見出し画像

スクラップブック

これから創作活動を始めるのに向かって、どんなものを作っていくのか自分の嗜好性を確認しようと、スクラップブックを作ることにした。雑誌やカタログなどで心動かされた写真を切り貼り貯めていく。

選ばれる条件は、色だったり、形だったり、デザインだったり、材質だったり、雰囲気だったり、様々だ。
わたしの心を動かしたということだけが共通項。似たニュアンスごとにグループに分けて各ページに貼っていく。
全然違うところにあった写真たちが、縁があって同じページに集まる。

ちょっと不思議な感じ。
ちょっと嬉しい感じ。

世界が出来ていく。

ページをめくればまた違った世界。
世界が何層にもなっているよう。
これらまとめて全部でわたしの世界だ。

わたしの好きなものが見えてきた。

まずは色
基本は白。冷たくパッキリした白もいいが、バニラのような黄みががったものもいい。今さら言葉にすることでもないけれどホント白は万能。どんな色とも合うし、合わせることによって全体の表情を穏やかにしてくれると感じる。やっぱり白は外せない。
後はすみれ色系、ラズベリーピンク系、ターコイズブルー系、ピーコックグリーン系、どれも彩度は低めで。
渋目の濃い色に明るい色をポイント使いするのも好み。
たまにモノクロも、ビタミンカラーもアリ。

次はかたち。
スクラップしてみて改めてわかったのは、「曲線が好き」ということ。
まあるいモノやコロコロしたもの、アールがかった形やぷっくりしたもの。螺旋をえがいたものや、草木のしなりや草花のモチーフ。
どれも柔らかな曲線を持ったものばかり。都会的な直線のデザインも素敵だけれど、どちらか選ぶなら、断然曲線のほうが好きだ。

それからデザイン。
北欧のデザインやその色使い、アールヌーヴォー、ウィーン分離派のポスターデザインとか大好き。

あとは大きさ。
小さいもの、かわいいものが好きだ。手のひらに収まったり、指でつまめるサイズがが好み。

そして細かいもの。
どうやって作ったんだかわからない手の込んだもの。真面目に真摯に取り組んだことが伝わる工芸。工程を推理するのも楽しい。

さてさて、たくさん見えてきた。
なるほどな。そうなんだな。やっぱりな。

スクラップするのって正解だった。
フワフワした頭の中にあるものを、見える化できてすっきりした。
どういったものを作っていくのかもだんだん見えてきた気がする。

次に考えるのはどういう人に向けて作るのかということか。
ターゲットと呼ぶほど狙った年齢層があるわけではないなぁ。
ただただ気に入ってくれたらどなたでも。
知り合いに「それいいね」と言われて嬉しくなるようなものを届けたい。
身に着けた時、そばに置いた時、視界に入った時に思わずニコッとするような、お気に入りになってくれたらどんなにいいか、と思う。

そのためには、わたしが心の底からいいと思ったものを作るに限る。
決意を新たにした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?