「ザ・モデル」(福田康隆)
<営業を分業する>
①マーケティング
ウェブサイト・セミナー・キャンペーン、リード獲得、メール
②インサイドセールス
電話、クオリファイ
③フィールドセールス
提案、交渉、受注
<分業のメリット>
・同じリズムの仕事に集中することが出来る
・SR→EBR→SMB AE→エンタープライズAEの分業体制はキャリアパスにもなっており人材育成も兼ねている
・各プロセスを担う部門のパフォーマンスを評価する中間指標を設定し、どこがボトルネックなのかを把握し、すぐに対策を打てる
<リサイクルの重要性>
・新規リードが永遠に増え続けることはない
・65%のリードは時間がかかっても戻ってくる可能性がある
・「失注」と「未商談リード」はこれ以上リード獲得コストがかからない宝の山
<顧客の購買検討プロセスの変化>
・営業が接点を持つ前に勝負はついている(情報収集から比較検討まで、その大半を顧客が独自に行い、その結果選ばれた企業だけに問い合わせが行く
<10億円の受注目標をどう実現するか?>
・受注目標:10億円
・商談単価:500万円
・受注件数:200件
・受注率:30%
・商談数:666件
・商談化率:20%
・リード件数:3,333
しかし、受注率やリード件数はどこかで頭打ちになる。特に事業の成長期にはアーリーアダプター以外にどうリーチ出来るかがカギとなる。そこでリサイクルの考えが重要になってくる。
<分業の弊害>
人間はグループに分けられた途端に敵対する
→共同で作業することによって達成可能な共通の目標が有効
ここで必要なのは逆の流れをつくること。例:カスタマーサクセス→フィールドセールス→インサイドセールス→マーケティング
そしてこれらの組織を率いるにはCROが必要(売上を生みだすプロセスに関わる全ての部門を率いる、レベニューを生み出すモデルを想像し実践するリーダー)
<営業(フィールドセールス)のコツ>
●次の4つの箱を意識して会話する
①顧客のビジネス課題(ビジネスイシュー)
②問題点(プロブレム)
③解決策(ソリューション
④効果(ベネフィット)
●Mutual Close Planを作成する(自社と顧客の双方で契約までに必要なタスクをリストアップした表)
●パイプラインの数字に対する感度を高める
平均商談日数が60日、受注率が25%の場合、4月30日に1件受注するには3月1日に4件初訪が入っていなければならない。
●受注を確実にする8つの質問
①ネクストステップは何か?次のアポはいつか?確定していない場合は何待ちか?
②この会社は何をしている会社か?この会社のお客様は誰か?この会社にとっての競合はどこか?
③意思決定のキーパーソンは誰か?なぜその人と判断しているのか?
④役職は関係なく「絶対に進めたい」と思っている人がいるか?
⑤顧客が今期に発注する理由は何か?
⑥予算を持っている人は誰か?
⑦顧客の企業文化は?
⑧もし何もしなかったとしたら?(導入しない場合どうなる?)
<カスタマーサクセス>
カスタマーサクセスと営業が融合する時代へ
→コンサンプションベースの課金モデルが増えてきたため、これからは、新規契約を獲得するという仕事の重要性は薄れていき、中長期的に利用・拡大につなげられる能力を持った人材が中核的な存在としてますます必要とされる時代になる。
<市場獲得戦略>
・ビジネススクールなどで教えられている経営理論を軽視せずに勉強する。理論だけで成功するわけではないが、セオリーを知っていて経営判断する人と、知らないで経営判断する人では成功の確率がまるで違う
・スタートの勢いは大事だが、中長期的に勝負を考える。大企業は過去のしがらみなどによって打てる選択肢がどんどん絞られていくのに対して、小さいものの強みは打てる選択肢が多いことにある。
・自社にとって天王山となる市場や顧客を見逃さず、勝負所であらゆるリソースを投入して獲得する
・生産性=(見込客数×受注率×案件単価)÷(営業人数×商談期間)
<リソースマネジメントの順序>
・トップラインの数字を決める→必要なセールスキャパシティをつくる→人員計画を割り当てる→成長を加速する戦略的な投資についてリストアップする
<その他>
・リーダーは「利益と尊敬と、少しの恐怖で組織を動かしていくべきで、その潤滑油が「笑い(ユーモア)」だ(野村克也)
・「自分のテリトリーのCEOという意識を持つ」(マークベニオフ)
・「自分がどんなタイプかなんて決めつけるな」(マークベニオフ)