のおじさんとかは男女関係になってはいけないという前提があるので気楽で好きです。
私の人生には、男は夫とセフレだけでいいや~と思った話です。