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ポリマークレイとの出会い

私の手から作り出すもので誰かを嬉しい気持ちにしたい!

そのためにはなんちゃってなシロモノを作る訳にはいかない。

そこで何を作っていくのか。

ものを作るのは大好きだから、
やってみたいことはたくさんあるけれど、
四方八方に手を伸ばしたのでは全体に薄くなってしまう。

ここはまず、ある程度守備範囲を狭めて、技の精度をあげる必要がある。

では何をするか。

スクラップブックで見えてきた、わたしの好きなもの

建物のミニチュア。
教会のステンドグラス。
ミュシャのポスター。
アールヌーボー。
竹下夢二のデザイン。
繰り返される模様。
手の込んだ仕事…

具体的に何をするかを模索をする中で、資料集めのスクラップをしているうちに見えてきた綺麗で可愛いわたしの好きな物たち。
自分の作品の雰囲気の方向性はぼんやりながら定まりつつある。

バーナーワークのガラス細工にだんぜん興味があるのだけれど、
いかんせん我が家には、ガスコンセントが設置されていない。
ガスでなくてもできるのかな?
火力が要るからどうも無理がありそう。

お土産にいただいたお気に入りのペンダントトップが手許にある。
小さな花模様がカラフルに並んだベネチアングラス。
ミルフィオリというらしい。
こういうの作りたいんだけど。

ミルフィオリを検索してネットサーフィン(死語?)していたら、ガラスではない何かでそれらしいものを作っている作品写真をあげているSNSに出会った。

小さなトンボ玉のようなものや、
とても手の込んだ金太郎あめみたいなきれいな模様のビーズで作ったネックレスとか。
他にも街の風景のモノクロ写真とか、
ペンで描いたシックなイラストとか。
これいい!
作品のセンスがわたしの好みに
どストライク!!

と、いうわけで。
しばらく、どこの誰だかわからないその人のファンになって更新されるのを楽しみに静かに拝見していたのだけれど、あるとき管理会社がページを閉めてしまって、もう見ることもできなくなってしまった。

彼女のやっていたことはなんだ?

そこから調べ始めた。

彼女が作っていたのはオーブン粘土とも言われる樹脂粘土。
海外ではポリマークレイと言ってどうやらとてもポピュラーなものらしい。

その名の通りオーブンで焼成する。
各色粘土は手芸店や画材屋などで買える。
粘土なので、練って切ったり貼り付けたり組み合わせたりして目的の物を形作る。
パッケージに書いてある温度と時間を守ってオーブンで焼く。
するとプラスチックのように固くなって耐水性がある。

わかったことは以上。

大きな本屋の手芸・工芸コーナーで探したけれど指南書は見当たらない。
洋書の作品集だけ見つけたので買ってみた。

単純な造形なら、作り方も想像がつくのだけれど、なんかこれホントに粘土か?という作品もたくさん載っていて、作れたらすごいけれども詳しい作り方がさっぱりわからない。

有害なガスが出るかもとかいう文章も見かけたし、気を付けないといけない点はぜひとも知りたい。というか、知るまで怖くて作れない。

学べるところを探す

クレイの販売会社がやっている通信講座で、インストラクター養成コースがあるというのは見つけたけれど、
課題作品を家で一人で作って、送って、OKか不合格かというもの。

逐一疑問を聞いてみたりとか、しにくそう。
コツを教えてもらえる感じもしない。
別にインストラクターになりたいわけでもないし。

ただの粘土細工とは違う感じがして、これまでのように自学では難しいと思う。
誰かに教えてもらわないといいものができるような気がしない。
どこか通える所に教室はないか。

個人教室は探してみたけれど、見つけられなかった。
電車で一駅のところにある小さな画廊のお教室ブースで、いろいろな手芸を教える教室があるようなのは見つけられた。
ポリマークレイ講座も扱っていると記載はあるのだけど、HPの活動報告を見る限り、その講座はここ数年開催されてはいない様子。

電話をかけて問い合わせてみたものか、
直に出向いて質問したほうが早いか、
直接聞いたら引っ込みがつかなくなるかも。でも・・・と生来の人見知りの引っ込み思案がわたしに覆いかぶさる。

逡巡すること数か月・・・!

いつものことだけれど、この優柔不断さには自分のことながら、毎度呆れてしまう。
でも実はいくらかはわたしにとっては必要な期間だったりする。
考えている内にどれだけ自分に必要なことなのかを判断したり、実行する覚悟を培ったりしているのだ。
ま、長過ぎるとは思うけどね。

ある日ふと思いついて大手手芸店HPを見てみたら、店内開催講座一覧のページがあった。
あった!ポリマークレイ一日体験講座!
やった♪
これに参加して、体験してみて、自分で出来そうか判断することにしよう。
そこで聞けるようならコツや気を付けることも教えてもらおう。

ポリマークレイ初体験

そこで初めてポリマークレイに触った。

2時間位だったか、指導を受け先生の手も借りながら課題の作品を作った。

全然知らずに行ったのだけれど、先生は日本でのポリマークレイ界のオーソリティの方らしい。とても気さくで、教え子さんにはどんどん素敵な作品を作って販売したり楽しんで欲しいとおっしゃる。売る時の商品説明欄に先生監修の旨記載すればいいのだと。

なんと!あんなに怖がっていたのに、なんだか拍子抜けするくらい権利の問題があっさり解決した。有難い!!

そして、今回の一日講座企画は大変珍しくめったに無いことで、全く経験もなく先生の事も知らないなんてもぐりのような者がひょいと参加したことに、他の参加者さんたちは意外な表情をされていた。

わたしも運が良かったんだと思う。

その上、その手芸店のHPには載せていないけれど、ここで毎月一回連続講座を開いていると言う。

「じゃあ、来月から参加させてください!」

もしかしてこれは縁があるってことなんじゃない?!

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