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矢後憲太10thアルバム「10」が届きました!

届きました!
矢後憲太さんの10周年記念ベストアルバム「10」✨

今回もアルバムを聞きながら思ったことを勝手気ままに書き殴っていきます。

ざっくりまとめると、これまでの作品を振り返る要素と、次なる新たなステージへの進展をバランス良く感じさせてくれる作品だと思います。

矢後ファンには嬉しい要素がぎっしり。
まだ知らないなら矢後曲の良さを知らしめる。
そんな1枚。


ということで、ここから先は例のごとく長文なので、アルバムを聞きながら読み流してもらえたら嬉しいです。


※以下アルバム「10」のネタバレをがっつり含みます。まだ聞いていない方はご注意ください。





アルバムを聞いた感想


1曲目「10」

前半はちょっと不安げな感じ。
ご本人いわく「漂う感じ」だそう。

中盤から雰囲気が変わってくる。
移り行く季節、新しい季節の訪れ、芽吹くような感じ。一筋の風が吹いているようなイメージ

終盤は最初と似たフレーズ。でもラストへ向けてベース進行が変化。上がっていく進行。次のステージへと向かっていくイメージ。アルバムのフライヤーにも「新しい世界へ」って書いてあるし、素直にそれが表現されてると思った。

OP曲といえどちゃんとした1曲。
にびいろの前座、ってだけではない。
そして、ここから始まる「にびいろの風」がゾクゾクきた!



2曲目「にびいろの風」

矢後さんの曲といえば?
というと絶対に挙がる曲。

その昔、「にびいろ」の意味はこの曲で知った。最初そんなに好きじゃなかったんだけど、にびいろの意味を知ってイメージできるようになってから聞くようになった曲。

ところで!「10」のジャケットの色って、まさに"にびいろ"なのでは!意図的?全然関係ない?カポの位置もたぶん変わったかな?


実は「にびいろ」まだ弾いたことがない。矢後エッセンスの塊みたいな曲ってイメージがあって、「練習するなら全力でちゃんとやらなきゃだめな曲」って思ってた。運指は簡単そうだけど、そこからが大変そうで避けてきた曲!笑
今回はちゃんと挑戦する!



3曲目「85の夏」

このイントロ!!最近のパターン!
初期の「85夏」とは雰囲気違う。軽快さアップ!でもテンポ抑えられた。「大人の85夏」って感じ。個人的にはこっちの方が好み。

1番が終わった直後のフレーズの崩し方イイ!ラストのおかわりフレーズも激熱!

ギターはジョージぽい?でもジョージもっと低音重かったかも?ジャーニーインスト?ギター持って海に出かけよう的なノリでジャーニーかも?わからん



4曲目「Ocean」

いきなりイントロから「え!どうした!?」ってなった。
とんでもなく清純な感じのOcean。シングル版のOceanよりも、ストテラ版のOceanよりも、さらに清らかな感じ。深く、深~~~く、清らかさと"海洋"のイメージを感じた。薄っすらコーラス掛かってる気がする。気のせい?なんか響きが明るい。ギターが違う?

このOcean(・∀・)イイ!!



5曲目「you / 流星に祈る」

ガット版!!!イントロからヤバいよ!
Oceanの直後、ここでガットの音色ぶっこんで来るから、余計に「お!!」ってなる。カポの位置も下げてるっぽい。「you」も「流星」も一回しフレーズがカットされてる。

アコギ版の「you」の真っすぐ胸に刺さってくる”ピュアっピュア”な感じとは違う表情。その代わり、深く温かい音色で、物凄く震える。心が奥深くから揺らされていく感覚。

「流星」もガット版ゆえ、”ピュアピュア感”は減ったと思う。その分、落ち着いた美しさを感じる。

”鉄弦版”が、若かりし頃の情景だったりその場のリアルタイムなシーンを描いた作品だったとするなら、”ナイロン版”は、年を重ねて過去の情景を思い返してるような…そういう意味での落ち着きがあるイメージ。

どっちの音色も捨てがたい…!



6曲目「遠き春」

「遠き春」といえば、初めて聞いたとき「何この曲やべぇ!ソロギターでここまでイメージ湧くの!?こんな曲聞いたことない!」ってなった曲。そして、雪解けのわずかな時期にしか弾く気にならない曲(それだけ情景がピンポイント。良い意味でやばい曲)。ガットギター版がリリースされてから、あのゆっくり目のテンポでアコギ版で聞いてみたいとずっと思ってた。この曲は唯一無二。



7曲目「こころ」

イントロの雰囲気違う!フレーズ自体はそんな変わらないんだけど…最初のスライドが無くなったからかな?このイントロ、しみじみした感じっていうより、新しい季節を感じるような雰囲気。

ベース進行が一部変えてある。
ちょっとキャッチーな感じになったというか、ブライトな感じになったというか……響きが明るくて軽快なトーンになった感じがした。
曲が持つ”温かみ”は同じだけど、”重たさ”とか”重厚感”とか、”しみじみ感”みたいな雰囲気が軽くなってるように感じた。


と思ってた時期が私にもありましたw

最後まで聞いていくと、終盤に多重トラック入ってきた!Hibikiみたいにハーモニクス重ねてくるのはズルい!込み上げてくる。緩急と抑揚が強調されて心に迫ってくる「こころ」だった。ということで前言撤回。ちゃんと”しみじみ”してました。

アルバム通して聞くのと、単発で聞くのとで、印象がちょっと変わるのかも…


8曲目「Once upon a time ~ Storyteller」

なんか響きが違う!カポの位置が高くなってるっぽい。高めの音色が心地いい。一つ前の曲「こころ」からの違和感が全然なくて、よく耳に馴染む。

ストテラ1曲目に収められていた「Once upon a time」は”物語の始まり”としての役割がメインって感じだったけど、今回はアルバムの中盤ってこともあってちょっと違う印象。ワクワク感より、落ち着く

「Once upon a time」のレフトハンドのフレーズからいきなり「Storyteller」ぶっこんで来る!これ自分でもよくやるパターン!なんか嬉しい。やっぱこの繋ぎは良いよね。この2曲の親和性の高さが際立つ。ハイフレット寄りになったからか、ストテラのアイリッシュ感が増した感じがする。



9曲目「Somewhere」

待ってました!最近のバージョンで聞きたかった第一候補はコレ!

初期版のSomewhereはもろに「旅」とか「草原を進む」みたいなイメージなんですけど、今作のSomewhereはどうも過去に思いを馳せさせてくる雰囲気なんですよね。ギターの物凄く枯れた音色と重厚な感じがそうさせるのかな…。なんとなく”歩みを振り返りたい系Somewhere”でした。

結構思い入れが強い曲。
第三回矢後選手権のときフミヤさんのアレンジで一気に好きになって。挑戦してみたら最初は全然指が追い付かなかった。それまでTAB見ながら指でなぞっていれば満足してたけど、それじゃダメかもと思ったのはこの曲から。この時から暗譜して運指考えるようになった。去年コンペに出してみたり、今年はついに念願のオープンマイクで弾いたりして。そしていまだに満足には弾けなくて未熟さをたたきつけられる曲だったりする。

色々思い出しながら聴いてると泣ける曲。感傷に浸ってたら曲終わってた

矢後さんの曲って何故かてきとうに弾いちゃいけない気がするんですよね。なんなんでしょうね。不思議。



10曲目「Something Blue」

めっちゃ音高い!!これハイカポだ。高くて甘い音。冒頭から攫われること間違いなし。

Delayのエフェクト減らした?というか全く入れてない?溢れ出るような幸福感とかキラキラした煌びやかさに代わって、過去をしっとりと思い返すような、とても温かいサムシングブルーって感じ。

これも、ストテラ版がリアルタイムの幸せを描いた作品とすると、今作は時を経て過去を思い返してるような雰囲気。凄く良い~



11曲目「elevation」

弾ける気はしないけどカッコイイ曲。
しゅんちゃんの完コピ動画とか、発表会で矢後さんとのシンクロ率100%の演奏とか、そっち方面でめっちゃ記憶に残ってる曲。
invisible版とギター違うっぽい?以前のやつと響きが違う。とりあえずカッコいい←雑



12曲目「Never Ever」

きた!この曲のことはもはや語るまでもない…!

「ねばーえばーの究極形態」らしい。多分グリーンフィールドのサラちゃんの音色かな?YouTubeにあがってる動画と似た音がする。ルーシーちゃんよりジャキジャキした音だから多分。

転調の前後がちょい変わった。カポ移動前後のストローク減った。その分、一瞬だけ無音の瞬間があるんだけどこれ良い演出!もっと盛り上がる。さっそくパクろう!


とか思いながら聞いてたら、ラストに「Once upon a time」ぶっ込んできたー!最近の配信とかでよくやってるやつ!!やっべぇぇぇ
そういえば、さっき8曲目に入ってた「Once upon a time」はかなり「Storyteller」に食われちゃってたから、ここで残りのフレーズをちゃんと回収してるのでは…?でも厳密には「Once upon a time」とも構成が違うからそこがまた楽しい…うわぁぁぁこれもパクる!



13曲目「ヒロガルセカイ」

最後、Rememberの後に収録かなと思ったけどここに入ってた。invisible版よりもまろやかな音かも?この独特な響きの感じと音の輪郭はルーシーちゃん?

この曲も思い出深いんだ。
コロナ禍にokapiさんとのコラボ配信で矢後さんを知った後、すぐ10月頃に矢後選手権があって。初めてトライした矢後曲がヒロセカだった。副賞のギタレレ欲しくて…

そのとき矢後さんがYouTubeで徹底解説やってくれてた。なんかカメラがよくトラブル起こす配信で、映像と音声がめっちゃズレたりして笑。でも、何時間やるの?ってくらい徹底解説だった。
「テンポがどうこう」とか「跳ねない。踏みしめる感じ」とか「後ろを振り向く感じで」とか。こんなに色んな表現があるんだ、こういうギミックがあるんだ、ここも考えて作られてるんだ、とか。頭を使って弾くことをそこでちょっとだけ学んだ。
指がうまく回らなくて、弾き方を変えたのもこの曲から。ずっと押尾さんに寄せてきた弾き方から、小指を浮かせる弾き方に切り替えて、指の配置練習とかして。慣れるだけで何か月かかるのって凄く大変だったなぁ。とか何とか。

そうやって前に進む力をくれるのがヒロセカの良さ。やっぱ良い曲。



14曲目「Remember」

イントロのアレンジからひきこまれちゃうこと間違いなし。なんか違う響き。これノーリバーブなのでは…。素朴さがヤバい!カポの位置も下がった?多分カポ2fぐらいの響き。めっちゃ落ち着くサウンド。途中の展開もなんか違って良い!

これはどうしてもレコ発ライブの感動を思い出しちゃう。Remember最高だったんだよなぁ。あと、ラジオで押尾さんの前で緊張しながらはしゃいでる矢後さんとかも思い出した。憧れた人に自分の作品を聞いてもらうってどんな気持ちなんだろう…

矢後さんの代名詞的な曲はたくさん思い浮かぶし、個人的な推しなら「ねばーえばー」一択なんだけど、それでも矢後さんの最高の名作を1曲だけ選べと言われたら、今の所「Remember」なんじゃないかと思ってる。音色、響き、リズム、世界観、演奏されるシーン、あらゆる面で唯一無二なのがこの曲って感じがする。(思い出補正は、そんなに入ってない、と思う)



15曲目「85」

さてさて!85の世界をギュッと6分に詰め込んだメドレー形式のトラック!完全なネタバレになるから、絶対に一回はCDを聞いてから読んでね。

ではでは。





<登場した曲>
夢の旅路 / 0:00-
風薫る季節 / 0:16-
君と僕の物語 / 0:37-
月の微笑 / 0:58-
こころ / 1:38-
Like the Wind / 1:52-
Somewhere / 2:27-
Ocean / 2:48-
Hope / 3:10-
Hibiki / 3:40-
夢の続き / 3:55-
10 / 4:46-
夢の続き / 5:03-

1stアルバムの1曲目「夢の旅路」で始まり、4thアルバムのラスト「夢の続き」で終わる夢オチなトラック。(一発で全曲当てられなくてちょっと悔しかった…)
滅多に弾かれないHopeが入ってるのが嬉しい。

個人的には「夢の続き」の崩しが好き。
もう夢からさめちゃってる感じ。どんどん加速していく感じ。それこそ、”移り行く新たな季節の訪れ”って感じ。ワクワク感。そこから一回切って、「10~夢の続き」と移っていくところが鳥肌。走馬灯みたい。この「85」のトラックに回想動画つけたら破壊力高そう。



使用ギターを当てよう


アルバムジャケットの裏には収録で使ったギターが"13本も"書いてある!15トラックなのにギター13本!絶対おかしい!笑

折角なので予想してみました。これも長くなったので、別の記事に書きました。

こちらで予想しました↓↓
https://note.com/preview/na767b3aa7ab5?prev_access_key=acfce02ecce167bde28193287468b3de



まとめ

とりあえずトラック数が多い!15トラックだけどメドレーも入ってるから実質1.5倍くらいのボリューム感。物凄く濃くて満腹感がありました。

限界まで1枚に詰め込んでくれたんだなぁという嬉しさ!そして「Mai●en Voyage」を始め、今回落選された曲の方々へはこの場をお借りして哀悼の意を表したいと思います

書きながら気付いたんですが、途中から感想文というより感傷文になってました。これ、製作者の意図通りなのかはわかりませんが、こうやって曲の思い出を振り返りながら味わうと良いのかなと思います。今作はそういう味付けになってる気がします。"矢後さんの10年の軌跡"を辿るだけじゃなくて、"曲と自分とのドラマ"を辿るような1枚。

そのうえで、"これからも新しい景色を切り開いていくぜ!ついて来いや!"というメッセージが込められているんだと思います。

これから一層の活躍が楽しみですね。

それでは!


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