ベニカナメが伸びた
わが家の狭い庭の真ん中にあるベニカナメの木。シンボルツリーのようで気にいってはいるのだが、春に秋に、切っても切ってもまた伸びる。今年も、冬が明けて気付いたら、赤いみずみずしい若葉がこんもり重なり、またひときわ背が高くなっていた。このままだと、裏のお宅の窓に引っかかるかもしれない。じっとしていられなくなって、高枝切りばさみを持ち出した。
毎年何日も掛けて、少しずつ小枝を切り落としている。昨年までは、自力でなんとかひとまわり、ふたまわりスリムに削っていたのだが、今日感じたのは、確実に衰えた体力、握力だ。
いっそのこと、のこぎりで幹から出ている枝ごと切ってしまおうと、椅子の上に立ってゴリゴリ切り目を入れたのだが、半ばで力尽きた。ふらついて落下、などという事故が起こる前に、やめておこうと思った。そしていつものように、⒉階の窓から身を乗り出して、少しずつ届くところの葉っぱや枝から切り落とす。気が遠くなるような作業だ。
土や緑が好きだから、歳を取って仕事をしなくなっても、自分でいじれる庭は必須だと思っていた。でも、理想と現実は違う。草が生えないように、欠けた食器や不要な植木鉢などは捨てずに、砕いては地面を隠すように敷き詰めているが、植木類が成長し過ぎないように手を掛けるのは、素人には簡単ではない。今年こそ、夏が来る前に専門家に剪定してもらおう。思い切り坊主にしてもらおう。
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