教養としてのアート 投資としてのアート

現代アートに関して言えば、わからないから面白いし、すでにわかっているものを見たりする行為ではない。

新しい概念を形成することこそがアートである最初の礎を作ったのは、マルセル・デュシャンであるといえる。「泉」という男性用小便器にサインしただけの作品が物議をかもし、デュシャンはアートを「目で鑑賞する美しいもの」ではなく、表現したいことは何なのかという「考え方」に変えた。

これにより、美術的なバックグラウンドの無い人が作品を作ることが出来る時代が到来し、表現者が爆発的に増えた。

オークションは作家が一定数の作品しか作れない場合に作品が価値が上がっていく中で力を発揮した。
美術館、オークションハウスのブランドの確保は購入者を儲けさせ、アートの信用度を高めることに寄与している。
「信用が信用を生むビジネス」

そんな中で、作品の評価が上がる作品の特徴の一つは「発明品である」という事。
もう一つ見るべきは作品の放つメッセージの社会的「インパクト」
インパクトは単純に見た目だけではなく、メッセージが多くの人々の共感や感動を呼ぶもので、刺激的な事件として取り上げられるもの。

投資としてアートを購入する際には、「価格の上がる仕組みの無いところで作品は買ってはいけない」という事。ギャラリーへの所属などがそれを担保する。

作家の将来性を見込むのであれば、環境に合わせて自分を柔軟に変える才能があるかどうかを見るべき。
「今は売れなくてもいつかは売れる」は昔のはなしであり、現代の情報社会では「今売れないと一生売れない」

発明品であることと絶対的なオリジナリティ
これはビジネスと同じといえる。

コレクターを投資家、アーティストをベンチャー起業家とする構図に似る。
作家の貪欲さ、地頭の良さ、出会いをつなげる力。

決してうまい作家が残るわけではなく、常に斬新でハラハラする作家が残っていく。

アートの評価はより大衆化が進む。
チームラボなどからわかるようにアートの販売だけを収入とする時代から、
大衆相手に入場料収入を得ることもギャラリーが評価し始めている。

アートの大衆化民主化と同時に超高額マーケットも拡大している。

不動産と同じく、唯一無二であることがアートの価値を確保する。

巨大なギャラリーにはプロモーション力と圧倒的な顧客基盤があり、
所属アーティストは更なる活躍を求めて移籍することもある。

アートに投資するのであれば、
・同じアーティストをずっと買わない→ポートフォリオの安定化
・ずっと同じギャラリーから買わない→稼ぎ頭以外の作品を掴まされるかも
・現代アートはコンセプト重視の為、工芸的な超絶技巧派でもそれが欠けていれば立ち止まるべき
・作家の代表作を買う→将来的に一番上がるのは代表作
・インテリアに合わせない→何を所有するかでどこに飾るかではない

ネットで買うなら、予算→作家→作品の順で見る。

アートは商業性が上がっている。

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