[番外]ピアノコンピングのLesson初級編② リズム
twitterやnoteで募集した質問についての回答記事になります。
今回はピアノコンピングについて、雑多に書き留めます。
レベルの高い質問だったため、アイマスに絡めて解説できる自信ないです。
つまり、サムネイルは詐欺です。真面目な解説が続きます。
(初心者向けに解説する気がないのでみーちゃんに出てきてもらいました)
みーちゃんに失礼じゃない???って自分の中の自分がお気持ち出してます
Lesson①で二音ボイシングを
Lesson②でリズムを(←イマココ)
Lesson③で3音ボイシングや①と②を組み合わせた実践を紹介します
Lesson④で場外格闘編を紹介します
(質問者さんの聞きたいことって上記3編じゃない気がしてきたので
実践しかしない奴やります・・・。)
今回の記事の要約は以下の3点になります。
リズムの基本は2ビート
ドライブ感はシンコペーションと音価で作る
ピアノこそダウンビート出そう
特に1,3は、僕も含めて出来ていない時が多いなと自分でも思います。
基本をおろそかにせず、演奏できるように頑張りましょう。
また記事のゴールは以下のチェックリストの重要性を体感することです。
そのため、わざと良くない演奏例などが掲載されています。
1種の思考実験ですので、てきとうに飛ばしながら記事を進めてください。
<コンピング振り返りチェックリスト>
・音価の配分はちょうどいいか?
(裏を出すために短い音ばかりなっていないか?)
・アップビート、ダウンビートの配分はちょうどいいか?
・必要な個所でシンコペーションできているか?
・発音するペースはちょうどいいか?
(十分な休符があるか、4分以下の音で埋まっていないか?)
リズムの基本は2ビート
2-Feelのリズムってあんまり聞かないんと思うんですが、
2拍子系・4拍子系から派生したすべてのグルーヴに適用できます。
実質無料です。
つまり、「1小節に2回弾く」が基本的なリズムで最も汎用性が高いです。
結構えぇー?!って感じると思うんですが、これでも割とサウンドします。
ぶっちゃけこれでも満足な人は満足だと思うんですけど、
もっとドライヴ感が欲しい場合は、音価や刻み方をいじる必要があります。
音価や刻みを考える
まずは音価を変えることを考えてみます。
今は2分音符で通して弾いているので、4分音符や8分音符で
切ってみましょう。
今から茶番を使って、ひたすら擦ります。
音声だけきいて、あぁ・・・ってなってもらえれば120%OKです。
結構意外だと思うんですけど、2分音符で演奏してた方がいいコンピングです。理由ですが、ピアノはアタックが強く、頭拍で4分打ちを繰り返すと
ダウンビートが強調されすぎて、かえってもたつきます。
ジャズピアノといえばチャカチャカ~シャラシャラ~ ザップ~ン みたいなイメージだと思うんですけど、真っ正直にこれをやると死にます。
この キキーッ ドン キキーッ ドン感、あまりにもひどい。
テーマ一周するまでにカメさんは何回轢かれなければならないんだ・・・。
ということで、まず、コンピングに必要なのはある程度の音価です。
短い音価の音ばっかりで埋まるとピアノは死にます。
いや、ピアノは死なないんですけど、僕が死にます。
そこで、刻みの概念を入れてみます。
パターンを4つ導入してみました。
1)べたな4つ切りのパターン
2)タータッタの刻んで終わるパターン
3)2拍目頭が休符のパターン
4)1拍裏が休符のパターン
これを組み合わせながら、演奏してみます。
かなり良くなりました。実はズルをして、話の段階を飛ばしてしまったので
前の譜例と正確な比較はできません。ごめんなさい。
良く聞こえるようになった理由を述べるので、少し整理してみてください。
分からないけど、わかりたい人いればコメントください。
内容補強します。
<ちょっと上級者向け解説>
①バッキングパターンが1パターンじゃなくなった
2分音符のベタ打ちのみ例外的に許されますが、1パターンでは飽きます
②裏拍で終わるフレーズが増えた
ギターのオルタネイトピッキングと同じです。
裏で終えるとアップビートが強調されて歯切れがよくなります。
③休符が増えた
ピアノはアタック感が特に出やすいので、適度な”間”が必要です。
間がないと、全箇所目立ってしまい、かえって目立たせたい場所が
目立ちにくくなります。
ここから先、さらに良くするには、シンコペーションを組み合わせる必要があります。
シンコペーションを考える
いわゆる食ったリズムであったり、裏拍の刻みです。
さらに自由に考えて、メロディの目立たせ方について考えます。
これは僕自身がインターネットでジャズピアノを勉強していた時に
一番苦労した話なんですが、
「どうやらRed Garlandなる凄腕のピアニストがいるらしい。
彼はかのMiles davisクインテットのアルバムで歴代唯一ピアノトリオの
演奏を録音しており、独自のコンピングパターンを編み出し
ジャズの発展にも大きく貢献した。
上手なピアニストは上手く彼のコンピングパターンを使っているので、
彼のコンピングパターンができないピアニストは下手だ」
というネットでちょこちょこ見る触れ込みですね。
これを真に受けると自分を見失うので、話半分でOKです・・・。
誰かに修正してもらえれば私もすぐに抜け出せたと思うんですが
私はこれで、2年ほど遠回りしました。
以上、隙自語だったんですが、結局の何が大事かと言えば
・リズム、ハーモニーをシンコペーションしましょう。
・レイドバックより食ったリズム(=アンティシペーション)で
アップビートを出せないか考える
の2点が重要です。シンプルだ・・・。
ジャズを聴いてなくても、THE BACKHORNとかの少し古いロキノン世代を
通ってる人は大分耳なじみがあるはず・・・。
前のパートで軽く説明した重要事項の1つである
「短い音価を入れ過ぎない」もある程度守られているかと思います。
(食ってるのでわかりにくいが、譜例の大半は4分~付点4分の音価です)
4裏→1表のパターンが多いのは私の趣味です。ロックで格好いいので・・・
ある程度ドライブ感が出てきたんじゃないでしょうか。
いい悪いはともかくとして、かなりジャズっぽい演奏だと思います。
拍を食ったり、コードを食ったりすることでドライブ感が出るのが
何となく感じられると思います。
ピアノこそダウンビートを出そう
さっきの章で、散々シンコペなり刻みなり、ドライブ感を出そう
という話をしてきたのに、突然ここでひっくり返します。
もちろん、裏拍を強調したり、シンコペーションすれば
ドライブ感は出るんですが、その分リズム隊が宙に浮きます。
ピアノは良くも悪くもアタック感の強い楽器です。
アタック感の強い楽器がアンサンブル全体のパルスに合わない
演奏をし続けると、バンドが着地できなくなって死にます。
バンドは死にません。私が拍を数えられなくて死にます。
試しに全部オフビートで弾いてみます。
かなりジャズ的ではありますし、これはこれで格好いんですが
若干聞き疲れする面もあるかと思います。
この辺りを踏まえて、自分の好きなバランスを見出す必要があります。
結局、バランス感覚・・・ってコト?
そうです(そうなんかーーい!)
何のための解説だよ!って話ですが、ピアニストがコンピングするときに
意識している要素の解説でした。
<コンピング振り返りチェックリスト>
・音価の配分はちょうどいいか?
(裏を出すために短い音ばかりなっていないか?)
・アップビート、ダウンビートの配分はちょうどいいか?
・必要な個所でシンコペーションできているか?
・発音するペースはちょうどいいか?
(十分な休符があるか、4分以下の音で埋まっていないか?)
また、今回ひっそりボイシングを2音にしぼって書いてみました。
個人的には結構サウンドしてると思います。
打ち込みの人は困ると思いますが、ジャズピアノやりたい人は
テンションなくてもできる演奏の参考になればと思います。
最後に総合格闘技します。
個人の趣味がモロにでますが、説明したことしてないこと含めて
自由にコンピングしました。
筆者が脳死で弾くとこうなりますね。
こう見ると、途中で出した譜例のほうがリズムよかった気がしますね。
コードやメロディに偏りすぎで、もう少し一定のパターン使ったほうが
良くなる気がします。
まぁ、奥の深い分野ということで、手打ちにしていただければと思います。
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細かいところ省いてるので不明点あれば遠慮なくどうぞ!
https://twitter.com/poko30303p
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