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2024なでしこリーグ1部第5節・2部5節レビュー


今節の試合結果


試合レビュー

日体大SMG横浜 VS オルカ鴨川FC

今季無敗の日体大に挑むオルカ。試合のペースは日体大が握ると21分、右サイドで渡部のクロスに本田が頭で合わせて日体大が先制点を奪う。リードを許したオルカは日体大の堅い守りの前にチャンスを作ることが出来ずに前半を1点ビハインドで折り返す。ハーフタイムに両チームとも選手交代を行うが流れを掴み切れず。57分、62分と早めに交代カードを切った日体大の策が的中したのは69分、途中出場の長谷川がボールをカットすると本田へラストパス。受けた本田がロングシュート。これがGKの頭上を越えてネットに吸い込まれ日体大が追加点。このゴラッソが大きかった日体大、最後までオルカの攻撃をシャットアウトし試合終了。クリーンシートで勝利した日体大は3連勝、一方のオルカは連勝が2でストップとなった。


愛媛FCレディース VS 静岡SSUボニータ

少しずつ上向き始めている愛媛が今季未勝利のボニータを迎えての一戦。試合は立ち上がり10分、CKを獲得した愛媛はショートコーナーで始めると折り返しを受けた筬島のクロスに久保田が頭で合わせて先制点を奪う。リードを許したボニータは36分、早いパス回しから抜け出した梅津が相手DF2人をかわしてシュート。このボールは愛媛GK小松が弾くもののこぼれ球を金丸が押し込んでボニータは同点に追いつく。このまま流れに乗りたいボニータだったが43分に梅津と山田が接触し負傷。ともに前半はプレーするもハーフタイムに交代となる。アクシデントにより2枚の交代を使用しなくてはならなかうなったボニータだったが54分、前線からチェイシングをかけたボニータはGKへのバックパスにプレスをかけた土屋が愛媛GK小松のパスをカット。このカットしたボールがそのままゴールに吸い込まれボニータが逆転に成功する。勿体ない形で失点をしてしまった愛媛はその後追いつくべく猛攻を仕掛ける。しかしボニータの体を張った守備の前に得点が奪えずタイムアップ。豊富な運動量と球際で勝ったボニータが愛媛を破り今季初勝利を手にした。


バニーズ群馬FCホワイトスター VS ニッパツ横浜FCシーガルズ

今季まだ1得点と攻撃の改善が急がれるバニーズがホームにニッパツを迎えての一戦。ベンチメンバーが5人と苦しいチーム状況のバニーズは前半ニッパツの猛攻を浴びる。セットプレーから再三ピンチを作るもののGK松本を中心に粘るバニーズ。前半こそ0-0で折り返すことに成功したもののハーフタイムに岡と櫻井を投入したニッパツは53分、浦島と河野が2人でバニーズの守備を崩して最後は浦島が技ありゴールを見せニッパツが遂に均衡を破る。さらに65分にはペナルティアリア内で澁澤がハンドを取られニッパツにPKを与えてしまったバニーズ。キッカーの河野はGKの逆を突いてしっかり決めリードを2点に広げる。バニーズにとってはこの2点目が重く、攻撃ではニッパツ相手にシュート2本と封じ込まれてしまい成す術なし。このまま2-0で試合を締めたニッパツが2連勝。ホームのバニーズはこれで2連敗となってしまった。


伊賀FCくノ一三重 VS スフィーダ世田谷FC

なかなか波に乗れない両チームの一戦。先制点を奪ったのはスフィーダ。17分、新堀の絶妙なスルーパスに反応した藤原がドリブルで持ち込みシュート。これが決まってスフィーダが良い形で得点する。42分にはCKから相手のオウンゴールによりリードを2点に広げたスフィーダは前半を最高の形で終えた。このままでは終われない伊賀はハーフタイムに下條、藤田と下げて平田、髙山を投入。少しずつ反撃の回数が増える。さらに58分に篠原を投入すると61分、平田のスルーパスに反応した篠原が1点を返す。さらに試合終了間際の90分、村上のCKにまたしても篠原が頭で合わせて伊賀が試合を振り出しに戻す。篠原が監督の期待に応える2ゴールの活躍を見せた伊賀が2-2でなんとか勝点1をもぎとった。一方のスフィーダは後半相手の戦術に対応できずリードを守り切ることができなかった。


ASハリマアルビオン VS 朝日インテックラブリッジ名古屋

開幕4連敗と苦しい状況に立たされるハリマが前節連勝がストップした名古屋との一戦。試合は立ち上がり3分、中盤でボールをキープした名古屋は仁木のラストパスを加藤がしっかり決めて幸先良く先制する。22分には相手のパスをカットした長谷川が仁木へパス。仁木の狙いすましたシュートはネットを揺らし名古屋が追加点。反撃したいハリマは36分、井之脇のクロスボールに千葉がヘディングで合わせて1点を返す。前半を名古屋が1点リードして折り返すと71分、ハリマGK小暮にプレスをかけた江﨑がボールを奪い取りゴールに流し込み名古屋が再度リードを広げる。このミスによる失点が痛かったハリマ。後半アディショナルタイムには左サイドのスペースを突いた市原が自ら切り込みシュート。これが決まって4-1。相手のミスを見逃さなかった名古屋が4-1でハリマを破り今季4勝目。対するハリマは現在のチーム状況を体現した試合となってしまい開幕5連敗となった。


ヴィアマテラス宮崎 VS スペランツァ大阪

4連勝中と絶好調のヴィアマにスペランツァが挑む一戦。1500人近い観衆の中の試合はホームのヴィアマが強さを見せる。25分、右サイドで切通がクロスを上げるとファーサイドで嘉数がヘディング。これがバーに当たるものの跳ね返りを福丸が頭で押し込みホームのヴィアマが先制する。そのごも攻めるヴィアマだが追加点を奪うことはできず前半は1-0で折り返す。反撃の糸口を掴みたいスペランツァは谷本に代えて増永を入れる。迎えた49分、左子のゴール前へのパスを受けた南山が相手を交わしてシュート。これが決まってスペランツァが同点に追いつく。攻勢だったヴィアマだが同点に追いつかれるとギアを上げる。切通のロングボールに入れ替わった齊藤が冷静に決めて勝ち越すヴィアマ。さらに82分には嘉数のCKから今蔵が頭で合わせて3点目。しっかりと強さを見せたヴィアマが3-1で勝利し開幕5連勝。一方のスぺランツァは一時は同点に追いついたものの力負け。今季初勝利はお預けとなった。


つくばFCレディース VS ヴィアティン三重レディース

このまま勝点を積み重ねていきたいつくばが今季初勝利を狙う三重をホームに迎えての一戦。最初にネットを揺らしたのはホームのつくば。25分、岡村の今季初ゴールが決まり先制に成功する。このリードを守って前半を折り返したつくば。巻き返しを図りたい三重は78分、山崎のゴールで試合を振り出しに戻すと81分にペナルティエリア内でファールを貰いPKを獲得する。決まれば逆転という大事な場面だったが、これを決めきることが出来ず。その後は共に交代カードを使ってゴールを狙いに行くもののスコアは動かず。つくばとしては何とか同点のまま試合を終えることに成功し両チーム勝点1を分け合う形となった。


ディオッサ出雲FC VS SEISA OSA レイア湘南FC

今季なでしこリーグに参入した両チームの一戦。まだ勝利のないディオッサは前半から積極的にゴールを狙いに行く。8分には岩下のリーグ初ゴールが決まり先制に成功したディオッサ。その後も追加点を奪いにワントップの柳瀬にボールを集める。対する湘南はなかなか攻撃が噛み合わず39分に成島が交代となるなど流れに乗れない。前半をリードして終えたディオッサだったが48分、湘南の鈴木に同点ゴールを許してしまう。さらに65分、湘南はPKを獲得。ディオッサはこのPKをGK西村がセーブし逆転を許さない。これで流れが変わったか試合終了間際の90分。今度はディオッサがPKを獲得すると、キッカーはフェレール。これをしっかりと決めて勝利を近づける勝ち越しゴールを奪う。このゴールが決勝点となりディオッサは湘南を2-1で破りなでしこリーグ初勝利をあげた。


FCふじざくら山梨 VS JFAアカデミー福島

3連勝中の山梨がホームに全勝中の福島を迎えての一戦。福島はメンバーを多少変更して臨んだこの試合はホームの山梨ペース。得点源の鈴木を中心に押し込む時間を作るもののゴールが遠い。一方、エースの板村を欠いている福島は攻撃が単調になってしまいチャンスが作れない。前半は0-0のスコアレスで折り返す。後半に入ってもなかなかゴールは生まれず62分に両チームとも選手交代を行い変化をつける。67分、セットプレーのチャンスから濱名のゴールが決まり山梨が先制に成功する。追いかける展開となった福島だったが決定機は生まれず。最小リードを守り切った山梨が4連勝を達成。アウェイの福島は今季初黒星となってしまった。


岡山湯郷Belle VS 福岡J・アンクラス

4連勝中の湯郷はエースの横山がこの試合を魅せた。前半から攻め込む湯郷に対して堅い守備で守り抜くアンクラス。防戦一方となっているもののゴールは割らせず前半をスコアレスで折り返す。しかし、後半に入って一層ギアを上げた湯郷は53分の横山のゴールを皮切りに65分には谷口、70分にはまたしても横山のゴールで一気に3点差をつける。さらに88分には杉田にも今季初ゴールが生まれると90分には横山のゴールが決まり2試合連続のハットトリックを達成。後半の猛攻に成す術のなかったアンクラス。攻撃の方はシュート4本に抑え込まれてしまい試合終了。湯郷がホームで5得点の圧勝。開幕5連勝を達成した。


吉備国際大学Charme岡山高梁 VS 大和シルフィード

吉備国大がホームにシルフィードを迎えての一戦。試合は吉備国大のペースで進む。前半から3トップを中心にシルフィードゴールに襲い掛かるシーンを作る。それでも体を張った守備でゴールを許さないシルフィードDF。吉備国大は前半シュート10本放ったもののゴールは奪えずに後半に入る。後半に入るとシルフィードも攻撃チャンスが増え始めオープンな展開に。それでも両チーム最後の部分で決めきることができず迎えた81分、岩田が遂に均衡を破る先制ゴールを決めて吉備国大がリードする。追いつきたいシルフィードは直後に小田を投入しパワープレーも仕掛けるが吉備国大が跳ね返す。結局この1点が決勝点となり吉備国大がホームで勝利を飾った。一方のシルフィードはこれで3試合勝ちなしとなってしまった。


ディアヴォロッソ広島 VS FC今治レディース

勝利が遠いディアヴォロッソ、ホームに勝点で並ぶ今治を迎えての一戦。試合は立ち上がり早々に動く。4分、木須のゴールでホームのディアヴォロッソが先制に成功する。今治が浮足立つ隙を突いたディアヴォロッソは9分にも岡の追加点でリードを2点に広げる。早い時間帯に連続失点を喫した今治は試合を難しくしてしまった。攻撃はほとんど形を作ることが出来ずに前半を2点ビハインドで折り返すとハーフタイムに首藤と森瀬を投入。この交代で流れが変わったか後半は今治が押し込む展開に。それでもリードを守り続けるディアヴォロッソだったが81分に田中にゴールを奪われリードは1点に縮まる。それでも最後まで集中を切らさなかったディアヴォロッソは2-1で競り勝ち勝点3を獲得。対する今治はこれで3連敗となってしまった。


今節のMVP

篠原 沙耶(伊賀FCくノ一三重)

途中出場ながら2ゴールの活躍。チームも2点ビハインドから追いつき勝点1をもぎ取った。

横山 久美(岡山湯郷Belle)

2試合連続のハットトリックを達成し勝利に貢献。チームも大勝した。


得点ランキング

1部では本田が2ゴールを記録し齊藤、河野と並んで4ゴールで首位に並ぶ。

2部では横山が2試合連続のハットトリックを達成し10ゴールで首位に。鈴木と板村が6ゴールで2位になっている。


アシストランキング

嘉数が1アシストを記録し坂田と並んで3アシストでトップ。


JWCRランキング

今節の結果、静岡が3ランクアップ。福島が2ランクダウンとなっている。


順位表

1部はヴィアマが無傷の5連勝。ハリマは5連敗となっている。

2部は湯郷が5連勝。山梨が4連勝で3位に浮上した。

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