24’ファジアーノ前半戦総括

ベストゲーム 仙台戦

今年通してずっと言えることだが、22’と23’の反省を活かした「審判と戦わない」という姿勢が身を結んだ代表各の試合だった。

次点としては、プレシーズンで組んだ再現性をベストメンバーできっちり体現できた栃木戦や、苦肉のブロックを敷いて上手く守り抜き且つカバーチャレンジでクリーンに対応できた甲府戦が挙げられる。

ワーストゲーム 秋田戦

いくつかあった消極的な試合のワースト。この日はベクトルを前向きにする生命線のグレイソンが調子が良かっただけに、全体がまったくセカンドを拾えず足踏みをしたのは頂けなかった。木山さんとしても、ずるずる相手の土俵で戦ってしまった踏ん切りの悪さという意味でワースト指揮。

ベストゴール3選

グレイソンvs栃木
木村の2度追いに後ろが全員応えてからのショートカウンター。シンプルだが信頼と自信を共有したチーム状態が伺える、強者の風格があるゴール

岩渕vs仙台
ルカオの複数の選択肢を匂わせたキープからのシンプルな預け→柳貴があの位置にいたルカオを見て左足のインスイングを選んだ判断→落としとフィニッシュ。細かい思考が連なって生まれたゴール

グレイソンvs山形
ボックス内でも後ろ向きなら基本的にサポートのファーストタッチをしてきた彼が、あのアクロバティックな選択をしたのは昂った。

MVP 藤田ブローダーセン

あの運動量とあの稼働率で、あのパフォーマンスを維持した藤田は圧巻。強いて言えば疲れてタッチが大きくなってパスミスを連発するような時間帯はあったが、収支気になるようなものではなかった。
セカンド回収とパス回しでのサポートは言わずもがな、ゴールの起点になった縦パスやスペースへの展開も量産したので、直接アシスト数というスタッツで評価するのは酷だろう

先日のあれはやってしまったが、ブローダーセンの砦はポイント稼ぎに大きく貢献。ハイボールにも脇の下にも強く、シュートストップの信頼度はJ2屈指だ。コーチングの声も絶やさず、俯瞰した位置のリーダーとしても心強い。
つなぎの不得意さをチームとしてカバーするなり、割り切るなり、そこのリスクマネージメントはしてほしい。

その他、選手評と言いたいところだが全員はしんどいので、ファンのリアクションが気になった選手を1人。

田上大地

軽率なファールや野心的なパスからのロストなど悪目立ちはあったが、それは責任を持って、リスクを負って、局面をその身に背負ったプレイをしている副産物だとファンは受け止めてほしい。無骨なタイプをバックラインに抱えながら繋ぎを貫いた23’からの解放の象徴が田上なので、期待もあればその反動からの批判も少なからずあるだろう。だけど、CBとして彼の序列が下がるようなことはあってはならないと思っている。

要するに

戦術的な評価は多様に及ぶかもしれないが、原則というところでは個々がチャレンジしてやり切る、というプレイを求めるのは誰もが揺るがないだろう。
なので攻撃で言えば、前に出さない、仕掛けない、打ち切らない、という秋田戦、鹿児島戦、千葉戦の前半のような展開は残りシーズン見たくない。
守備に関しては、退場だったり末吉のイエローの多さだったり言いたいことはあるが、例えば責任転嫁したアリバイ守備やカバー&カバーみたいな構図になってずるずる攻め込まれるとかよりはよっぽどマシだろう。とは言え塩梅を見つけ程よく任せあってほしいが。

後半戦、やり切ってくれると信じている。

岡山魂


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?