EU バイオものづくり関連PJの紹介「Uplift」

PET(ポリエチレンテレフタレート)ボトルは石油由来であるが、それに代わる、バイオ原料から作ったPEF(ポリエチレンテレフラノエート)が注目を浴びている。PEFは糖(フルクトース)から2-5-フランジカルボン酸(FDCA)を作り、エチレングリコールと重合させて製造するもので、PETと化学構造が良く似てる。

画像1

出典:https://bioplasticsnews.com/polyethylene-furanoate-pef/

PETの構造

画像2

出典:wikipedia

一方で、なんとPEFは酸素バリアがPETより10倍高くPETボトルより鮮度を保つことができ、物性面も上回るのだ。(PETが6員環に対して、PEFは5員環なので、密にパッキングできる?)

物性面も上回ることから、コカ・コーラ等も興味を持っている。2000年にRoyal Dutch Shell社からスピンアウトしたオランダのAvantium社はBASFと組んで大規模製造を検討中である。

そこで、EUのUPLIFT PJでは、PEF社会を構築するための仕組みを実現させようとしている。

UPLIFT concept

画像3

UPLIFT 役割分担

画像4

前回取り上げたBio Base Europe Pilot Plantもこの取り組みに参画し、エコポリマーの製造および解重合プロセスに関わっている。2021年3月より始動。2025年までのPJということで、今後の取り組みも要チェックです!!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?