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YouTube参考資料)ベトナム語基礎講座⑥ ベトナム語は「考えるな、感じろ」 Google翻訳を使い倒す

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 フーおじさんのベトナム語基礎講座をご視聴いただき、ありがとうございます。YouTubeを始めてから1週間。思うようにチャンネル登録も再生回数も伸びませんが、ベトナム語を日本に普及させたいという情熱を原動力に努力を続けます。

 私はかねてIT活用がベトナム語学習の要諦である、と言ってきました。その中で最も重要で使用頻度が高いものがGoogle翻訳です。私がITを活用したベトナム語学習を研究していた10年程前はGoogle翻訳は使いにくいものでした。日越の文構造の違いによる誤訳、そもそもの単語の誤訳があるほか、音声はロボットのようなコンピューター音声で発音の練習にはあまり活かせませんでした。私の記憶では2015年ごろだと思いましたが、Google翻訳の音声が人間のようにきちんとした北部発音になりました。そして年々、誤訳も減っていきました。

 Google翻訳はブラウザ(Google Chrome、Safari、Edgeなど)でもアプリでも使えますが、スマホにアプリをインストールすることをお勧めします。理由はすぐに使える状態にしないと意味がないからです。後で改めて説明する辞書アプリ、語学アプリもスマホで使うようにしたほうがいいです。

 使い方のコツの一つ目は日本語からではなく、英語からベトナム語に訳すことです。英語とベトナム語は文法がよく似ている上、米国やカナダなど英語圏の国にはベトナム戦争の時に多くの南ベトナム(ベトナム共和国)国民が移住し、現在でも越僑(Việt kiều=海外在住ベトナム人)として生きています。2世や3世でベトナム語を勉強する人も多く、学習者は日本の比ではないでしょう。データベースの蓄積が多い分、翻訳の精度が上がります。

 実際に事例を紹介します。以下の画面は日本語からベトナム語に訳したものです。

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 bao nhiêuは直訳(逐語訳)すると、how muchです。基本的な使い方は「形容詞+bao nhiêu」か「bao nhiêu+名詞」 で、「どのくらいの〜ですか?」という意味になります。上の画面にはお金を表す単語が入っていません。文脈によって通じる可能性はありますが、価格を尋ねる質問としては不自然です。では、次に英語からベトナム語に訳してみましょう。

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 上の画面を見てください。今度は「giá」という言葉が入っていますね。これは漢越語の「価」です。ベトナム語の値段の聞き方は「giá bao nhiêu」か「bao nhiêu tiền」(tiềnは銭)が一般的です。この翻訳なら十分通じます。

 「私は英語が苦手だ」という方もいらっしゃるかもしれませんが、中学レベルのごく初歩的な英語で十分です。主語、動詞、目的語、補語がはっきりとわかるシンプルな文章にすれば正確な訳が期待できます。

 コツの二つ目は音声を聞いて学ぶことです。上の画面の下の方にあるスピーカーボタンを押せば一定レベルの北部発音を聞くことができ、それを真似れば通じる発音が身に付きます。ベトナム語の母音、声調の発音は日本人には難解なので、どうしても言葉で説明すると難解になりがちです。私もベトナム語研究者の端くれとして、その説明の難しさは痛感しておりますが、「喉を閉じた後で急上昇する」(ある本に書いてあった声調の説明)といったことを意図的に発声することは至難の業です。

 Google翻訳には音声入力機能があり、マイクボタンを押せば自分の発音が英語でもベトナム語でも正しく認識されるかどうかがわかります。特にベトナム語では最初のうちは全く認識されないのではないか、と思います。耳で感じた音声を無心に真似して発声してみてください。きっと認識されるようになるはずです。

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 赤ちゃんは本を読んで語学を学びません。家族の話す言葉、テレビの音声など周りの音声、表情など様々な情報を総合し、自然に語学を習得します。最も重要な器官は耳でしょう。Google翻訳は耳から音声を”感じ”、自分の発音が正しいかどうかを確かめることができます。「考えるな、感じろ」ーー。ブルース・リーの名言はベトナム語学習にも通用します。

*フーおじさんのベトナム語基礎講座⑥Google翻訳を使い倒す 「考えるな、感じろ」


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