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『CAFEC TSUBAME PRO』は「技術のいらないドリップポット」

「使った日から『PRO』になる」

三洋産業のウェブサイトでそう謳われている「TSUBAME PRO」
嘘みたいな形状に興味をひかれる方も多いのではないでしょうか。

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出典:三洋産業ウェブサイト〈http://sanyo-sangyo.co.jp/publics/index/25/〉

私は約一か月前にこの製品を購入し、ほぼ毎日ペーパードリップに使用しました。
本稿ではプロダクトレビューとして、①一か月使用したうえでの感想、②この製品を使うことで可能になること、の二点を記述します。

感想:TSUBAME PROは「技術のいらないドリップポット」

一言で言うならこうです。
一回目の使用でも今朝の使用でも、ほとんど感覚は変わっていません。焦っていても、落ち着いていても、いつでも同じようにお湯を注ぐことができています。
「使った日から『PRO』になる」
この言葉の意味するところを理解したとき、私はこのポットを心底気に入りました。
いい製品だと思います。

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扱いに気を遣うことも
安定した注湯。それを可能にしているのはこの細い管と非常にとがった注ぎ口でしょう。
しかし、それゆえに扱いには非常に気を遣います。どこかにぶつけてしまうと折れてしまうのではないか、そう心配してしまい、取り出す時やしまう時にそわそわしてします。
仕方ないとはいえ、この点は少しうっとうしいです。

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意外にも持ちやすい取っ手
このポット、取っ手の構造も割と特徴的です。
一見するとただの曲がった鉄の板。
持ち上げるときは人差し指と親指でこの取っ手の上部をつまみ、手のひらで下部を支える形で持ち上げます。がっしり力を加えるわけではないので、繊細な角度調節はできないかもしれませんが、注ぎ口のスペックゆえにそれも必要ないのです。
力むことなく注げるので、非常に快適です。

可能になるのは「再現性を高めること」

このポットでできるようになることは、つまるところこういうことだと思っています。習熟度に関係なく、いつでも同じようにお湯が注げる。むしろ、同じようにしか注げない。
そういう製品だと感じています。

注湯能力の幅が狭い
当然ですが、湯量調節の幅は非常に狭いです。
どのくらいの狭さなのか、10秒間で注いだ湯の量を測って注湯能力を可視化しました。

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こちらは可能な限り傾けて注いだ、注湯能力の最大値です。10秒間で91mlが限界でした。一秒間あたり約9mlが最大であることが分かります。
ちなみに先代のポット(ボンマック)では一秒間に約23ml注げました。

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こちらは私が最も安定していると感じる細さで注いだ時の結果です。一秒あたり約2mlくらいがなぜか一番注いでいて気持ちいいです。ちなみにこのスピードを先代で再現しようとするととても難しいです。
この数字が何を意味するのか。それは皆さまのお手元のドリップポットと比較することで初めてわかると思っています。お手持ちのポットがどのくらいの注湯能力なのかぜひ調べてみてください。

落ちる場所が動かない

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画像は可能な限り細く注いだ時の様子です。途切れる寸前まで細くすると裏漏れしてしまうポットもあるのですが、TSUBAME PROを使用している際は裏漏れを経験したことはありません。

自由度はない、しかし安定する

この製品は決して自由な製品ではありません。
しかし安定します。慣れる必要もありません。
私は好きです。皆様はどうでしょうか。
本稿が検討のご助力となれば幸いです。
読んでくださり、ありがとうございました。




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