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【withE通信:IQから何がわかる?】

ここ数日で一気に気温が下がり、ようやく秋らしい気候となってきました。体調管理には、より一層気をつけたいですね。
突然ですが、みなさんはIQをご存知ですか?IQが高い、低いといった話はよく耳にしますが、IQの本当の意味や目的については知られていないことが少なくありません。今回はそんなIQについてのお話です。


〈IQとは?〉

IQは「intelligence quotient」の略で日本語に訳すと知能指数と言います。知能指数というのは、人の知能の水準あるいは発達の程度を測定した検査の結果を表すものです。この、人の知能には時代や人によって数多くの定義があり、一つには決まっていません。ある学者は言語、数、空間、記憶、推論といった知能を、また他の学者は音楽的知能、身体運動的知能を提唱しています。
では、実際にIQの検査ではどんな力が問われるのでしょうか?まず、IQは言語性IQ動作性IQという2種類に分けることができます。言語性IQとは言語に関わるテストから測定される値で、知識や言葉の意味、物体の類似性や暗算の集中力などが問われます。一方、動作性IQとは動作に必要な能力を測定される値で、視覚的細部や空間を認知する能力、作業のスピードや組み立て能力が問われます。IQと一口に言ってもこのように様々な領域の能力が含まれます。


〈IQ本来の目的〉

IQが高ければ頭が良い、知能が高いと思われがちですが、決してそうとは言い切れません。確かに、IQが高い人は思考力、処理能力、暗記力などが発達しており、難解な話を理解する能力が高いため、知識を習得しやすく、学習能力が高い傾向にあります。ですが、ここで測る能力はその人の知能の一部に過ぎません。
IQは元々、通常の学習についていくことが困難で、知的な発達において遅れがある子どもを見出し、彼らに適切な教育を提供するためのものとして開発されました。小学校入学後に受験する人が今でも多いのは、そのためです。また、疾患や障害の有無、個人の特性を把握することにも利用されています。いずれも一人ひとりに適した支援や治療に活かすために活用されているのです。


〈IQを高める方法は?〉

前述した通り、IQは高ければ高いほど素晴らしいとされるものではありません。しかし、IQが高いと学習において有利な面があることは確かです。
では一体、IQを伸ばす方法というのは存在するのでしょうか?IQの土台は6歳頃までの土台作りが肝心だと言われています。幼少期に応援や肯定の言葉をかけられたり、積み木やブロックで遊んだり、読み聞かせをされたりするとIQ向上に結びつきやすいとされています。確かにこれらの活動は語彙力、創造性、空間把握能力に繋がりそうですよね。
6歳以降はIQは変化しないの?と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、そんなことはありません。人のIQは楽器を弾くことで向上することがある研究によって示されています。週に1時間ずつ楽器を演奏して4、5ヶ月経つと脳の構造が大きく変化するそうです。楽器の演奏が脳の構造に影響を与えるなんて驚きですよね😲この研究結果から知能は不変ではないことがわかります。


〈IQの正しい扱い方〉

いかがでしたか?IQについて理解を深めていただけるきっかけになったでしょうか?実際、IQの結果で頭の良さを決めつけてしまうことは多いかと思います。ですが、IQは一部の能力を測るものに過ぎません。IQが低くても、そこでは測ることのできない領域の能力を持っている可能性も十分にあるのです。IQの結果を個々の得意分野、苦手分野を見極めるために上手く活用していきたいですね!
作:ゆい(英語担当)

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