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Blue Stone Ocean "Reboot" -act.7;-Bar Puzzle@神戸・三宮-

昨年ご好評いただきました、都内限定5店舗のBarでの
Teen Spiritsオリジナルカクテルイベント
”Blue Stone Ocean”

2022年はWhiskey&Co.メンバー厳選のBarに
裾野を広げいこうと思ってます。

関西二軒目のご紹介は神戸・三宮の
Bar Puzzle

Instagram;https://instagram.com/bar_puzzle_kobe?r=nametag

関西屈指のジンマニアでもある
オーナーバーテンダー・杉山さんにはやはり
Teen Spiritsの感想から伺ってみました。

1.ガツンと響く一杯に

W:
今日は宜しくお願いします。
Whiskey&Co.のメンバーからも、

「関西でジンと言えばパズルさん」

っていう声が本当にたくさん出ました。
まずやっぱり是非最初に聞きたいのが、
ウチのTeen Spiritsの第一印象なんですが、
如何でした?

杉山:

光栄です、有難う御座います。

僕がジンをガッツリ取り扱いだしたのが、
だいたい10年くらい前からなんですけど、
そのころはまだ

「クラフトジン」

ていう言葉もなくて、
ジンと言えば、ドライで、
ガツンとしてて、カクテルのベース、
てくらいのものだったんですが、
ちょうどその頃から、華やかさとか香りとかに拘った
様々なジンが出てきたわけです。

Teen Spiritsは僕の中の印象では、
最初けっこうガツンとくるな、
っていうのがまず第一にありました。
抜栓直後の山椒の印象とかなかなか強烈で。

そこからしばらくすると紫蘇の香りが上がってきて、
変化が起こるのが面白いなあという印象。
昔ながらのジン好きが好みそうだなあ、
とまず感じました。

W:
どういうポイントでですか?

杉山:
最近のクラフトジンって、
フローラルな香りを軸にして作られているものが
多い印象なんですが、

Teen Spiritsはジンのど真ん中の素材である、
ジュニパーベリーがしっかり感じられて。
山椒がすごく良い働きをしていると思うんですが、
ジュニパーベリーと味が繋がりやすい。

なので、パッと思いついたカクテルでの活用イメージは
ギムレットのツイストとか。
バタフライピーで色がついてて、シェイクで変化させる、
トニックで変化させる、みたいなことも考えたんですけど、

色変わるお酒って、
ちょいちょい増えてきてるんですよね。笑
そんな中でTeen Spiritsはこれだけの
テイストのインパクト、強さ良さがあるので、
そういうのが好きな人は他のお酒に浮気しにくい。

ロングカクテルが何かと最近多いと
僕は感じてるところもありまして、
それこそ僕らの10代の頃ってヘビーな
カクテルがたくさんあった。
ガツンと響く一杯に仕立てて、
スキモノに突き刺そうというイメージで、
今回のカクテルは作ってみました。

2.自由さと広がり

W:
なるほどー!
ジンについての様々な想いを巡らせた結果、
このカクテルに行きついたわけですね。
改めて有難う御座います。

先程のお話にあった、
お客様、バーテンダーの趣味嗜好の変化
っていう点なんですけど、
杉山さん自身の変化のきっかけって、
どんなことがあったんですか?

杉山:
そうですね、ジンと言ったらドライジン、
ていうところから、面白さにハマるきっかけになったのは、
フランスのシタデルとの出会いです。

余韻の長さ、香りに衝撃を受けました。
ところがそのころ情報があまりにも少なくて、
直接フランスから資料も取り寄せるしかない。

それを翻訳したり読み込んだり、
読み込んだらまた新しいものを仕入れしてみたくなって、
を繰り返していたら、
ジンについての情報量が多めのお店になっていたという。
決して自分では、ジンBarだとは思ってないんですけどね。笑

ただ、世界的に様々な蒸溜所が増える中で、
ウイスキーは熟成期間が要る、テキーラは地域限定、
ラムは原料的に高温地域でしか作れない、
ウォッカは濾過過程で味わい的な遊びがしにくい。

そこでいうとジンはジュニパーベリー使っていて
37.5度以上の度数ならなんでもあり、
という自由度でウワッと広がったんじゃないかと
個人的にはと思っています。

広がったものを追いかけたので、
結果的にコレクションも多くなってるんですが、
…自分ではジンBarだとは思ってないんですけどね。
繰り返しになりますが。笑

香りの方向性の自由さが魅力
香りの方向性って、他のお酒、
みんな同じ方向向いてるように感じるんですよね。
基本的には。

その点、この香りの自由さに出会ったおかげで、
どうやってこれを活かしてやろうか、
とか考えるようになったのがジン。
なので、最初のインパクトだった、
シタデルとの出会いは大きかったですね。

当時はジンと言われるものは
国内の取り扱いで30種類くらいなものだったんですが、
そのたった30種類でも香りも味わいも全然違う。
この面白いお酒に、まだ目を向けているバーテンダーもいない。
益々面白くなっちゃいましたね。

3.磨き続けるPresentation

W:
どんどん深みにハマっていったんですね。
そもそも、バーテンダーを始めるきっかけは
何だったんでしょうか?

杉山:
元々、飲食の仕事っていう意味で言うと、
地元神戸のモロゾフでのお菓子作りからなんですよ。
友達に勝手に履歴書を送られて、
始まった仕事なんですけど。笑

その仕事している時に、
その友達とBarに行く機会がありまして。
製菓の仕事だったので、
バーテンダーの仕事の所作とかをみてるのも楽しくて、

ああいう仕事も良いなあ、と言ったら、
その友達が、

「お前昔から言ってたよなー」

と。
自分ではぜんぜん覚えていなかったんですが、
そいつの親父さんに小さい頃にBarに
連れてってもらったことがあったそうなんです。
もちろんジュースとかですよ、飲んでるのは。笑

そこで、あの仕事カッコイイ!
俺将来あれやる!
て言ってたそうなんです。

それを言われて、
何か頭の中から離れなくなってしまって…
そんな流れで、バーテンダーを始めたという。

W:
なかなか変わったきっかけですね。笑

杉山:
最初は給料もそれほどもらえていなかったので、
シェフの仕事のお手伝いとかしながら頑張ってました。
26歳の時に今の場所を当時のオーナーから
買い取らせてもらいまして、
Bar Puzzleを始めました。
すっからかんでのスタートでしたね。

最初はウイスキー中心でやってたんですが、
お客さんでジンを探しているという方が居て、
その方のリクエストで手に入れたのが
先程から出てるシタデルだったんです。

日本国内のジン製造が
まだそこまで盛んじゃなかった時期だったのもあり、
しばらくは海外のクラフトジン中心の
ラインナップだったんですが、

そんな時に、イギリスのとあるメーカーが

「ジャパニーズジン」

ていう名前のジンを出したんですね。
カタカナでボトルに
「ジン」って書いてあって。笑

日本のボタニカルを色々使っていたんですが、
正直自分的にはイマイチな出来で。
これはもっと色々工夫できるよな、と思って、
自身でも所謂漬け込みのインフュージョンジンをやり始めました。

和の素材をどう活かすかを
色々と考えてきたお店の歴史だったので、
Teen Spiritsの和素材のチョイスは、
本当に色々と想いがシンクロするものでした

W:
杉山さん自身のジンへのこだわりの歴史とも
結びつくポイントが、Teen Spiritsにあったんですね。
今後に向けてはどんな展望を持っているんですか?

杉山:
僕たちの世代って多店舗展開とか、
いろんなジャンルのお店を作って、
ていうオーナーさんも多いのかなと感じていますが、
自身は現場での「プレゼンテーション」
にこだわっていきたいなと思ってます。

オーダーを受けて何かをつくる、とかではなく、
こちらからプレゼンテーションをしていくスタイル、
っていうんですかね。
そのスタイルを磨き続けるために、
これからも新しいインプットを続ける。
自分はそういうスタイルにこだわっていきたいですね。

…なので、ジンのラインナップは、
今後も増え続けると思います。
決して自分ではジンBarだとは思ってないんですけどね。笑

4.Teen Spirits Cocktail

Teen night

Teen night

recipe Teen Spirits 60ml
Chartreuse Vert 15ml
PERNOD ABSINTHE 5ml

Shake

常に刺激に溢れ、
多くの事を経験し、学べた時間

そんな10代のとある夜を、
このカクテルを飲んで
思い出してもらえたら幸いです

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