カフカを読む

今日からカフカの短編を読んでいく。なぜ今、カフカを読むのか。それは僕が小説家を目指そうと考えているからだ。

まず小説家になるためには、作品が新しくなければならない。なぜなら文学賞にしても審査員は古今東西ありとあらゆる小説を読んできた猛者である。形式に則った小説では、太刀打ちできない。審査員の湿気を多く含んだあくびのために、僕の原稿はしわくちゃになってしまう。

そこで目を付けたのは、不条理を代表するフランツ・カフカだった。

カフカの物語には不条理がつきものだ。不条理というのは、納得できないことだ。生きるにあたって、納得できないことの多くはある種の既視感、現実(経験)と結びついているのではないか。

カフカになりたいわけでもないし、カフカのように鋭い着眼点をもつことは難しいが、せめて現実に則した不可思議を描きたいと思う。

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