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ERAS 2020:Personal Statementの書き方①

日本人だけでなく、実は他の多くの国の人にとってもpersonal statement (以下PS)というのは馴染みのないもの。果たして何を書けば良いのだろう。

これを紐解くにはPSの「主題」が何かをまず理解する必要があります。そして、強力なPSに仕上げるためには主題だけはPSの中でぶれないように注意し、主題を盛り込むところも絶対に間違ってはいけません。

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プログラム選考委員会の人達はCVやLORなどの客観的評価だけでなく、主観的な立場から記載されたPSも十分に参考にし、誰をレジデントとして獲得するか決定しています。
彼らが評価しているところは、そのapplicantが、①自分達のプログラムにとって有用な存在となるのか、②board examに1発で合格するのか、③有望なフェローシップに入ることができる存在なのか、です。レジデントはそのプログラムの顔になる存在であり、レジデントのパフォーマンスがプログラムの客観的評価(board exam合格率など)に直結します。AMGがIMGよりも好まれる点は、決して永住権を持っているからとかそういう理由だけでなく、AMGは厳しい競争社会で勝ち残ってきた人の集まりで、AMGというステータス自体が信頼におけるからに他なりません。プログラム側は迷ったらAMGを選びます。ただ、AMGだからといって当然良い人とは限りません。PSだけでなく、インタビュー期間中の態度や接し方など、人となりも確認し彼らは総合的に評価している訳です。

結局、”自分が他の人よりもそのレジデンシープログラムに適する理由(=主題)” を具体的な経験を交えながらレターサイズの1枚に上手くまとめて ”相手に納得してもらう文章を書く” のがPSです。自分のユニークなバックグラウンド、経験を記載して、他のapplicantではなく自分を選んだ方が良い理由をうまく書いていく必要がある訳ですが、CVとLORだけでは見えてこない内容を具体的に盛り込むことが理想のように感じます。

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まずは自分だけにあって、他の人にはない自分の利点を具体的に挙げていきましょう。たとえ利点とまではいかなくても、自分だけのユニークなバックグラウンドや経験が主題をサポートする内容であるのであればそれも挙げていくのがいいと思います。もちろんまずは箇条書きでもOKでしょう。
ほとんどの場合、自分が医者となろうと思ったきっかけなどはどうでもいいです。たとえ誰かが亡くなったことがきっかけで医者になろうと強く思ったとしても基本的にはプログラム側にとっては関係のない話なので。(インタビュー中に質問される可能性はありますが)。プログラム側にとって利点となるだろう点、他のapplicantと差を付けるポイントや経験を数日かかってもいいので挙げていきましょう。

次の記事で私自身のPSを例に挙げながらより具体的に解説していきます。オススメの添削サービスも紹介するので是非次の記事も参考にして下さい。

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