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うりぼうのFP1級実技試験体験記①

2023年1月に学科試験に合格し、2023年6月に実技試験に挑戦した私の体験記です。おかげ様で無事に1級FP技能士になることが出来ました!
実技試験直前に読んだ先輩方の体験記が大変参考になりましたので、私も後の受験生の方のお役に少しでも立てたらと思い、noteを記します😊
記憶が曖昧なところもありますが、雰囲気が伝わればと思います!

私の受験日は初日の6月10日(土)午後の回で、試験会場は京橋のAP東京八重洲でした。
私は地方住みのため、金曜日に有給を取得し前乗り。
ホテルは京橋駅直結の「レム京橋」。会場まで徒歩5分もかからない好立地です。集合時間が13時だったので、12時レイトチェックアウトで予約し、ぎりぎりまで勉強する気持ちで挑みました。(実際勉強できたかどうかは別w)

当日、私はPartⅠからでした。
座席順から勝手にPartⅡからと予測し見事に外しましたw
が、結果的にはPartⅠからで良かった…と心から思いました。そのお話はまた後程、、、

さっそくPartⅠの面接について、レポートしていきます!
問題文は、「2023年度第1回FP技能検定1級実技試験 PartⅠ(2023年6月10日)」を参考になさってください。



PartⅠ(2023年6月10日)

【問題文】
・非上場会社の事業承継
・登場人物:Aさん(社長)/Bさん(配偶者)/Cさん(長男・後継者)/Dさん(長女・子3人)/Eさん(専務・友人)
・株式保有比率:社長50% 専務30% Cさん20%
・Aさんは3年後に相談役に退きCさんに社長を譲る計画 
・Cさんは役員就任から5年経過
・毎年暦年贈与で株式を移転しているが、暦年贈与の税制が変わると聞いてこのまま暦年贈与を続けていいか悩んでいる。
・EさんはAさんと同時に退任予定。X社かCさんに自分の株を買い取ってほしいと思っている。その方法?
・Dさんは教育費が負担だと思っている。
・Aさんは雑誌でNISAの制度が変わると見て気になっている。

う:うりぼう
面:面接官

う「(ノック3回)失礼します」

面接官は30代半ばのおしゃれスーツの男性、書記はベテラン男性という組み合わせ。
面接官が優しそうな方で、少し安心。

う「●●と申します。(苗字だけ名乗る)よろしくお願いします。」
面「●● ▲▲さんですね?」
う「あ、はい!●● ▲▲です。」

皆様、名前はフルネームでお願いします…。

面「はい、それでは問題文をお読みいただいたと思いますが、Aさんの相談内容と考えられる問題点をあげてください。」
う「はい。まず、Aさんは現在暦年贈与により長男Cさんへ自社株の贈与を行われていますが、来年以降の税制改正を受けて、このまま暦年贈与を続けていてよいのかということをお知りになりたいようです。それから、X社の専務取締役Eさんが退任するにあたり、所有しているX社株式をX社かCさんに買い取ってほしいと言われており、その対応方法について知りたいと思われています。また、長女Dさんを援助するための教育資金贈与の方法について、来年以降のNISA制度の改正についても知りたいと思われています。」
う「問題点は、『円滑な遺産分割ができるかどうか』『相続税の納税資金は確保されているかどうか』『相続税軽減の余地はありそうか』『X社株式の株価引き下げが可能か』という点が挙げられると思います。」

面「はい、ありがとうございます。株価の引き下げにはどのような提案をしますか。」
う「はい、Aさんへの役員退職金の支給と、Cさんの役員報酬の引き上げを提案します。」

面「株式の移転についてはどのような提案を行いますか。」
う「はい、相続時精算課税制度の利用を提案します。」

面「相続時精算課税制度について教えてください。」
う「はい、2,500万円相当までであれば、贈与税がかからずに生前贈与ができるという制度です。(これ以上言うと墓穴掘りそうやからここで止めとこ)」
面「来年からの改正内容を教えてください。」
う「(よかった!突っ込まれんかった!)はい、2,500万円に加え、毎年110万円までの贈与について、贈与税が非課税となります。」
面「暦年贈与についても改正内容を教えてください。」
う「はい、現行制度では相続発生からの持ち戻し期間は3年ですが、この期間が最長7年まで延長されます。」

ここで、面接官の方が質問集みたいなものを見ながら質問を選んでいることに気づきました。
そして、向こうもやや緊張しているように見え、今回が面接官デビューなのかなーという感じにも見えました。(お互い頑張ろう♪)

面「Eさんの株式買い取りについての具体的な手段について教えてください。」
う「Cさん個人による買い取りの場合、買い取るための資金を確保してあげる必要があるので、役員報酬の引き上げを提案します。X社による買い取りの場合には、金庫株を提案します。」
面「Cさんによる買い取りの際は株価はどうなりますか。」
う「(少数株主からの買い取り請求と思い)配当還元方式です。」
面「Eさんのほうが株数が多いですが、Cさんもその認識で大丈夫ですか?」
う「(え!?違うの??わからんw)失礼しました。併用方式になりますでしょうか。(適当)」
面「はい、わかりました。」
う(はい、違いますねこれ😇)
面「それぞれにおける税制はどうなりますか。」
う「(えーどうやったかな…※動揺中)個人による買い取りについては、確かでありませんので確認して改めて回答致します。X社による買い取りについては、みなし配当課税として総合課税の対象となります。」

面「はい。株価の引き下げとして役員退職金の支給を上げて頂きました。役員退職金の金額はどのようにして決めますか。」
う「(これは分かる♪)適正金額の目安となる数式をお答えします。最終報酬月額×在任年数×功績倍率です。」

面「Dさんの教育費についてはどのような提案をしますか。」
う「税制改正により2026年度末までの延長が決まった教育資金の一括贈与における非課税制度を提案します。」
面「贈与の対象となるのはどのような人ですか。」
う「23…(と言いかけて止めた)年収1,000万円以下の直系卑属です。」
面「贈与者に相続が発生したらどうなりますか。」
う「贈与資金の使い残しがある場合、23歳未満の場合や就学中の場合を除いて、相続税の課税対象となります。」

面「先ほど税制改正というお話がありましたが、知っている税制改正を教えてください。」
う「(急にざっくりした聞き方やん😇)結婚子育ては2025年末まで延長になりました。」
面「他にありますか。」
う(え?主要どころは出尽くした感じでは…?相続税関係以外も答えた方がいいの…?)
 「(小声で)空き家控除でしょうか・・・」
ここで面接官が次の質問に行こうとしたのと同じタイミングで

う「あとはこちらにも記載がありますがNISA制度が大きく変わります!!」  

自ら得意分野の話題に持っていく強硬手段に出る。

面「はい、そうですね。NISA制度はどのように変わりますか。」
う「はい!現行制度における一般NISA・つみたてNISAの選択制が廃止されます。年間の投資上限額が360万円に引き上げられ、さらに非課税期間が無期限になります!(大声)」
面「累積の上限額はいくらですか。」
う「1,800万円です!!」

面「最後に、このAさんの相談において、うりぼうさんが重視するFPの職業倫理は何ですか」
う「インフォームドコンセントを重視します!」
面「それはどうしてですか。」
う「本件においてはAさん家族だけではなく長年にわたり一緒に会社を切り盛りしてきた友人でもあるEさんの存在もあります。皆さんがこの先も仲良く幸せに暮らしていけるように、皆さんが納得感を持って話を進めていけるようなプロセスを大事にしたいと思います!」

面「はい、これで終わります。」
う「ありがとうございました!」


こんな感じで、PartⅠはとっても答えやすく質問して頂いたので、気持ちよく面接を終えることができました。

が。控室に戻ってあることに気づいたのです。
同時にスタートしているにも関わらず、PartⅠの受験生に比べ、PartⅡの受験生の方が、控室に戻ってくるのが遅いのです…。
その理由は、すべてが終わってから分かりました。
みんなきっと、地獄のPartⅡ面接を受けていたのです…。

(つづく👻 お読みいただき有難うございました。)

うりぼう

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