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2023-24 WEリーグ第12節レビュー

今節の試合結果


試合レビュー

マイナビ仙台レディース VS ちふれASエルフェン埼玉

仙台としては勝てば順位が入れ替わるこの一戦。最初のチャンスはホームの仙台。5分、DFラインから一気にサイドへ展開すると高平のクロスボールに石坂がダイレクトで合わせる。ボールはバーに弾かれるものの跳ね返りを廣澤が右足で合わせて仙台が先制に成功する。一方、連敗中のエルフェンはなかなか決定機を作ることが出来ずにもどかしい時間が続く。前半は早い時間の先制ゴールを取った仙台が試合を優位に進めハーフタイムを迎える。後半に入ると徐々にエルフェンがボールを支配できるようになり始めると、79分に途中出場の栃谷のアーリークロスに金平が飛び込んで合わせてエルフェンが同点に追いつく。ふりだしに戻された仙台だったが最後まで諦めずに迎えた後半アディショナルタイム。良い位置でFKを獲得した仙台。このラストプレーにキッカーは佐々木。振り抜いた左足はバーに当たるもののゴールラインを割り仙台が劇的な勝ち越しゴールをあげる。そして試合はこれで終了しホームの仙台がエルフェンを2-1で破り4試合ぶりの勝利を手にした。痛恨の黒星となったエルフェンはこれで3連敗と失速している。


アルビレックス新潟レディース VS セレッソ大阪ヤンマーレディース

前半戦好調の新潟が後半戦初戦を全勝のホームでセレッソを迎えての一戦。最初のチャンスはアウェイのセレッソ18分、浅山が左サイドを突破して自らシュートを放つが枠の上。ホームの新潟も34分、園田が左からクロスを上げると相手に当たったこぼれ球を滝川がネットに突き刺し先制点を奪う。連戦の疲労も見える中で新潟は滝川が攻撃を牽引する。対するセレッソも縦に早い攻撃を展開するもゴールは奪えない。前半は新潟が1点リードで折り返すと、ハーフタイムに新潟は川澄を下げて道上を投入。セレッソも牧口、百濃と2枚替えを行う。後半最初の決定機は新潟。杉田がアーリークロスを上げると中で滝川が頭で合わせる。ゴールとはならなかったものの良い攻撃を見せる新潟は61分にも上尾野辺が遠めからシュートを打つなど追加点を狙う。追いつきたいセレッソは田中がペナルティエリア内で平尾に倒されPKを獲得する。同点の大チャンスにキッカーは高和。放ったシュートはコースが甘くGK平尾がしっかりとキャッチ。セレッソは同点のチャンスを逃してしまう。それでも諦めないセレッソ、後半アディショナルタイムには良い位置でFKを獲得すると脇阪のキックはわずかにゴール右に逸れる。ピンチをしのぎ切った新潟が1-0で勝利し前半戦のリベンジを果たした。


大宮アルディージャVENTUS VS ノジマステラ神奈川相模原

前節ベレーザ相手に完敗だった大宮は初勝利を手にしたい相模原をホームに迎えての一戦。最初のチャンスはホームの大宮。15分、左サイドを抜け出した鮫島がクロスを上げると、ボールはバーに当たりこぼれる。最後は杉澤が狙うも枠の上。対する相模原も南野が積極的にシュートを放つも大宮GK望月が好セーブを見せ得点を許さない。22分、大宮はFWの平井が負傷により交代を余儀なくされる。両チーム得点が生まれず迎えた43分、牧野が北川とのワンツーから抜け出しシュート。このシュートは相手にブロックされるもこぼれ球を井上が押し込み大宮が先制点を獲得する。リードを許した相模原は直後の44分、右サイドの裏を突いた榊原のシュートは大宮GK望月が弾く。前半は大宮が1点リードで後半に折り返す。相模原は榊原に代えて浜田を投入し変化をつける。それでも後半は徐々に大宮がペースを握る。チャンスの作れない相模原は62分に笹井、71分に根府を投入し前への圧力と高める。それでも80分の大宮、鮫島が高い位置を取り自らシュートを放つも相模原GK岩崎の正面。85分にも裏へ抜け出し大島がクロスを上げるとこぼれ球を北川がシュート。しかしこれはミートできず。後半アディショナルタイムには相模原が猛攻を仕掛けるも最後までゴールを守り切った大宮。ホームで久しぶりの勝点3を獲得した。


ジェフユナイテッド市原千葉レディース VS 三菱重工浦和レッズレディース

4試合勝利のない千葉、ホームに浦和を迎えての一戦となった。試合は開始早々に動く。8分、中盤で塩越がボールをカットするとパスを受けた高橋が相手に競り勝ちシュート。これが決まって浦和が先制点を奪う。14分、右からの清家のグラウンダーのクロスに伊藤がダイレクトで合わせるもボールばポストに直撃し千葉は難を逃れる。勢いに乗る浦和は32分、相手の連携ミスを突くと清家が千葉GK清水に倒されPKを獲得する。キッカーはファールを貰った清家、これをしっかりと決めて浦和が追加点。対する千葉も38分、セットプレーの流れから大澤がオーバーヘッドで狙うもゴールとはならず。前半を浦和が2点リードで折り返す。反撃したい千葉は51分、大熊、大澤とパス交換から最後は鴨川がフィニッシュ。千葉は1点を返し反撃ののろしを上げる。67分には大熊がロングシュート。リズムを作るものの同点にできない千葉に対して浦和は島田、菅澤と攻撃的なカードを切り主導権を引き寄せる。千葉も84分、北村、今田とフレッシュな選手を投入し最後までゴールは狙い続けるものの浦和の落ち着いた試合展開の前に屈する。前半の2ゴールを守り抜いた浦和が千葉を2-1で破った。


日テレ東京ヴェルディベレーザ VS サンフレッチェ広島レジーナ

連勝で迎える3連戦の最終戦。3連勝を目指して広島をホームに迎えての一戦。主導権を握るのはホームのベレーザ。8分、藤野のパスを受けた北村がコースを狙ったシュートが決まり先制点を奪う。11分には藤野がFKからチャンスを作る。15分にも山本のクロスに宮川がダイビングヘッド。これは広島GK木稲がビッグセーブを見せる。守備の時間が多かった広島だが41分、上野のサイドチェンジに走りこんだ中嶋のシュートは枠の左。前半はベレーザの攻める展開が続いたが得点は1点に留まり、広島もまだチャンスがある状態で終わった。後半にはいると広島も少しずつチャンスを作る。74分、上野がペナルティエリア内で野田に倒されPKを獲得する。上野はこのPKをしっかりと決めて試合を振り出しに戻す。追いつかれたベレーザは88分、岩﨑が右からクロスを上げると土方がワントラップからシュート。これは広島GK木稲が弾くもこぼれ球を鈴木が頭で押し込んでベレーザが試合終盤に勝ち越す。これでリードしたベレーザが試合を締めてタイムアップ。鈴木のWE初ゴールで勝利したベレーザが上位3チームを追いかける。


INAC神戸レオネッサ VS AC長野パルセイロレディース

ナイトゲームとなったこの一戦。3分、前線でボールを奪った長野は安倍が遠目からシュートを放つ。ホームのINACも15分、成宮のロングボールに守屋がワンタッチで合わせてINACが先制点を奪う。リードを許した長野は20分、クロスボールのこぼれを安倍が放つもゴール左。35分、右サイドを突破した守屋が粘ると最後は成宮が決めてリードを2点に広げる。前半を2-0で折り返すと、長野は積極的に攻撃を牽引していた安倍を下げてタニガーンを投入。しかしこの交代がハマらなかったか後半はチャンスをほとんど作れない長野。それでも79分、絶妙なパスワークからチャンスを作った長野がゴールネットを揺らすもオフサイドの判定。一方のINACのシュートシーンは増えたものの得点にはつながらない状態が続く。それでも後半アディショナルタイム、GKからのロングキックを起点に守屋のクロスを途中交代の桑原が合わせてダメ押しの3点目。これで試合は終了しINACが3-0で長野を破り首位キープ。これで4試合無失点となった。一方の長野はこれで4試合勝ち星がない状態となった。


今節のMVP

守屋 都弥(INAC神戸レオネッサ)

1ゴール2アシストの大活躍によりチームの勝利に貢献。これで4試合クリーンシートの4連勝を達成した。


得点ランキング

清家、上野、廣澤がそれぞれ1ゴールを記録した。二桁に乗せた清家が一歩
リード。


アシストランキング

塩越が8アシストで首位。2アシストを記録した守屋が清家と並んで2位タイに浮上した。


JWCRランキング

今節の結果、大宮が1ランクアップ、エルフェン、セレッソが1ランクダウンとなった。


順位表

上位3チームに追うベレーザ。そして中位争いから一歩抜け出した大宮。


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