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『運命と復讐』ローレン・グロフ
アメリカ出身のローレン・グロフは、1978年生まれの若手作家です。日本ではまだ数作品しか翻訳されておらず、彼女の名はあまり知られていないかもしれません。
村上春樹さんが編訳した『恋しくて Ten Selected Love Stories』に収録されていたグロフの短編に衝撃を受け、彼女の長編作『運命と復讐』を手に取りました。この本もとてもいい作品で、グロフは素晴らしい大河恋愛小説を書くなあと思います。
『運命と復讐』で描かれるのは、学生時代に出会い、恋に落ちた夫ロットと妻マチルドの結婚生活・人生。2部構成で、1部ではロット、2部でマチルドの視点でストーリーが進んでいきます。ロットの見ていた、思っていたものが実際は異なってたというのが、マチルドの視点によって明らかになっていくのが、面白いところです。
個人的には、純粋な優しさや愛情が人の心を救ってくれる、温めてくれるというのも、この小説でとても印象に残りました。
読了後にまた読み返したくなる1冊です。
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