塩の街 有川浩 角川文庫

 塩害といわれる原因不明の病気。突然、人が塩を吹いて塩の立像になってしまう現象が、突如発生し日本も世界中も多数の死者が発生していた。その中で、人はどうするのか?

 有川浩のデビュー作。ヤングアダルトというよりも純粋なSFで攻めたくなるのは、私の読書暦がSFからアプローチしているからに過ぎないだろう。純粋な読者は、上質のエンターテイメントだと思って読むに違いない。作者は「大人のライトノベル」というが電撃から出てきているだけにツボは心得ている。

 人の生き様が描かれ、決して軽くないお話をデビュー作で見せつけるのは、やはり有川さん故だろうか。

 自衛隊三部作と呼ばれている中の一冊目。あと2冊もあると思うと、ちょっとうれしい。

===

有川さんは、改名されて「有川ひろ」が現状のペンネーム。明日、明後日、自衛隊三部作です。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?