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半導体サイクル 今を俯瞰し、これから




 株クラ界の大親友(と思っている)みちまるさんからも、お題をいただいたので、今の状況の俯瞰と自分のスタイル、これからのアクションプランをまとめていきたい。


半導体はまだ一山あるのか無いのか。。

サイクル的には今年はまだ行けるか

@winningtickets2
さんのイメージも聞きたいところ😊




 まず、ツィッターやノートやYouTubeでいろいろと指標が云々、大統領選挙が云々、金利が云々、FRBの政策が云々と超長文でまとめている方々いるのでそこは割愛(個人的にはアレは趣味の世界、実践的投資には役にたつかは疑問。)投資する上では日々無限に発表される指標や、金利の上げ下げやなどは観れば見るほど、日々の指標に右往左往、本筋、自分のスタイルを乱すもとになる。好きな音楽jazzを聴いたり、旅行したり、美味しいモノを食べたり、観劇したり、名著を読んだりして距離をおいていた方が賢明だ。




■いきなり結論


半導体サイクルへの対応について 
何も方針は変わらず 

2022~23年 購入
2024~25年 購入停止、部分利確(GOLD他へ振向け)
2026~27年 サイクル崩壊、次の買い場期待


補足すると、今回の半導体サイクルは2022年7月を第一起点に2023年8月までの14か月が下降トレンド。そして2023年9月を第二起点にして上昇トレンドへ転換した。今(2024年7月)の状況は、2022年7月の第一起点からちょうど24か月、丸々2年が経過した局面だ。

半導体のサイクルは必ず上昇と下降を繰り返す。
満ちたものは必ず退く、これは日が昇りそして必ず落ちるように、春、夏が来て秋、冬が必ず訪れるように自然の摂理だ。ただ、暖冬、冷夏はあるし、春や秋が短くあっという間に夏や冬が来ることもある。
あくまでサイクルは目安ではある。

私の目安としている基準は、半導体のサイクルは約40か月ということ。
あくまで目安なのでその期間は前後1年はずれることも念頭においている。
今回のサイクルに当てはめると、2022年7月を起点に、サイクルの終わりは2025年11月前後を目安にしている。

 

■リバランスイメージ


100%から3か月毎に10~20%ずつリバランスしていく局面だ。
もう2024年3月、6月にもそれぞれ20%弱をリバランスした。
これからも2024年9月、12月、2025年3月、6月、9月、、と10~20%(平均15%)の株数をリバランスで減らしていく。株価が高値だろうが安値だろうが、金利が上がろうが下がろうが関係ない。淡々とリバランスをしていく。
航路をそれずに、自動運転だ。3か月ごとに10~20%(平均15%)ずつリバランスしていき全体の25%前後になった頃にリバランスはいったん終わり様子をみる。時間軸でいうと2025年9月から12月頃だろう。それ以降はじっくりと天井を見届ける。買い増しもせず、これ以上のリバランスもせずに。動かざること山のごとしだ。

 私のセンサーが反応するのは世界半導体売上の推移のみ。
天井をつける前後で、半導体の株価は怪しくなることだろう。が、まだ強気な向きは、スーパーサイクルが云々、AIでこれからまだまだ騰がるだの、自動化ロボット化でどうこう、インドや新興国での拡大がどうのこうの、いろいろと前向きな意見が、YouTubeやSNSや有料noteや経済誌でも注目されるかもしれないが、全てはノイズだ。必ず半導体の売上は頭打ちになり、供給が需要よりも超過し、在庫と製造ラインが溢れ、半導体単価が値崩れを起こすだろう。桁違いに高価でも引っ張りだこの半導体製造装置や取り合いの最先端技術部材、数年先まで予約でいっぱいのはずの製造ラインも過剰になることだろう。前回の半導体サイクルでは、唯一車載向けの半導体は半導体全体がどん底でも需要は拡大したが、今回も一部の分野は伸び続けるかもしれない。それが、AI向けなのか、また車載向けなのか、はたまた別の分野なのかはわからないが。。



■そして次のサイクルへ


 3か月毎に10~20%ずつリバランスし、2024年3月、6月、9月、12月、2025年3月、6月、9月、、と10~20%(平均15%)の株数をリバランスで減らしていくと徐々に準備は整っていくことだろう。そして、満を持して次のサイクルは迎えることができるだろう。

次のサイクルの号砲を楽しみに。号砲が鳴ると、我先に逃げ出すことだろう。目先の早い人ほど早い。株クラのご近所の猛者たちはたいていさっさっとすでに逃げ出しているか、即断で退散することだろう。
が、我々は違う。売らない。天井では売らない。もう既に天井圏で十二分にリバランスは完了し、もともとの25%前後くらいしかポジションは抱えていないはずだ。そして、CASH、GOLD、配当貴族、長期優待、公益セクター、ヘルスケアセクターなど守備力の高いところに十二分にシフトしているはずだ。半導体サイクルの業績が下降に転じて、株価もとっくにナイアガラ状態になったら、、売らない!売ってはだめだ、ここからは淡々と買い増しをする局面だ。久しぶりに半導体を買う局面だ。あと大事なのは絶対に一度に買ってはならない。どん底はすぐに来ることもあれば、どんどんどんどん下がり、だいぶたってからどん底になることもある。じっくり買おう。天井圏で3か月ごとに2024年3月からゆっくりとゆっくりとリバランスしたように、底値圏はもっと慎重に細やかに毎月毎月細やかに買っていこう。

■次の底値圏について


ズバリ、天井圏よりも底値圏の方が短いのだ。
半導体サイクルは1サイクルで約40か月が目安とお伝えしたが、上昇サイクルと下降サイクルでは圧倒的に下降サイクルの方が短い傾向がある。

株価のどん底は、天井と同じくあてることなどは出来ない。が、底値圏なら誰でもわかる。底値圏で恐れずに逃げ出さずに立ち向かうだけだ。
 半導体サイクルが右肩下がりになったら、そこから毎月(3か月ごとなどではなく)、毎月毎月淡々と買い増しをするのだ。買い増しする期間は次の回復サイクルが来るまでは粘り強く、半導体の株価もどん底圏で真冬の厳しさだろうが、買い増しをするのだ。

 経済誌でも、日経新聞でも、各社の業績でもよくないNEWSが山盛りだろうが、周囲から馬鹿にされようが無視して買い増すのだ。淡々と自動運転で買い増しを行う。投信の積立設定でも、ETFの定額金額購入設定で、とにかく手動ではなく自動での買い増しをお勧めする。期間はおよそ1年から2年にわたる長丁場になることだろう。手動ではそんな長い期間毎月毎月購入できるわけがないので、自動運転での購入が絶対に必要だ。



■全体ポートフォリオにおける投入配分


半導体勝負枠は全体の5%前後に抑えてきたが、3倍以上に今は膨らんでいる。次回の投入時は、前回の投入額の倍以上を投入し額と率を増やしていきたい。が、全体ポートフォリオはあくまで守備を最重視。主力軍団は、GOLD、連続増配、長期優待、割安銘柄、インデックスで固めて守備的な布陣で常に市場に居続けることを継続していく。



半導体売上 前年比推移


24年 4勝0敗 ○○○○ 〇 
23年 4勝8敗 ●●●● ●●●● 〇〇〇〇 
22年 6勝6敗 ○○○○ ○○●● ●●●●
21年 12勝0敗 ○○○○ ○○○○ ○○○○
20年 12勝0敗 ○○○○ ○○○○ ○○○○
19年 1勝11敗 ●●●● ●●●● ●●●○
18年 11勝1敗 ○○○○ ○○○○ ○○○●
17年 12勝0敗 ○○○○ ○○○○ ○○○○
16年 6勝6敗  ●●●● ●●○○ ○○○○
15年 5勝7敗  ○○○○ ○●●● ●●●●
14年 12勝0敗 ○○○○ ○○○○ ○○○○ 
13年 9勝3敗  〇●●● ○○○○ ○○○○
12年 5勝7敗  ●●●○ ●●○● ●○○○
11年 6勝6敗  ○○○○ ●○●● ○●●●
10年 12戦12勝 ○○○○ ○○○○ ○○○○
09年 2勝10敗  ●●●● ●●●● ●●○○  
08年 9勝3敗  ○○○○ ○○○○ 〇●●●








春山昇華氏

2026年前後、半導体の世界キャパは大幅過剰。余剰キャパ正当化する空論が流布するだろう。

「半導体需要は爆発的に増加するから製造ファブは足らなくなる」



■しっかり守りつつ勢いに乗る

明らかな割高なセクターもあるが全体でみるとバブルには程遠い
現代のツルハシを提供するのは
「NVIDIAの時代」の到来
SKハイニックスについて 下剋上も近い
半導体3社連合
半導体 23.7~9⤵ 23.10~12⤴ 24.1~3⤴



■世界半導体市場 前年比見通し 
  
  23年実績 24年(半年前予想)25年
・アナログ ▲9.7 ▲2.7(3.7)   6.7
・マイクロ ▲3.5 1.6(7.0)    5.2
・ロジック 1.1  10.7(9.6)   10.4
・メモリー ▲28.9 76.8(44.8)🔴 25.2🔴

👉メモリーの今期来期上昇率が著しく高い

■現在地

23.7~9⤵ 23.10~12⤴ 24.1~3⤴

業界全体徐々に回復も成熟世代需要依然低迷

👉AIサーバー向けがメモリ急成長牽引


■電子部品 出荷在庫バランス

製造業:朝8時
非製造業:朝9時

👉だが、半導体限定ではもうお昼過ぎ


■個別企業

現代のツルハシを提供するのは
設計ど真ん中:エヌビディア
製造ど真ん中:TSMC


■生成AIの寡占、警戒強まる ■AI半導体シェア

77% NVDIA
07% Google
02% Amazon
01% Intel
01% AMD
13% その他


■半導体製造装置シェア 湯之上氏(超重要)

★半導体市場
市場全体:2022年5741億$(1990年比+1000%超)
装置市場:2022年1076億$(1990年比+1000%超)



■半導体製造装置 湯之上氏(超重要)

★前工程製造装置 2000年比較で大きく伸びた製造装置
①4.6倍 ドライエッチング
②3.7倍 検査装置
③3.1倍 露光
④3.1倍 洗浄
⑤2.9倍 熱処理
⑥2.6倍 CVD
⑦2.0倍 PVD
⑧1.9倍 CD-SEM
⑨1.7倍 CMP
⑩1.6倍 コーダ・デベロッパ



■半導体製造装置 湯之上氏(超重要)

★前工程製造装置 売上シェア

①202億 ドライエッチング
LAM・AMAT 65.2%
②167億 露光
ASML 91.8%
③135億 検査
KLA・AMAT 69.6%
④112億 CVD
AMAT・LAM 66.2%

👉AMAT・ASML・LAM・KLAは市場規模大の装置に
フォーカスし、世界シェアを独占。



■半導体

●素材メーカー➡️2倍未満
8119億ドル
1.5倍と最も伸び率低い
●装置メーカー➡️8倍以上
3777億ドル
ASMLなど非常に高い
👉前工程は限界値圏、後工程が競争重心へ
●製品メーカー➡️6倍弱
66461億ドル
NVDIAは増加分の半分を占める


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