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【withE通信:ある遊びが偉大な発明のきっかけに⁉︎】

最近では見かけない日はないと言っても過言ではないQRコード。キャッシュレス決済やホームページへのアクセス、倉庫での在庫管理など様々な場面で使用されています。そんな今となっては生活に欠かせないQRコードには驚きの開発秘話があることをみなさんはご存知ですか?


〈バーコードの進化系〉

QRコードというのはバーコードの進化系です。バーコードはレジでの清算でよく目にしますよね。0〜9までのランダムに並んだ数字と、その数字に対応する太さの違うバーで成り立っています。これを読み取り専用機器で読み取ることで、情報を処理できるのです。このコードの数字には左から順に、国番号、事業者コード、商品番号、チェックデジットの意味があります。バーコードに記載されている数字は20文字未満のため、読み込むことができる情報量は限られてしまいます。バーコードを長くすれば、確かにより多く情報を組み込めますが、そうすると、印刷するための広いスペースが必要になります。
その一方で、QRコードは縦にも横にも情報を読み込むことができます。読み込める情報量は、なんとバーコードの200倍。また、どの角度からも読み取りが簡単で、スペースの小さい印刷物にも載せることが可能です。読み込める情報量や情報の読み込みやすさをこうして見てみると、QRコードは優れた技術だと言えます。


〈QRコードは日本の技術⁉︎〉

QRコードの「QR」はQuick Responseの略で、素早く読み取る、反応するという意味があります。この名前の通り、コードをカメラで読み取ると、簡単に情報を得ることができます。その利便性から世界に普及していますが、実は、QRコードは1994年に日本のデンソー株式会社の開発部門(現在のデンソーウェーブ社)で発明された技術なのでした😲

そもそも、デンソー株式会社では、どのような経緯でQRコードの開発に至ったのでしょうか?簡単に経緯を見ていきましょう。
QRコードがない時代、デンソー株式会社はバーコードで部品を管理していました。ですが、バーコードは多くの情報を読み込むことが難しく、複数のバーコードを使用しなければなりませんでした。そのため、作業効率が悪かったのです。作業員からの不満もあったことから、一発で多くの情報を読み込める形式のバーコードを作ろうと試みたそうです。この時、デザインのヒントになったのは日本の遊びの1つである囲碁なのでした!
開発者が昼休み中、囲碁をしていた時のこと。白黒の配列の碁石を見て、横にしか情報を持たないバーコードに対して、縦と横に情報を持たせることができるのではないかと思い立ったのです。そのヒラメキが現在のQRコードの誕生に繋がったということです。そんな遊びが偉大な発見のきっかけになるなんて不思議な感じがしますよね🧐


〈これからの活躍の場〉

QRコードは世界各地で多様な用途において使用されています。現在では、医療業界でも用いられており、QRコード付きの問診票なんかもあります。これは検査時にQRコードを読み込むことで、問診票のデータと検査結果を紐づけることができるのです。
元々は、たくさんの情報を一度に読み込みたいという理由から開発されたQRコードですが、今では幅広い分野で利用されています。今後は、どのような場面で私たちの暮らしを支えることになるのでしょうか?

作:ゆい(英語担当)

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