クラウドサービスについて学ぶ

クラウドサービスは、従来は利用者が手元のコンピュータで利用していたデータやソフトウェアを、ネットワーク経由で、サービスとして利用者に提供するものです。

クラウドサービスとは?」総務省[1]

 本記事は、クラウドサービスへの理解を深めることを目的としています。

1.クラウドサービスとは

 インターネット経由でハードウェアやインフラ機能の提供を行うサービスのこと。Hardware as a Service(略称:HaaS)とも呼ばれています。

1-1.普及した背景

 総務省ホームページに掲載されている「平成26年版 情報通信白書のポイント」の「国内におけるクラウドサービスの利用状況」にも記載があるようにクラウドサービスはその利便性、導入のしやすさ、コスト抑制の観点から導入する企業が年々増加してきています。

一部でもクラウドサービスを利用していると回答した企業の割合は33.1%であり、平成24年末の28.2%から4.9ポイント上昇している(図表5-4-1-1)。資本金規模別に利用状況をみると、資本金50億円以上企業では5割を超えている(図表5-4-1-2)。

「国内におけるクラウドサービスの利用状況」総務省[2]

2.代表的なサービス

 代表的なサービスとして、以下の例が挙げられます。
 (1)Office365
 (2)Facebook
 (3)Gmail
 (4)Amazon Web Services(AWS)
 (5)Microsoft Azure
 (6)Google Cloud Platform(GCP) など

3.Webサービスとの違い

 クラウドサービスとWebサービスの違いについて、TECH CAMP[7]は以下のように明記しています。

クラウドサービスとは、インターネットを介してアクセスできるリソースやサービスのこと、つまりクラウド・コンピューティングを利用したサービスのことです。

クラウドサービスに、サーバー・ストレージ・データベース・ネットワーク・ソフトウェアなどが含まれます。またリソースの柔軟な拡張や縮小も可能。

Webサービスはネットワーク上のアプリやソフトウェア同士が連携する手段を指し、クラウドサービスはインターネットを介して利用できるリソースやサービスのこと。

またWebサービスはクラウド上で提供される場合もあります。

「Webサービスとは?Webアプリ・クラウドサービスとの違いや作り方も解説」       TECH CAMP ブログ[7]

 要約した内容が以下になります。

 ・クラウドサービス
  …インターネットを介してアクセスできるリソースやサービスのこと。
  (サーバー、ストレージ、データーベース、ネットワーク、ソフトウェアを含む)

 ・Webサービス
  …ネットワーク上のアプリケーションやソフトウェア同士(システム対システム)が連携する手段のこと。

 【補足】
 Webアプリは、Webブラウザ上で動作するアプリケーションのこと。人間がシステムを利用することを前提としており、システム対システムで連携する手段のWebサービスとはまた異なります。

4.種類

 クラウドサービスは利用形態で大きく3つに分類できます。

(1)Software as a Service (SaaS)
 利用者が必要な特にインターネット上で利用できるサービス。
 例:Gmail、OneDrive など

(2)Platform as a Service (PaaS)
 OS、サーバーなどアプリを開発するための環境をインターネット上で提供するサービス。
 例:Google App Engine、 Azure App Service など

(3)Infrastructure as a Service (IaaS)
 OS、サーバー、ネットワーク機器、記憶装置などより広範囲なインフラ環境をインターネット上で提供するサービス。
 例:Microsoft Azure、 Amazon Web Service など

5.メリット

 クラウドサービスを導入するメリットとして以下のものが挙げられます。
 (1)コスト削減
 (2)メンテナンス作業が不要など運用が比較的に安易
 (3)無料、従量課金で使用できるサービスが多い

6.デメリット

 クラウドサービスを導入するデメリットは以下のものが挙げられます。
 (1)サービスのカスタマイズが難しい
 (2)セキュリティのリスクがゼロではない
 (3)サービス終了の可能性がゼロではない

7.まとめ

 学習した結果をまとめると以下の内容になります。
一、クラウドサービスはインターネット経由で提供するサービスのこと。
二、クラウドサービスはWebサービスやWebアプリとは異なる。
三、クラウドサービスは、SaaS、PaaS、IaaSの3種類に分類できる。
四、クラウドサービスを導入するメリットとして、導入のしやすさ、メンテナンス作業が発生しない、コストを抑えることができるといったものがある。
五、クラウドサービスのデメリットとして、カスタマイズができないこと、セキュリティリスクをゼロにはできない、サービス終了の可能性を視野に入れておく必要があるといったものがある。

8.参考文献

[1]"クラウドサービスとは?"(総務省)
https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/cybersecurity/kokumin/basic/basic_service_13.html(参照:2024-04-15)

[2]"国内におけるクラウドサービスの利用状況"(総務省)
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h26/html/nc254110.html(参照:2024-04-16)

[3]"クラウドサービスとは?種類や例をもとにメリットを解説"(アイティーエム)
https://www.itmanage.co.jp/column/cloud-service/(参照:2024-04-15)

[4]"クラウド化とは?メリット・デメリットやサービス種類を解説(NTTコミュニケーションズ)https://www.ntt.com/business/sdpf/knowledge/archive_09.html(参照:2024-04-15)

[5]"クラウドサービスとは?種類や例、活用のメリットを簡単解説【図解】"(OFFICE110 運営会社/株式会社ベルテクノス)
https://office110.jp/security/knowledge/goods/cloud-service(参照:2024-04-15)

[6]"【クラウドサービス一覧】法人向けのサービス比較まとめ!おすすめはどれ?"(ワイマガWiz/株式会社Wiz)
https://012cloud.jp/article/cloud-service-about(参照:2024-04-15)

[7]"Webサービスとは?Webアプリ・クラウドサービスとの違いや作り方も解説"(TECH CAMP)
https://tech-camp.in/note/technology/58716/#Web-5(参照:2024-04-16)

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