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【完全初心者向け】ChatGPTをとは?

ChatGPTが話題に上がってから、はや数ヶ月が経とうとしています。

「もうマスターしたぜ!」という方もいれば「なんとなくはわかるけど、どうやって自分に活かすかがわからない」という方もいるでしょう。はたまた「もう全然わからん!マジ無理!お手上げ!」なんて方もいるのではいでしょうか。

多くの方はみんながすごいと言ってるからなんとなく使っている状態の、地に足が付かないフワフワした状態だと思います。

何を隠そうぼくもその一人だからです。

そこで今回はChat GPTがどんなものかわからない方のために、Youtubeやnoteで得た情報をかなり噛み砕いてわかりやすく解説していきます。


そもそもChat GPTとは

OpenAIという会社が発表したAIツールなわけですが、この辺りはそこまで気にする必要はありません。

Chat GPTのせいでGoogleが起業してから初めてのレッドコードを出したとかも、どうでもいいでしょう。知っておくと話のネタになる程度です。

大事なのは【Chat GPTがどんなAIツールなのか】という点です。

一般的な解釈としては「質問をしたら、答えが返ってくる」という認識だと思います。

ですが、この認識をしてしまうとChat GPTを上手く扱うことができいなくなります。

「質問をしたら、答えが返ってくる」

この認識は間違いだということを、まずは理解してください。

Chat GPTは文章生成AIである

あくまで、文章(コンテンツ)を作るためのAIです。

決して、質問に対して意思を持って返答してくれる高度な人工知能ではありません。

大量に蓄積されたデータベースの中から、それっぽい答えを返してくれるツールです。

まあ、この辺りまではなんとなく理解できている方も多いかもしれませんが、これでもまだ抽象的な理解です。

ここからは具体的にChat GPTについて学んでいきましょう。

Chat GPTの仕組み

なぜ、Chat GPTはぼくたちの質問や命令に対して、あれほどまでにつらつらと文章を作成できるのでしょうか。

仕組みの前に、大前提として以下の知識を頭に入れてください。

①5兆語の言語データがデータベースに蓄積されている
(2021年9月までの情報に限る)
②ディープランニング形式を採用している
(使えば使うほど学習して、答えの精度が上がるシステム)

2021年10月以降の情報は取り入れていないので、最新の話題を答えることはできません。また、インターネットのテキストから情報を取り入れているので、世に出回っていない情報は知り得ません。しかし、人とのやりとりによって学習するので、使いこめば使いこむほど精度が上がるシステム(詳細は不明瞭)となっています。

ここからが重要です。これらの膨大なデータ量からどうやって文章を生成しているのか、という点です。

その仕組みが、

手前の文字に対して、確率的に一番ありえそうな文字をどんどん繋げていく

です。

しりとりを例に考えてみましょう。

「りんご」の次は?

「ゴリラ」と思いましたよね?

では、その次は?

そう。「ラッパ」です。

ぼくらが普段、しりとりで一番やり取りする流れが「りんご→ゴリラ→ラッパ…」ですよね。Chat GPTはこれを膨大なデータ量から、予想して回答しているのです。

これをかなりハイレベルな状態で行うのがChat GPTです。

もう一つ例を出してみましょうか。

3年B組ー!といえば?

金八先生、ですよね。

「3年B組」という単語の後には確率的に「金八先生」が続くはずだ、と予想して、回答してくれるわけです。

このように手前の文字に対して、確率的に最も高い答えをつなげるのが、Chat GPTの仕組みになります。

良く言えば、平均的な答えを出してくれる。
悪く言えば、無難な答えに落ち着いてしまう。

Chat GPTは嘘つき?

前述したとおり、Chat GPTは確率的に高い文字を続けるという特徴があります。

そのため、「それっぽく見える嘘」も平気で言います。

実際にChat GPTで「向井領治について教えて」とお願いしたら、日本の政治家であると返ってきました。

※向井領治はNotionの書籍を出版した方です

Model:Default(GPT-3.5)/有料版

しかし、Googleで「向井領治 政治家」と検索しても出てきません。それにもかかわらず、細かい経歴や活躍が記されています。

このように簡単に嘘をついてしまうのがChat GPTの現状です。

さらに、OpenAI社は海外の企業なので、Chat GPTは日本語への精度が悪いと言われています。それでも、ある程度の答えは出してくれますが、英語であればさらに精度の高い答えが返ってきます。

このあたりは、今後に期待というところですね。

Chat GPTを有効的に扱うには?

Chat GPTは一瞬で文章を生成してくれる優秀なAIツールです。ただ「それっぽく見える嘘」もつくし「日本語の精度もまだまだ良くない」です。

では、どうすればChat GPTを有効に使うことができるのか。

鉄則として「分からないことを聞くもの」ではなく「命令を与えるもの」だと理解しましょう。

例えば「晩御飯は何にしたらいいと思う?」では、以下のような誰にでも当てはまるような回答しか出てきません。

一方で、「」と「」と「鶏肉」があるんだけど、これらの材料で作れる料理を教えて、と命令すると以下のようにメニューを考えてくれます。

この命令を与える文言を「プロンプト」と呼びます。(これからAIを触れるのであれば、プロンプトは必ず聞くので覚えておきましょう)

ちなみに、先ほどの質問と命令でなぜこのような差が生まれたのか、解説しておきましょう。

抽象的であったり、漠然とした質問に対してChat GPTは「万人に受けそうで大きな間違いのないそれっぽい内容」を返します。

これは5兆語という膨大なデータ量から、無難な答えを探して弾き出すからです。

ふわっとした質問

一方で、質問に限定を加えると、膨大なデータ量の中から「限定された情報だけで、それっぽい内容」を答えてくれます。

あらかじめ情報をとる場所を制限させることで、より精度の高い答えを導き出すことが可能となります。

限定的な命令

Chat GPTを有効に使うには「情報を限定すること」が大事だとわかっていただけたはずです。

それでは、どうやって・どのように情報を限定すればいいのか。その方法の一部が以下の3つです。

  1. 文脈や前提情報を与えて限定する

  2. 役割を与えて限定する

  3. 品質を限定する

一つずつ解説します。

①文脈や前提情報を与えて限定する

「本の魅力を教えて」とした場合、以下の文言が返ってきます。

これに「ミステリー小説の魅力」という前提情報を与えると以下のようになります。

本の中でもジャンルを絞ることで、Chat GPTが確率的に答える範囲を狭めて精度の高い答えを出させることができます。

②役割を与えて限定する

Chat GPTに役割を与えるのも効果的です。

教師の立場」としてミステリー小説の魅力を教えて、と聞くと以下の文言が返ってきます。

生徒たちのことを思って魅力を考えてくれているのがわかると思います。

これは、キャッチコピーやタイトルを考えてもらうときにも使えるテクニックです。

たとえば「プロのコピーライターとして考えて」と役割を与えることで、プロのコピーライターならこう考えるだろうな、とAIが学習して確率的に高い答えを出してくれます。

③品質を限定する

次は「品質」です。

語り口調」かつ「小学3年生」にわかるレベルで伝えてもらいました。

一方で、「辛口」で伝えてとお願いしたら以下のようになりました。辛口ではありながらも、小学3年生レベルに落とし込んでくれていますね!

このようにChat GPTが考える範囲を狭めてあげることで、より精度の高い答えを導き出すことができるようになります。

つまり、ぼくたち人間の仕事は「AIが過不足なく、最短ルートで情報を探せし出せるような指示係」なわけです。

バイトの初日に、「洗い物やっておいて」と言われるより「洗い物をするときは、まず水に食器をつけておいて欲しいんだ。3分間ぐらい水につけることができたら、洗剤で汚れがなくなるぐらい洗ってから、食洗機にかけて。そのあとは、簡単にタオルで拭いてから、元の場所に戻しておいてね」と言われた方が迷いなく行動に移せますよね。

ぼくたち人間と同じように、AIも明確な指示によって効率的にタスクを実行してくれます。


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