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映画や小説に登場するスコッチウイスキー銘柄メモ4+1

スコッチウイスキーが大好きなので、映画や小説に登場する場面があると、ついうれしくなってしまいます。
ウイスキーがちらりと登場するおすすめ作品とそのウイスキー銘柄、参考URLをメモします。

1.映画「ローカルヒーロー 夢に生きた男」

石油プラント建設の用地交渉のためスコットランド・アバディーンに赴任する、アメリカのビジネスマンが主人公の1983年の映画です。登場人物たちも魅力的ですが、ハイランドの風景描写が最高です。
地元のお祭り、海岸で「タイヨウサカナアシカアザラシ…」と日本語の単語で会話するシーン、シンボリックな赤い公衆電話ボックス。
興味深いウイスキーが登場するのは、第1回交渉前の乾杯シーン、スクリューキャップの「MacAskillマカスキル42年」です。
残念ながらマカスキルは架空のウイスキーのようですが、マカスキル兄弟が設立した“タリスカー”を連想します。
私も「スランジ」といいながら、決戦前の乾杯をしてみたいものです。

【参考】DVDを入手しづらかったので、TSUTAYAのレンタルサービスで取り寄せました https://tsutaya.tsite.jp/item/movie/PTA00007YBAH

2.小説「証拠 Proof」

イギリスの作家ディック・フランシスによる1984年のミステリー小説「証拠 Proof」では、「店で注文したラフロイグがラフロイグじゃなかった」と相談された酒屋さんが、大きな事件に巻き込まれ、そのたぐいまれなテイスティング能力や知識を駆使して事件を解決していきます。謎を解く重要な鍵は、主人公が正確に積み重ねたウイスキー製造工程への理解と天賦の才。ブレンデッドの銘柄まで特定したり、ある工程で要する水量を瞬時に計算したり、最高です。
登場するウイスキーは“グレンラノック”、簡単に検索してみるとラベルに「Single Highland Malt Scotch」との記載があるので、小説の中のウイスキーと実在のウイスキーは、同じ名称でも別物なのかもしれません。

3.短編小説「来訪者」と「雌犬」

『チャーリーとチョコレート工場』で知られるイギリスの作家ロアルド・ダール氏による大人向けの官能的な短編小説では、2種類のシングルモルトが登場します。
「来訪者」では1946年8月のシナイ砂漠横断のお供に“グレンモランジー”が、「雌犬」ではマンハッタンのプラザ・ホテルで飲む“グレンリヴェット”が、それぞれ描かれます。
グレンモーレンジやグレンリベットを楽しむ際にこの作品を思い浮かべは、1940年代のシングルモルトってどんなボトルだったのかななどと考えつつ、そのダークで面白い結末を思い出して、ついにやにやしてしまいます。

4.小説「裸の華」

北海道を描きつづける直木賞作家・桜木紫乃氏による、怪我で引退したストリップダンサーが、故郷の札幌で再起する小説です。主人公がオーナーとなるダンスシアターバーの開店前夜、記念すべき門出の1杯の1つに、“ストラスコノン12年”が登場します。夢の続きをこの1杯で、そんな万感の思いが詰まったシーンに相応しい銘柄がとても印象的です。

番外編 漫画「北のライオン」

ブログ「そのウイスキーをもう一杯」さんの投稿から知った漫画作品です。ウイスキーがちらりと登場するのではなく、むしろ一話完結の毎話に主役のように登場するので、番外編として紹介します。
アイラ島出身のバーテンダーであるライオン氏が、病気で失った愛妻・恵子さんの故郷・日本にて一人開店したバーで繰り広げられる、素敵なお客様とウイスキーのショートストーリー。ゆるやかに季節と物語も進展する全4巻、こんな大人になりたいなと、憧れを込めてじっくり堪能しています。

映画や小説とともに味わうウイスキー、最高です。おすすめのウイスキー登場作品がございましたら、ぜひ教えてください。