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#7 誕生日がハッピーって本当ですか? 7月某日 誤り交換日記

大げさすぎて笑っちゃう誕生日の涙

「Happy Birthday to you」とみんなが私の方を向いて歌っています。
おめでとうの瞬間にいくつかのプレゼントが渡されます。

その瞬間思ったのは、どういうわけか、「私、祝ってもらっていいんだ」ということでした。赦されたような感覚、というと本当に大げさすぎて自分でも笑っちゃうんですが。絡まっていた糸がほどけるみたいに、じわあっと涙があふれました。

なんでこんなに誕生日が好きになれないんだろう。
Podcastで話して以来、自分でもこの気持ちの根源について考えていました。

死に近づくような、焦燥感を感じる日としか思えなくて、スポットライトを浴びてお祝いされるなんておこがましいように感じてしまって。

家族と誕生日のある週末にごはんにはいくけれど、いつもなるべく何でもない日だと思い込もうと、仕事の予定をたくさん詰め込んで、やり過ごしていました。
お付き合いしている人に祝ってもらったことももちろんあるし、それはうれしいのだけど、それも「わざわざこんなことさせて申し訳ないなぁ」と心の片隅で思っていました。

もともとの私の思考のくせもあるのかもしれないけれども、それにしても私にとって誕生日ってどういうものだったんだろうって。

誕生日を遡る

まずは私が生まれた日のこと。
「あなたが生まれた日はその夏一番の、40度を超える猛暑日で、停電して大変だったのよ」
母は何度もその思い出を語ります。
私が生まれたその時、日本は暑さに悶え苦しんでいました。

それから5歳くらいの頃。
通っていた幼稚園に誕生日が同じかわいい女の子がいました。いつもお人形さんみたいなワンピースを着たおませさんで、女の子たちの輪の中心にいました。私も仲の良かった女の子の1人でした。
その彼女のお母さんは、私以外の幼稚園のお友達をみんな呼んで誕生日会を開きました。
私を呼ばなかった理由をきくと、
「Kanaちゃんのところも、お誕生日会すると思ったから」
とそのお母さんは言いました。
その子のお友達は私のお友達でもあるわけで、みんながそっちにいっちゃうから私には誕生日会を開くとしても呼べる友達がいませんでした。
そんな状況で私の誕生日会なんてできるわけがない、ということは思い当たらなかったのでしょうか。
めったに泣かない子どもだったのに、その時ばかりは悲しくて仕方なくて、長いこと泣いていたのを覚えています。

誕生日会なんてろくなもんじゃない。私は誕生日会なんてしなくていいんだってその時に思いました。

いや、でもこれじゃない。

もっと、何か忘れているような気がする、と思って、不意に思い出しました。

もう長いこと会っていない、DNA的につながっているかつての父親は、私と誕生日が同じでした。

本当に、すっかり忘れていました。

「一緒の誕生日なんてすごいよね。予定日はもう少し早かったんだけど、『もしかしたら誕生日が一緒になるかもね』って話していたら、本当にその日に生まれたんだよ。」

なんて両親が別れる前の平和だったころには話していたけれど。
「お父さんみたいになってはいけない」って思うようになってから、父との因縁のようなものをより強く感じる誕生日は、手放しで喜べる日ではありませんでした。

私のこの気持ちの根源にたどり着いたような気がしてようやく腑に落ちました。なんていうか、そんなことだったのかもしれないと思うと、いつまで呪われているんだという気持ちになりました。

誕生日をアップデートしたい

話は戻って、こんなふうに考えるきっかけとなったPodcastでの一コマから誕生日会開催までの顛末です。

Podcastを一緒にやっているかやこさんとは誕生日が近く、夏をテーマに番組内で話したとき、彼女は「誕生日のある夏は私の季節だし、誕生日は私の日」と所有格をつけて、語りました。

「私」に季節や誕生日がぶらさってる感じ。
その気の持ちようは、私にとって、目から鱗の衝撃でした。
驚く私に、かやこさんも驚いていました。

物事は何もかも捉え方次第なのかもしれない。
誕生日に翻弄されていると思っていたけれど、私自身が誕生日を呪われた何かとして扱ってしまっているからこうなっちゃうのかもしれない。

誕生日のイメージをアップデートしてみたい、と思いました。

そこまで大層なパーティーでなくてもいいけれど、大好きな友人を集めて、一緒においしいごはんを食べて過ごすくらいなら、やってみてもいいんじゃないかなーと。

いつものコワーキングスペースのそういう企画が得意な友達に、勇気を出して相談したところ、二つ返事で「やろうやろう」って言ってくれて、10人で大好物のおいしい焼き鳥を食べる、夢みたいなハッピーバースデープロジェクトが立ち上がりました。

誕生日の日程が近付くまでの時間は本当に気もそぞろで、自分の誕生日会について話すメッセンジャーグループが更新されるたびに、穴があったら入りたいような気恥ずかしさでした。
また仕事でもトラブルがたくさん発生して、本当に私はハッピーバースデーを迎えられるのか、その瞬間までとにかく不安は尽きません。

仕事終わりで誕生日会に向かう道すがら、コワーキングの友達がおめでとうのメッセージを短い動画にして送ってくれました。

その時点で、もう、なんだか泣きそうになっている私。
このこみあげてくる気持ちはなんなのか。

そしていよいよごはん。人生で初めてかもしれない、自分1人が主役になる飲み会。みんなこの場を楽しんでくれているのかと、こっちと話せばあっちが気になり、そっちと話せばこっちが気になるような時間が続きましたが、私が気にしすぎていることを除けばなんてふんわりと穏やかな時間。

終盤に誕生日ケーキと歌とプレゼント。

明日地球が滅ぶかもしれない誕生日

そして冒頭に戻ります。

自分でもなんで泣いているのかわからないんだけれども、涙が止まらなくなってしまいました。感極まってという言葉が一番適切かな。

「素敵な時間すぎて、明日地球が滅びたら私のせいかもしれない」

過分な幸せに思えてしまった私は何度も、そう口走っていました。

そのたびに、

「だったら明日地球を滅ぼして、また始めよう」

と笑って声をかけてくれました。

終始、大げさなのは重々承知だけれども、この夜のことを一生忘れないだろうと思いました。
これから、生きていたら、またたくさんのつらいことがあるかもしれないけれど。
誕生日じゃなくても人は刻刻と死に近づいているけれど。

この生まれてきたことを祝ってくれる人たちと過ごした時間の尊さをずっとずっとかみしめて、しんどい気持ちは楽しい気持ちでアップデートする努力を怠らないようにしていきたいと胸に刻みました。

「誤り続けるオンナたち」の2人の交換日記でした。

相変わらず、ポエムみたいなnoteでしたが、こちらはPodcast「誤り続けるオンナたち」の2人の交換日記です。

交換日記のルール
・相手への質問を一つ書く
・内容はなんでもOK

つまり、今日あったことかいても、ポエムかいてもなんでもOK。
何をかいてもいいということにかこつけて毎回、日記…なのか!?みたいなテイストで恐縮です。

一緒にやっているポッドキャストはこちらです。

1個前のかやこさんの日記はこちらです。

この日記への感想とその後のサマーキャンプについてはPodcastの中でじっくり話しています。
ちなみに、この日記の出来事の発端となる「夏の誤り」回の収録の日は当初その内容を話す予定じゃなかったんですが、このnoteきっかけで「夏」について話そうということに急遽なりました。

夏が苦手すぎて毎日げんなりする私もそろそろ焦って夏の予定を組み始めています。特に旅行はないけれど、友達とごはんいったり遠出したり。平日に休んで行ってもいいかな、なんて。

質問「最近ハマっている健康メニューありますか?」への回答

そもそも日本が暑すぎて、自炊する気力もダダ下がっており、そんなに自炊してないんですが、夏に月2〜3くらいでは食べているのは冷しゃぶです。

お肉って炒めると油と一緒になってあまり健康的ではないんですけど、冷しゃぶは茹でるので肉の余計な油も落ちてとってもヘルシーってパーソナルトレーナーさんも言ってました。

しかも遅く帰ってきたときでもすぐ作れる!

一番手抜きでオススメなのはブロッコリースーパースプラウトと豆腐と豚のしゃぶしゃぶ肉を皿に盛るだけ。そこにあればゴマとかふりかけて、適量の味ぽんとティースプーン一杯のえごま油をたらします。
まな板もいらない!

ブロッコリースーパースプラウトは村上農園が生んだ神野菜です。これだけで栄養豊富で最高。

白米は自宅では制限しているので、160gの玄米ごはんパックで済ませています。

適当冷しゃぶおろしうどん

この日記をかきながらつくって写真撮ろうかと思ったんですが、ごはんパック切らしてたのと、ちょうど流水だけで食べられる茹でる必要のないうどんを買ってあったので、そのうどんに冷しゃぶに大根おろしとネギとめんつゆをかけるだけっていうのをつくりました。(つくったといえるのか)
写真撮るときに忘れましたが、温泉卵も買ってきてのっけています。

ちなみに流水麺はこれ。これも自炊を楽する食材シリーズでよきです。

熱く語るほどの健康メニューでもないんですが、そんな適当な自炊しかしていないことをここにご報告いたします。

最後に質問:おススメのチャイのレシピ教えて

いつかネタにしたいとも思っていますが、かやこさんが日々楽しんでいるというチャイの作り方をぜひ教えてほしいです!

他の日記はこちらのマガジンから読めます


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