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USMLE Step2CSの採点はforgiving

2018年11月にLAで受験した2CS。結果が出る翌年1月までに自分のパフォーマンスを何度も振り返り、「手応え的には不合格でも全然納得できるレベル。もしこれで受かっているのなら、それは採点がforgivingということだろう」とずっと思っていました。
結果ですが、ありがたいことに1発合格。ICEのスターが数個ボーダーにかかっていただけで、特に問題ない結果でした。

試験後はほとんどの人が不安で仕方なくなると思います。採点基準が公表されていないだけに、合格した人達の感想や犯したミスを自分のパフォーマンスと比較して、自分は受かってそうだなとか、やばいかもなとか、なんとなくでしか相対的評価ができません。また、その相対的な基準となる体験記はあまり見かけないように思います。私自身、試験直後に大雑把な自己評価を行っていました。すでに受験された方は受験後の手応えと比較して自分のパフォーマンスがどのレンジに収まりそうかという判断材料として頂ければなと思いますし、今後受験される方は「これくらいならミスしてもいいのかも」という心のゆとりを生む “かもしれない” 記事として活用頂ければと思います。

自分が下した自己評価

試験直後に12症例のパフォーマンスをGood, Neutral, Badのいずれかで評価して記録に残しました。Goodは最初から最後まで特に問題なく、PNもほぼ完璧に記載できた症例。Badはこれはヤバイかもと感じた症例。可もなく不可もなく終わった症例がNeutral。別記事で記載しますが、SEPとCISはそこまで大きな問題とならないだろうと内心思っていましたので、この自己評価はICEの評価と考えてもいいかもしれません。当時かなり厳しく自己評価した結果は以下の通りです。

Good:4症例
Neutral:5症例
Bad:3症例

1−2例はパイロット症例のようですが、私のICEは数個ボーダーにかかっていて決して全体的にhigh performance寄りではなく、中途半端な結果でした。意外に妥当な自己評価ができていたのかもしれません。

ここで重要となるのが、Bad症例がどういう感じだったかということ。症例の内容は記載できませんが、私が感じた手応えは共有したいと思います。

私のlowest performance

①Badの3例中1例は今でも診断が分からない症例です。質問しまくりました。診察しながら質問もしましたし、診察が終わってからも質問しました。クロージングは当たり障りのないことを話して終わることになりました。診断は付かなかったものの、情報はたくさん得ることができましたので、Historyは盛りだくさんです。PhysicalとDiagnosis, Workupは残念ながら充実していません。この症例はBadと評価しました。
②もう1例は全く練習したこともなかった症例でした。私の英語がもっと流暢であれば追加質問で深く掘り下げる事ができたと思います。ここではリスクを取らず、次の質問に移りました。Historyは悪くはありませんが、完璧に書けたとは言えないレベル。診断名の英語をど忘れしていたのがイタかったです。Badと評価。
③最後の1例は予想の範疇の症例でしたが、話してくれる情報が多いと全部メモできませんし、日本語と違ってそれをサラッと覚えてすんなりPNに書くこともできません。Historyは決して満足いくものではありませんでした。診断は間違っていないと思いますが、相対的にBadと評価しています。

いかがでしょうか。繰り返しますがICEはhigh performanceでもなくギリギリでもなく中途半端なレンジでしたが、私のようなlowest performanceレベルであればICEは問題ないと言えるかもしれません。

GoodとNeutral

Good症例を含む半数くらいの症例はstraightforwardな症例と感じました。そういった半数の症例をきちんと対応できないのであればICEはかなりやばくなると思います。
Neutralと評価した症例は、全体的には問題ないかもしれませんが、vagueな症例やdata gatheringに満足いかなかった症例が含まれています。Vagueな症例が意外に多いと感じている人が英語掲示板を見る限り多い印象を受けていたので、そのつもりで臨むと心にゆとりができるかもしれません。

まとめ

きちんと練習して人並みに診察でき、PNもしっかりと記載できるレベルにあるのであれば、半数は問題なく片付けることができる。Vagueと感じる症例は最大で半数くらいあるかもしれない。その中に更にtrickyな症例が含まれているかも。ただ、数例程度であればscrew upしても大ダメージとはならなず、可もなく不可もないレンジに収まる結果になる、と予想できそう。

1点補足しておきたい点は、情報収集能力(ICE)に直結するリスニング力はやはりある程度必要ということです。私がアメリカに来てこれまでたくさんの人と話をしてきましたが、試験当日は私の人生の中で英語を1番速く話すSPが含まれていました。私の試験対策やSEP、CIS、そしてその他感じたことは別の記事で紹介したいと思います。

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