忘備録 1 (志摩スペイン村)
果たして続くのか謎だが、とりあえず1と銘打って未来の自分に託すことにした。
初めは日記にしようかと思ったが、突然思い立ち書くには一日の思い出は少ない。何事も始まりが肝心。何となく書いた感を得るために、最近行った諸々について残していこうと思う。
志摩スペイン村へ
周年記念にVTuber事務所「にじさんじ」の所属タレント二名とコラボレーションするという話を聞き、しがないオタクながら行ってみることにした。
周央サンゴさんから始まったこのコラボは、随分話が大きくなったものだなぁと一リスナーながら彼女自身の話を聞きながら思ったものだ。ニコニコ動画やYouTube、果てはニュース番組で取り上げられている賑やかな様子を見て、純粋に楽しみに現地へ向かった。様々な予定の関係上、一泊二日にしたはいいものの、各日半日ずつしか時間が取れず、そう回れなかったのは悔しい話だ。
一日目、車で志摩スペイン村まで移動。
近鉄のコラボのことは知っていたが、自宅からの立地を考えると車の方が都合が良かったため断念。
数時間ほど車に揺られながら道を走る。看板が見え、ついに到着かというタイミングで、目的地から程々の距離のコンビニに立ち寄った。その日の晩は部屋で食べる予定だったため、何かしらの食料を買おうと思ったのだ。
そして入って気がつく。中にいる一人の男性、彼は明らかにスペイン村のスタッフの装いをしていた。つまり、ここがスペイン村までの道の最後のコンビニなのだろう。ここを過ぎれば食料を調達できないところだった。危ない。
無事食料を得て、スペイン村に到着。ひとまずホテルへチェックインし、部屋へ。温泉特有の匂いが香る中、飾り皿と明るい壁の色が気分を上げる。部屋はそこそこ広く、ベッドは固めだがむしろ背中を痛めないからありがたい。荷物を適当に下ろし、いざスペイン村へ。
スペイン村にこのタイミングで訪れたかったのは、私がオタクだったからというのも少しはあるが、それが全てではない。新生活に向けた引越しを控え、当分行けなくなってしまうので、幼き日の思い出を振り返るつもりで訪れたかっただけである。
朧気な記憶で、具体的に何をしていたのかは曖昧だが、一つ確実にリピートしまくっていたアトラクションを覚えていた。
正面入口ではない、ホテルからの入口近くにある、「アルカサルの戦い“アデランテ”」。的を撃って点数を稼ぐタイプのシューティングゲームだ。他にも見て回りたかったので一先ず三回乗った。記憶よりも的が近く、大変撃ちやすかった。ここで比較するのもどうかと思うが、ディズニーのバズライトイヤーのシューティングゲームよりも銃から出ている光線の光が強く、どこを撃っているのか分かりやすいのが素晴らしいアトラクションだと思う。
人が少なかったからか、ランキング欄に点数を連ねることができたので僥倖である。
次にしたかったこと。初めてのチュロスだ。
幼い頃からあまりパーク内での菓子類を食べることがなく(禁止されていた訳ではなく、単に好みでないものが多かった)、食わず嫌いはよろしくないので食べたかったのだ。チュロスの評判を散々あらゆる動画サイトで見て、この時点で期待値は割と高め。
期待感のままに、期間限定のいちごチュロが販売されていたためそちらを購入した。
この後見るカンブロン劇場での「サンゴとサロメのまるごとエスパーニャ!」にて知ったことだが、チュロスの“ス”は複数を表すものらしい。この期間限定のいちごチュロは、きちんと一本提供された。他のチュロスと表記されたメニューは全て二本ずつの提供になっている。後から「ちゃんとしてるなぁ」と何様目線で感心してしまった。
さて、手渡される温かいチュロ。そして、カップに入れられたたっぷりのホイップクリーム。これをつけながら食べるらしい。
一口クリームをたっぷりつけ口に放る。
チュロのいちごの酸味と、チュロの温かさで柔らかくなったクリームの甘さが良い感じに口の中で混ざり合い、とても美味しい。期待感を損なわないとても素晴らしいお味でした。
この時点で既に志摩スペイン村でしたかったことの9割を終えたと言っても過言ではなく、残り1割達成のため正面入口方面へ。
せっかくコラボ期間中に来たので、お皿ラリーをしようと決めていたのだ。台紙を購入し、お皿を探しながらゆったりと園内を散策する。
お皿ラリーの地図、想像以上にふんわりとした地図なので、ほとんどどこがどこなのか分からないまま道を歩く。なんとなくここら辺だろうというヒントに沿って道を進みながら最初に向かったのは、エンバシーホール。
一緒に写るほどの勇気もなく、サンゴちゃんのピンショットだ。本当にデカすぎるタペストリーと、写真撮影を促すプリクラの音声案内が鳴り続けるホール内はかなりカオスで愉快だった。
一通り写真を撮り終えるとエンバシーホールを出て、すぐ側のハビエル城博物館へ。
時間がなくサラリとしか回れていないが、アルタミラ洞窟の実物大のレプリカやスペインの居住空間を再現したエリア、陶器や民族衣装の展示など興味深いものが盛り沢山の博物館内。正直、これタダでいいの?追加料金とか取らなくて大丈夫?のレベルの展示で驚くばかりだ。
きちんと見て回ろうと思ったらしっかりと時間を使うことになるような、始まりから終わりまで楽しめる素晴らしい博物館だろうことを、サラリと見た程度で実感できるのだから本当にすごい。
皿ラリーのちょうど半分を発見し、さぁ次は……と意気込んだところで、閉園時間が迫る。
なんと志摩スペイン村、17:30閉園である。
ゴールデンウィーク中などは話が変わってくるようだが、残念なことにこの旅行ではその期間には訪れていないのだ。昼過ぎに到着し、閉園時間の割には広すぎるパーク内をゆっくり散策していたため、あっという間に閉園時間が迫ってきてしまっていた。
志摩スペイン村、流石にパークとして閉園が早過ぎないだろうか。そう思う気持ちとは裏腹に、だからこそ高品質のサービスなのだろうとも思うと最早何も言えまい。
大人しくホテルに戻り、次の日に備えることとなった。
二日目。
昨晩のあまりを朝食に、九時前頃部屋を出て正面入口へ。ゲート前は驚くことにこの時点で人の山。ニュースで見た光景がそのままそこにあった。
すげー、ホントにあのスペイン村が混んでる
と、中々に失礼なことを考えながら開演を待ち、九時半に入園。
速攻、一日目に目処をつけていた辺りへ直進。それもそのはず、二日目は昼過ぎまでしかここに居れないので、全て早足だ。
ここで純粋にやりたかった「ドラゴン城の宝さがし」に挑戦。入口にて一瞬持たされる袋の重さを覚え、施設内で同じ重さの袋を見つけて持ってくるというシンプルなアトラクションである。袋の重さを最後に計り、同じ重さであれば景品がゲットできるというもの。
画像は特にないので結果として言えば、無事成功させ景品にティッシュケースを手に入れた。共に来ていた友人は呆気なく失敗していたため、そこそこ難しいと思われる。
次にカンブロン劇場での「サンゴとサロメのまるごとエスパーニャ!」へ。見れるものが時間帯的にこれ一本だったのは惜しい。
この上映は、ちょっとしたスペイン語講座をサンゴちゃんとサロメ嬢の二人と共に受ける、というものだ。基本的な挨拶や感謝の言葉を学び、チュロス豆知識や数の数え方、そして二人の自己紹介をスペイン語にしてみたらどうなるのか……などなど。自己紹介チャレンジの辺りは寿限無Lv100といったふうでとても面白かった。
席数も多く、広々と見られる上、スクリーンが信じられないほどデカく、どこの席からでも見やすいこと必至だ。
そんなこんなで何とか全ての皿を確認し、皿ラリーは達成。しっかり達成報酬を貰い、コラボグッズ売り場へ。
アクスタとアクキー、コラボ皿と結構ガッツリ購入し、最後にサロメ嬢とのコラボ商品チュロサンデーを購入。チョコのかかったソフトクリーム、ベリーが詰め込まれ、チュロが突き刺さっている。そこにサロメ嬢プリントクッキーが上に乗ってあり、可愛らしく美味しい一品だった。
次はポケモンとのコラボがあるらしい志摩スペイン村。合計一日未満しか遊べなかった身でも、十分に楽しめる素晴らしいテーマパークである。
目玉だろうパレードやアトラクションもあまりできなかったので、今度は時間に余裕を持たせた上で、レストランなんかにも入って食事を楽しんだりしたいものだ。