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"トラNsれーショNs展"行ったよ👁‍🗨💬

2月のある晴れた日。
乃木坂駅で下車し
「21-21 Design Sight」へ訪れました。

今回の目当ては
「トラNsれーショNs展」

友だちに誘われるがまま
訪れた展覧会でしたが
色々と考えることがあったので
自分なりに言語化してみようかなと。



1. 翻訳の世界
2. Exhibition
3. さいごに


1. 翻訳の世界

私たちが日頃、「翻訳」と聞くと
どんなイメージを持つでしょうか。

Google翻訳や日本語訳など
言語間を行き来する際に用いられる
"手段"として捉えているかと思います。

英語では"Translation"が"翻訳"の英訳として
一般的には使われています。
transが「移動・向こう側へ」を表し、latが「運ぶ」を表すこの単語。
内容を変えずに形式を変更して伝えることを人は「翻訳(Translation)」と呼んでいるのです。


では、こんなこと思ったことありませんか?

◯「いただきます」って英語でなんて言うの?

日本語を母語とし、日本文化に親しんだ人で有れば「いただきます」という概念を理解することに苦労しません。
が、海外の人に「いただきます」をどう伝えたらいいでしょうか?
おそらく一語ではないはずです。
-We thank for giving from the nature before eating so that we say Itadakimasu.
なんて説明をするかもしれません。

これは「いただきます」が日本文化に根ざしたものであり、日本語特有の表現だということがわかります。


では、この「いただきます」という概念は
他文化にはないのか、というと
そういうわけではありません。


アメリカではThanks giving dayに象徴されるように、神様からいただいものに感謝する日があります。

つまり、概念はあるけど
言語として捉え方が異なるということになります。(一語としてなのか文章としてなのか)



しかし、今回の展覧会では
"言語"だけでなく
"感情"も翻訳されるものとして見なされ、
"怒った感情"が「うぜぇな」「いい加減にしろ」といった言葉に翻訳されていると
捉えられていました。

でも私たちの心の中の感情って
内容を変えずに正確に翻訳できているでしょうか。
表現しがたい感情に出会ったとき
私たちはどう翻訳し表現するでしょうか。


答えとしては感情を正確に翻訳することは
難しいということです。
全く同じ気持ちをつたえるには
言葉だけでは限界があるということ。


でも、言葉に限界があるからこそ
「伝えがたい」という感情を伝える(共感する)ことができるはずです。

今回の展覧会のテーマが
「わかりあえなさ」をわかりあう

全く同じ感情を翻訳できないからこそ
その分かり合えない感情を理解していこう

そんな展覧会になっていました。

この点がおそらく、展覧会を通して
重要なテーマになっていたかと思います。


2. Exhibition

展示内容としてはネタバレになるので
多くは話しませんが、
主に言語だけではなく
感情や音、映像、モールス信号といった
翻訳の対象がありました。

物事を正確に翻訳するのは難しい、
ならば翻訳のあり方も多様であっていい
さまざまな伝え方で表現していく
そんな翻訳の多様さが表れていました。

その中には
Graphic Recording(グラフィックレコーディング)
とよばれる会議の内容などを
イラストなどを交えて視覚的にまとめ
議事録にする技法も紹介されていました。

個人的に最も面白い展示が
「…のイメージ」という展示でした。

これは"手話を映像化して翻訳する"という
展示で、手話で"雲"を描けば
映像にイラストの雲が現れるというもの。

他にも雨や飛行機も手話で映像として
翻訳されていました。

耳が聞こえない人のための「手話」ではなく
あくまで「翻訳の一つである手話」として
ここでは展示されていたため
手話という言語へ親近感が湧くと同時に
日本語を手話に翻訳する(NHK的な)のではなく、逆に手話を「イラスト」に翻訳することでコミュニケーションの幅が大きく広がるのを感じました。


このように翻訳ひとつとっても
色んな手段があって
これからもっと自分の感情を
表現しやすい瞬間が来るかもしれないと
思うと途端にワクワクしました。


3. さいごに

緊急事態宣言出てるんだから
外出すんなよっていう声も聞こえてきそうですが、今回ほんとに行って良かったと思える展示会でした。

展示の方法もきっと多くの話し合いのもと
辿り着いた形なのだろうと思うと
その制作に関わった人たちの
計り知れない努力を感じました。

感無量、、!


やはり芸術っていいもんですねっ!


感性を刺激されて
新しいものを作るという素晴らしさ
美しすぎる表現たち
それを見る側が受け取り考えて悩む瞬間

そんな一瞬一瞬が
楽しい時間でした😊


みなさんも自分の言葉にできない感情を
色んな形で"翻訳"してみてねぃ!


Wataru

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