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What is your favorite food?

上記記事では敢えて触れなかったが、持続可能性あるいは経済合理性の観点から肉食を止めようというヴィーガン派閥も存在する。要するに畜産・養殖業よりも農業の方が環境負荷やコスト、育成に要するエネルギー等が低いから後者の方が相応しい人間の在り方だとする説だ。

しかし、経験的に身体の健康を維持するのに必要十分な栄養素、特に蛋白質 (体重1kgあたり毎日2g) を全て植物由来で摂取しようとするとかなり無理が生じる。例えば、蛋白質の含有量が多いことで知られる大豆は脂質も多く含み、必要な蛋白質量を生や乾燥しただけの、いわゆる素材のままの大豆で摂取すれば、脂質は確実に過剰摂取になってしまう。それぞれ適切な摂取量に調整するには加工が必要で、蛋白質を濃縮し、余分な脂質は除去しなければならない。持続可能性と相反するではないか。

人間をひとつの装置と見做せば、食べることはいわば入力だ。入力可能な値に制限があるのならば、処理の方に変更を加えて解決を試みてはどうだろう。ホモサピエンスという言葉の定義から考えれば、知性こそが人間性であるといえる。そうであれば脳だけ残して他はサイボーグ化すれば、消費エネルギーを抑えられるかも知れない。あるいは遺伝子操作により草食動物や植物の代謝系を獲得すれば解決できるのではないか。

おかしい。導かれた結論からは現実感も知性も感じられない。どこで間違えたか分かりますか?

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