見出し画像

エモーションの鉄人「高校球児へのコーチング」

これは、鉄人コーチ集団 「Withコーチ」 の "エモーションの鉄人"こと、菅原美千子が、2020年に夏の甲子園が中止になってしまった球児に向けてどうコーチングするかを綴ったものである。鉄人コーチとは困難な現実・テーマに、タフに楽しく気迫を持ってwith(伴走)する、強さとしなやかさと愛に溢れるコーチのことを呼ぶ。

自分たちが頑張ってきた証を見せる最高の舞台がなくなるなんて本当に悔しい。悲しい。
その気持ちを思うと、私もどう言葉をかけたらよいか迷います。

今は、その悔しい気持ちを我慢したり、蓋をする必要はありません。
周りの仲間や家族、あなたの気持ちを受けいれてくれる人達に思いのたけを話してください。

そして、皆さんよりちょっと長く生きてきた者として、思うことを伝えさせてください。
それは、皆さんが経験していることはは必ず、今後の人生の糧になるということです。

先日、白血病で闘病中の池江璃花子選手が、テレビのインタビューに答えていました。

~病気になって気づいたこと。
それは、水泳ができることは「当たり前」じゃないんだ、ということ。
「白血病になってよかった」とは1ミリも思わないけど、今後の人生にとっての
ターニングポイントになった~

さすが一流のアスリート。
ありのままの事実を受け入れて、そこに意味を見出し、前を向いて進む。
池江選手の瞳には、すでに未来の希望が宿っていました。

皆さんにとっても、まさに「野球ができることは当たり前」ではなくなっているわけで、池江選手と同じように感じている人も多いのではないでしょうか。

皆さんは若い。
これから長い人生には、色々なことが起こります。
当然、辛いことや困難もあるでしょう。
でも、ピンチに置かれたときこそ、成長のチャンスなのです。
もがきつつ、その壁を乗り越えたとき、皆さんは一回りも二回りも成長します。


私が20代前半のころ、仕事で尊敬する先輩がこうアドバイスしてくれたことがあります。

「人生は振り子のようなものだ。
 ネガティブな方向に大きく振れるような経験をしていないやつは、逆に、ポジティブな素晴らしい経験もできないんだ。だから恐れることなく、振り幅の大きい人生を歩めよ!」

正直言われたときはピンとこなかったのですが(笑)、約30年経ってわかるようになってきました。
要は、何かに挑戦すれば、大きく失敗したり、挫折したりすることもあるかもしれない。
でも、挑戦しつづけなければ、大きくポジティブな方向へ振り抜くこともできない。

どうか皆さん、恐れることなく、思い切りバットを振りぬくような気持ちで、振り幅の大きな人生を歩んで行ってください。
応援しています!

エモーションの鉄人 菅原美千子
東北大学文学部・英語学科卒業後、株式会社仙台放送入社。
アナウンサー、兼、報道部記者として、FNN(フジテレビ系列)スーパーニュース・メインキャスターを務める。
同時に、ドキュメンタリ-番組の企画・取材・制作・司会の4役をこなす。 フジテレビ系列のアナウンサーコンテストで全国1位。 2000年、フリーとなり、TBS(BS-TBS)と契約。報道番組のメインキャスターに就任。2001年アメリカ同時多発テロ緊急特番、参議院選挙特番のキャスターも務める。2004年、日本最大手のコーチングファーム、コーチAに入社。ビジネスコーチ、企業研修トレーナーとして、約100社の上場企業のマネージャーを対象に、コーチングスキルトレーニングを実施。 2008年独立。アナウンサーとビジネスコーチの経験を活かし、「人と組織を動かすコミュニケーション」をテーマに企業研修を実施。また、コンサルタントとして、経営トップ層を対象に、人の心をわしづかみにするプレゼンテーション・話し方を1対1で指導している。
著書「共感で人を動かす話し方」(日本実業出版社)は中国、台湾、韓国で翻訳出版。その他、4冊を上梓。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?