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海藻おじさん

きのう変わったことがあった。
夕方、近所の浜でこん🐶を遊ばせていたら、うしろから人が歩いてきた。

「ちょっと、お話しいいですか?」と言われて。
相手は知らないメガネのおじさん。

「はい」って言って、言ってから変わった人やな..と見てると、
おじさんは手になんか持ってる。
「これって食べられるんでしょうか?」

なんか、アオサみたいな海藻。
「いやぁ、どうなんでしょう…」なんて返す。

おじさんは宮崎から来たと言った。
宮崎から車で、東京まで見物に行くのが趣味だそう。
「下道しか使わない」 というこだわりがあり、
早ければ片道4日、ゆっくりだと5日かかるとのこと。

尾道の辺りはよく通るので、
いつもの道すがら、ふと気になって浜まで来たんだそうな。

「いいところですねぇ。こんなに島が見えて。」
おじさんに島の名前を聞かれるも、エブ島しかわからない。

「あの小島まで、近所の小学生がいかだで渡る行事があるそうですよ。」
と私が話すと、
おじさんの住む九州でも、桜島まで4kmほど小学生たちが泳いで渡る行事があると教えてくれた。

それじゃ、お気をつけてと見送って、
来た道を歩いていると、海藻おじさんが車で追いかけてきた。

「さっきはどうもありがとう。これ、よかったら。」
と、甘い缶コーヒーと冷たいレモンティーを見せてくれる。

では、ありがたくとレモンティーをいただく。
ふたたび手をふって、こんどこそ海藻おじさんと別れた。

宮崎県ミヤコノジョウ市からきたと、おじさんは言ってた。

何かのお告げかもしれぬ。
いつか行ってみたい。


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