新生児に優しい呼吸器管理、NAVAとは?
NAVA : neurally adjusted ventilatory assist
神経調節補助換気
のことをいいます。
SERVOシリーズ(フクダ電子)で使用可能となっている人工呼吸器の換気モードになります。
NAVAは、Ediカテーテル(栄養チューブとしても使用可能)と呼ばれる管を食道内に置いて、横隔膜電位(Edi)をトリガして人工換気を行います。
そのため、従来の人工呼吸器と違って同調性も良く、あかちゃんにストレスを与えない呼吸器管理が行えます。
(従来の呼吸器より優れた点)
・ミストリガしない
・口元フローセンサよりセンスが速く正確
・あかちゃんの吸気努力が数値で明確
・トレンドで経過が追える
・あかちゃんの一呼吸一呼吸に合わせて吸気圧や吸気時間が変動する
・非侵襲(NIV)下でも行える
・バイアスフロー(定常流)が0.5ℓと少ない
(NAVAの欠点)
・侵襲的な行為を伴う(Ediカテーテル)
・自発呼吸が少ない症例に不向き(未熟性に伴う無呼吸など)
・従来の呼吸器と違う点が多すぎて管理が難しい
・ハム雑音や心電図による干渉
・Ediカテーテルの寿命
グラフィック波形で見る通り、従来の呼吸器とは少し違った波形、用語等があります。
そのため、看護師さん達には受け入れられないことも…
症例を1つ紹介します
トレンドを見ていただければわかりますが
SIMVからNAVAに切りかえてEdipeak(ピンク色:吸気努力の指標)が下がったのがわかります。(※気道内圧:黄色や呼吸回数:緑が表示され始めてからNAVAに切り替わっています。)
この時、吸入酸素濃度は漸減でき、酸素飽和度は上昇しました。
NAVAの同調性の良さが吸気努力を減らし、酸素化を上げたと考えられます。
(NAVAに期待すること)
・優れた同調性により吸気努力を減らし、酸素消費量を減らす(良好な成長・発達に繋がる=ディべロップメントケア)
・非同調や高い吸気圧、高濃度酸素による肺障害を減らす(CLDの予防)
・早期抜管 など
今回はNAVAについて簡単に書かせていただきました。
私も経験年数も浅く、プレゼン力もありませんが少しでも皆さんのお役に立てれば幸いです。
NAVAの設定についてや管理方法などは次回の投稿でお話できたらなと思ってます。
あかちゃんまん👶🍼
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