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コトバ化の過程で考えていることについて〜コトバ化の鉄人

こんにちは、withコーチの星野です。
今回、withコーチ自体のミッションとビジョンを明文化する試みをしています。
先日のセッションの様子がこちらに載っています。

実際にどんな文言になるのかは、第二回目のセッションを見ていただくとして、ここではその工程と途中で考えていることなどをお知らせできれば、と思います。

工程としてはこんな感じです。それぞれ、かんたんに説明してみます。


1.取材・材料集め

今回の場合は、上記セッションがこれにあたります。組織に関わるメンバーそれぞれの話を聞きます。特に今回はみんなの話を一斉に聞けました。共通認識を基に進めていけるので理想的な形でした。
ちなみに、セッションの中では、言葉の定義をすり合わせた上で、それぞれのお話を聞くことができました。ビジョンやミッションについて独自の解釈を持っている場合もありますので、定義の確認ができるのはその後が非常に安心できます。

2.振り返り

取材時にとったメモや録音データを聞きなおして、記録に残しておきます。振り返ることでその場では気付けなかった話者の意図や感情に気付けることがあります。話し合いの当事者でなく、客観的に会話が聞けるのもその要因かな、と思います。以前はその場でメモを取るだけで録音しないこともありましたが、取材後の整理まで時間が空く場合に話の細かい部分を思い出しにくくなる時があるので、録音できるときはできる限りしておくようにしています。ちなみに録音データを聞くとき、話し言葉って完全な文章になってないな、と思います。よくこれで伝わっているよな、と。人間の脳の言語処理と推測能力はすごいです。

3.整理

要点を整理していきます。話題の分類や、抽象⇔具体などに沿って分けたりまとめたりしていきます。受験時にやった現代文の解き方に似ています。話者毎の共通点や差異などもここで見えてきたりします。ワークショップなどでは付箋をつかってKJ法などをやったりすることもありますが、あれを一人でやる感じです。ただ、結構ぼくの主観を入れて最初はまとめます。その方が流れになりやすい気がします。この主観は、次の工程で少し調整するので今はあまり気にしません。


4.伝わりやすいコトバにする

ここが一番の考えどころです。整理工程までは比較的スムーズに進みますが、この工程で時間をかけます。今回つくる文言は、どんな使われ方をするのだろう。誰が誰に使うんだろう。どんな気持ちにさせたいんだろう。そんなことを妄想しながらやります。頭の中に対象を思い浮かべて口に出してみたりもします。ちなみに今回は、実際にメンバーが話していたコトバを活かそうと考えながらこの工程を進めていました。たとえば泉さんが話したら、瑞代さんが話したら、美里さんが話したら、どんな印象になるだろう。て感じです。ある程度主観で進めていきますが、それを使われるシーンをイメージすることで、客観的なチェックをします。昔コピーライティングを教えてもらっているときに、ターゲットの気持ちになって考えろ、という教えがありました。それに近い考え方だと思います。


5.見せ方、伝え方を考える

シンプルな形にまとまったら、これを実際に使ってもらう人たちに向けた説明を考えます。ここまでの工程をわかりやすく伝えていく感じです。会社の仕事として受けた時にはクライアントへのプレゼン、ですね。話してつかうコトバなら話して、読ませてつかうコトバなら読んでもらって、体験してもらいます。このときに自分たちのコトバだな、という感覚になってもらえればいいのですが、なかなかそう簡単にはいかないものです。ここからさらに意図を聞いて、微調整があることもあります。最終的に、使いやすいコトバになって、たくさん使ってもらえることが目的なので、このあたりの調整には無限に応じるタイプです。


さて、実際に今回がどうだったのか、ということも少し書いておこうと思います。

【セッションをしながら考えていたこと】

何とかセッションが終了しました。自宅周辺の雷の音と、こどもの鳴き声が影響しないかヒヤヒヤしながらのセッションでした。Zoomならではのドキドキです。

セッションの大まかな流れはこんな感じでした。
▼コトバの定義をすり合わせ
▼それぞれの考えるビジョンとミッション(全員)
▼withコーチのビジョンとミッション
▼調整時間


時々テンパっていたぼくを除けば、さすがに皆さんプロフェッショナルで、たんたんとお話は進んでいきました。個人的に気になっていた重要なポイントは「これまでの他の取り組みとの違い」です。

withコーチは何者なのか。

これを明確にできたらいいな、と思っていました。現在様々なコーチング組織がある中で、新たにwithコーチが生まれる理由を明確にできたらいいなぁ、と。ここだけの性格やキャラクターのようなものを出せたらいいなぁ、と。

ミッションやビジョンについての認識をすり合わせながら、メンバーの間に大きな差異がないかどうか気にしながらお話を聞いていました。

「ビジョンは明確でも、明確でなくてもいい。明確な時には描いた通りのことが素早く実現できるだろうし、明確でないときには、自分の予想を超えたことが起きることがある」

という話が出てきたくだりでは、なるほど、と思いました。この辺りに、考え方のバリエーションがあるのも面白いところでした。またそれぞれの考え方を認め合っている雰囲気を感じたのですが、この雰囲気にwithコーチのオリジナリティがあるような気がしてきていました。


「withコーチのビジョンとミッションとは?」を聞くセッションの山場では、今の時代の捉え方が聞け、そこからwithコーチのミッションが見えてくる感じがありました。

「昔は地域に存在していたコミュニティがなくなり、今は個人が孤立化してしまっている」

「これまでは、天命とは違うことでも従って組織に属していることでOKだったが、今はそうではなくなってきている。」

「SNSでの自撮りなど、いいところだけを編集したり、意図的に添削したり、フェイクな自己像をつくれる時代。自分の素の姿を伝える機会が少なくなっているのでは。」


だからこそ、コーチング的手法が求められるという訳ですね。

「自分の本当にやりたいことを一緒に探すサポーターが必要」

「自分の心に正直に生きる方々が増えることで、世の中はもっとクリエイティブになる」

「ワクワクは感染して、日本中に、世界中に広がり、元気な時代になる」


続けて、その先でこんな話もありました。

「チームのビジョンと個人のビジョンは違っていい。個人がそれぞれのビジョンを語っていけば、結果としてテーマパークのようなワクワクが生み出せる。それぞれの能力や自分の良さ、天才性、ワクワクすることをこの場に放り込んでいけばいい。それがチームのビジョンになるのでは。」

非常にワクワクする発言です。発想の枠を超えた発言だと感じました。とはいえ、参加者によってチームの形が変わっていくことを許容するということにもなります。チームが提供する価値を一定だとは規定しない。成果物ではなくスタンスを表現する発言だと思います。いわば、品質保証をしていないとも捉えられます。とはいえ、ワクワクします。不確定要素が多分に含まれた発想です。いいです。好きです。はい、このあたりがぼくの主観ですね。

また、その後こんな続きがあります。

「Withコーチとしてむちゃくちゃ多様な奴らがコーチでいる。コーチだからと言って似たようなやつらが優しく聞いてくれる、だけではなく、中にはじゃんじゃん話の腰を折っていくコーチがいてもいい。コーチ自体が、他の人のコーチを受けた方がいいよと紹介できてもいい。今度は美里さんと瑞代さんと三人でコーチングしよう、というのもありだと思う。それができるには、チームであることと、ビジョンとミッションを共有しておかないとチームができないと思っている。これこそ、ダイバーシティの中でコーチングができるということだと思っている。ピンでコーチをするのとWithコーチでチームでコーチをするのは価値が変わってくると思っている。そこにWithコーチの社会的価値と、ビジョンがあると思っている」

ズバリと言っていましたね。この多様さが、withコーチの価値になるのかもしれない。同じコーチングは一つとしてない、ということですね。個人的にも、正解は個人同士の関係性の数だけあると考えていますので、これは非常に心惹かれる考え方でした。ただ、その場合のチームが提供する価値の担保はどこにあるのだろう。と個人的には悩みつつ。でも、そこさえクリアできるのであれば、成り立つ考え方です。ここで、なにか助けになる考えがないか、お話を振ってみることにしました。

「個人ではなく、withコーチでならできそうなことを妄想してもらえないか」

具体的なお話をもらって、イメージをつくるのを助けてもらおうというお願いです。

ただここで、もう一段飛んだお話が出てきました。

「野望として、大きなクジラも狙っていきたい。たとえば、資源の限られている日本が、今後人の成長に国として注力することは想定できる。その際、国民全体にコーチをつける、ということになったときに、それを受けられる存在に向けて動いていければ。」

想定を超えて、とても大きなお話が出てきました。1億2000万人コーチング。提供できる価値の定義をしたかったのに、さらに発想の枠を広げられてしまいました。小さくまとめようとしてくるなよ、というメッセージにも感じました。

これは自分でもまとめる時間が必要だ、と焦り始めたタイミングで、セッション時間の残りがちょうどよく迫っていたので、一度区切らせてもらうことにしました。


さて、本日のセッション第二回目では、この先のまとめをさせてもらおうと思っています。おそらくアタフタしながら進めることになると思いますが、どんな感じになるのか、ご覧いただければと思います。

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