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サントリー ワールドウイスキー 碧 Aoのチャートで見るインフレ率

出典元:https://www.suntory.co.jp/whisky/ao/ad-gallery/

サントリー ワールドウイスキー 碧 Ao(あお)は、2019年4月16日に数量限定で発売されました。世界5大ウイスキー産地の原酒をブレンドしたユニークなブレンドウイスキーです。
名前の「碧」は日本語で「青」を意味し、海を渡って集められた原酒を象徴しています。日本、アイルランド、スコットランド、アメリカ、カナダの原酒を使用し、各地域の個性を活かしながら調和の取れた風味を実現しています。鮮やかな黄金色、バニラやスパイス、果実の甘さが混ざり合った複雑なアロマ、そして豊かなボディと長く続く余韻が特徴です。

私の予想になるのですが、この発売の背景としては、サントリーが国産ウイスキーの空前のブームによって山崎蒸留所、白州蒸溜所、知多蒸留所(グレーン)の原酒が慢性的に不足する事態に陥り、供給を安定させるのに数年単位での時間が掛かることから、自社の所有している海外の蒸留所を中心に組み合わせて、国産ウイスキーのような名前の「碧」を使って売り出すことにしたと推測できます。

例えばジムビーム蒸留所はケンタッキー州にありますが、ビームサントリーが所有していますし、残りの蒸留所も一部の株式を所有していたり提携している蒸留所です。
そして決定的なのが「バランタイン12年」のように、熟成年数の指定がないため、新しい原酒を中心として構成することが可能になっています。
つまり、大量生産が可能なブレンデッドウイスキーになります。

出典元:https://auctions.yahoo.co.jp

今となっては信じられないのですが、発売直後の2019年4月には1本10,500円で落札されるような国産ウイスキーブームの真っ只中でした。
ですが、上記で解説したように、大量生産が可能なため、その流通量は凄まじく数ヶ月で市場に数万本以上の在庫が出回ることになります。

チャート形状を見てみると、転売を一切許さない増産体制であったことが分かります。

2019年4月の1万円から急落、2ヶ月で定価を割り込み6月には5,000円までタッチします。大量に流通しているので、支持線も機能せずに、そのままずるずると下落。

2020年3月についに3,000円をタッチ。2023年には局所的に1,800円を割る状況にまでなっています。

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2008年より趣味で『ウイスキー収集』を続けるうちに、ボトルの価値が100倍以上になるものが出てきて驚きました。そこで独自の手法で、ウイス…

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