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わが青春つきるとも -伊藤千代子の生涯-

 みなさん こんにちは。
大変ご無沙汰しています。

 みなさんは、「わが青春つきるとも -伊藤千代子の生涯-」という映画ご存じですか? トップの画像はサイトのフライヤー紹介からお借りしました。「劇映画 伊藤千代子の生涯」制作を支援する会ホームページ (chiyoko-cinema.jp)

今日は友人に誘われたのでその映画を観てきました。

 第二次世界大戦前の話で、伊藤千代子さんがどうやって学び、どんな思いで労働運動に参加し、どんな思いで治安維持法の中声を出し続けてきたのかよくわかる作品でした。そしてこの映画から、今の自公・維新から感じるいやな感覚と同様のものも感じました。

 主演の井上百合子さんがとてもとても素敵で知らず知らずのうちに映画に入り込んでいたように思います。

 今回はあまりネタバレにならないように(若干は覚悟しておいてください😝)、私が感じたことを中心に書きたいと思います。そしてできるならば、一人でも多くの皆さんにこの映画を観に行っていただきたい、そして学ぶことの大切さ何のために学ぶのか再認識してほしいという想いでお伝えしたいと思います。

主演:井上百合子さん@urko_i 


 この映画がデビュー作だそうです。この映画の紹介チラシに眼光鋭い伊藤千代子の写真が使われています。これを見るだけでなにか突き刺さるものを感じるのですが、映画の中の伊藤千代子は、いったいどうやったらこんな笑顔ができるんだろう?というぐらいに素敵でした。やさしく、にこやかな、それでいて芯のある女性である伊藤千代子を井上百合子さんが演じてくださっています。私にとって映画の大半の印象を占めたのはこの笑顔でした。

 そしてすごいなと感じたのは、学びたいという強い意志とその動機です。

  • 自分の生活や周りの子供たちを取り巻く生活実態、日々の生活を送るのもやっとという人々の生活を変えたい

  • 穏やかに暮らしたいというささやかな願いをかなえたい

  • 労働者の生活は資本家の匙加減という状況を変えたい

  • ジェンダー平等じゃないとダメなんだと、女性みんなが気付くことが大事

そのために社会を変えるんだというぶれない強い思いに胸が熱くなりました。

その基礎になっているのは学びなんだということが伝わってきます。

この時代のいろんなことが今とオーバーラップ

 獄中では検察が千代子の心を折るために、あの手この手を使って転向を迫ります。拷問を含めそこには人権などは存在しない。つい最近の事件とも重なります。名古屋入管で命を落とされたウィシュマさん。どんなに具合が悪くてもまともな治療、診察すらしてもらえなかった。

 そして検察は精神的に千代子を追い詰めるその状況。ほかの仲間は転向したから楽になれ。。。と

 実際、戦時中の日本共産党員や活動家に対する弾圧は、特高警察による拷問も当たり前にあったと聞きます。作家の小林多喜二(蟹工船の作者)もその一人でした。

小林多喜二の拷問死、遺族が告訴試みる 弁護士供述記録:朝日新聞デジタル (asahi.com)

 天皇を中心とした一つの目的のために全国民が命をささげることが当たり前の時代。これは過去のこと。そう思っていてはいけないのだという想いに至りました。

自分だったら・・・どうだろうか?


 獄中でも看守の目を盗んで仲間たちとの支えあい。そうやって仲間を、自分を奮い立たせ続けたことも、相当の覚悟と信念がないとできないって思いました。私なんかは・・・・すぐに転向してしまうんじゃないか。そう思ったら怖さを感じ、なぜか涙が。。。あなたなら・・・・どうですか?

 
 伊藤千代子は24歳という若さで命を落とした(この映画を観た後では国に殺されたと感じます)のですが、この悔しさと涙は、全体の数億分の1に過ぎない。たくさんの血の滲むようなくやしさであふれかえっていたのではないでしょうか。
この映画を見た後、そんなに激しい感情の高まりはなく落ち着いているはずなのに、涙が止まらない。そんな状況でした。

 その涙は、悲しいからではない。悔しいからなんだと思いいたり、悔しさの涙は静かに流れ続けるものなんだと教えてもらった気がします。

最後に

 私はこの映画から、これは過去のことではない。今も進行中のことだと感じました。これは時代を超えた大きな警鐘を鳴らす映画だと思います。

 試写会でもお話が出ていたそうですが、映画の公開に合わせるかのようにロシアプーチンのウクライナ侵略が始まりました。一握りの人の考えで数えきれない人々の不幸が生産されている現実。

 日本では、待っていたといわんばかりに、敵基地攻撃能力(反撃能力)経済安保が自民党、公明当、維新から出てきています。
私から言わせれば、それは国家を使った戦略ゲームをやっているようにしか映りません。その背後に存在する国民のいのちや暮らしをどう守るかという伊藤千代子のような視点は存在しない。

 だから、安保法制を皮切りに、重要土地規制法案デジタル法経済安保国民投票法で国家権力から国民を守る憲法を骨抜きに変えようとしている。憲法9条を変えたり、緊急事態条項人権を制限できるようにする。
国民を監視し、目と耳をふさぎ、手足を縛る方向に動いているとしか思えません。

あれ?この状況って!? いつか来た道ですか?
戦前の日本が一体どんな状況だったのか。
私たち一人一人が学びましょう。

 同じようなことが起こらないように、わたしたちが国家を監視しましょう。いま私たちがすぐにできる学びは、国会を監視することです。
残念ながらNHKではなかなか国会中継をしませんが、いまはインターネット動画があります。後からでも見ることができます。
動画を編集してツイッターで公開してくれる「平和と民主主義@snc20165」さんや「くるみわり@nutcracker_1892]さんがいます。

 私には伊藤千代子さんのように、「コペアヤ先生@Girls_Study_com」「くるみわり@nutcracker_1892」さん、「みさご丸@sasaootako」さんをはじめ、たくさんの大切なつながりがある と思っています。

みんなで励ましあって今の社会を変えていきたい。そんな思いでいっぱいになった映画鑑賞になりました。


あなたはこの映画化から何を学び、何を思いましたか?

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