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東京ポップカルチャーグラフィティ

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1970~2020年代までの東京に描かれた若者文化・社会現象・都市風景の変遷を、一つのストーリーにつなげていくことはできないだろうか? 『東京ポップカルチャーストーリー』はそんな… もっと読む
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#時代

東京ポップカルチャー50年史①~TOKYOパラレルワールド

【連載第①回】イントロダクション~パラレルワールドとしてのTOKYO感覚東京には二つの表情がある。 一つは「東京」であり、そこで何気なく生まれ育った人々が感じる日常生活空間としての場所。そしてもう一つは、何か異様なパワーが渦巻いているメディアとしての「TOKYO」。 まるでオシャレに目覚めた女の子のスッピンとメイク顔の違いにも似ている。こうした傾向は都市化が謳われた1980年代後半、いわゆるバブル経済を背景に大資本投下がなされた時代以降により強くなった。 日本全国から多

東京ポップカルチャー50年史④~渋谷センター街チーム現象

【連載第④回】渋谷センター街チーム現象~土曜の夜のアウトサイダーたち1983~1986年の「最初の80年代(アーリー・エイティーズ)」で、有名付属校に通う一部の男子高校生が大学生の遊びだったディスコパーティをサンプリングして学校単位でチームを組むようになり、自分たちのものにした経緯は連載②でも触れた。 そして次の1987~1991年の「バブル80’s(バブル・エイティーズ)」に入ると、高校生が最初に生み出したストリートファッションであるアメカジが大ブームになり、渋谷に集まる