見出し画像

2023WEリーグカップ第1節レビュー


今節の試合結果


試合レビュー

三菱重工浦和レッズレディース VS ジェフユナイテッド市原千葉レディース

連覇を狙う浦和と新生千葉の一戦。両チームともに日本代表のメンバーはベンチから外れての試合となった。最初のチャンスは17分の浦和。右サイドでボールを持った遠藤が思い切って放ったロングシュートが綺麗に決まってホームの浦和が先制する。リードされた千葉だったが直後の18分、小林のスルーパスに反応した大澤のロングシュートが決まりすぐさま同点に追いつく。そして勢いのまま21分、加藤のパスから大澤のスルーに鴨川が反応しシュート。これが決まった千葉が逆転に成功する。一転リードされた浦和だったが45分、今季加入した伊藤が遠藤のグラウンダーのクロスを合わせて2-2の同点に追いつき試合を折り返す。後半に入ると浦和の展開に。島田を中心に千葉ゴールに迫るものの体を張って守る千葉DFの前にゴールが奪えない。後半は相手のシュートを1本に抑え終始リズムを作った浦和だったが最後まで逆転のゴールは奪えず試合終了。カップ戦初戦は2-2の引き分けに終わった。


ノジマステラ神奈川相模原 VS セレッソ大阪ヤンマーレディース

チームの連携を深め公式戦に挑む相模原と待ちにまったWEリーグの舞台の初戦となるセレッソの一戦。なでしこリーグ時代から何度も戦っている両チームの試合はペースを握ったのはアウェイのセレッソ。17分、矢形がネットを揺らすもハンドでゴールならず。対する相模原も新加入の榊原が積極的にシュートを放つ。37分、前線からのインターセプトで田中がボールを奪うとパスを受けた高和が落ち着いて決めてセレッソがWE初ゴールを決める。前半をそのまま1点リードで折り返すと67分、ここも前線からプレスをかけボールを奪うと宮本のロングシュートが決まって追加点を奪いリードを広げる。その後は相模原の攻撃の芽を摘んで優位に試合を進めるセレッソ。このまま試合は終了しアウェイのセレッソが記念すべき最初のゲームを白星で飾った。


日テレ東京ヴェルディベレーザ VS AC長野パルセイロレディース

今年こそカップ戦のタイトル獲得へワールドカップにも出場した植木、藤野をスタメンで起用し本気のベレーザ。ホームで長野を迎えての一戦。ワールドカップでの活躍もそのまま藤野がキレのある動きを見せ違いを作ると24分、裏に抜け出した植木のシュートは長野GK伊藤のセーブにあいゴールならず。それでも31分、エリア内でボールを受けた植木のシュートが決まりベレーザが先制に成功する。前半を1-0でベレーザリードで折り返すと73分、追いつきたい長野は途中交代の菊池がシュートを放つもGK正面。75分には土方が決定機を作るもゴールとはならず。そして終盤の88分、岩﨑のクロスボールに反応した植木が今日2点目を決めて勝利を近づける。それでも意地を見せたい長野はアディショナルタイムに上田のシュートがポストに当たり跳ね返ると伊藤が押し込み1点を返す。しかし反撃もここまで。ベレーザが2-1で勝利し開幕戦白星発進となった。


サンフレッチェ広島レジーナ VS マイナビ仙台レディース

過去の対戦成績では互角の両者の一戦。試合を優位に進めたのはホームの広島。25分、瀧澤のCKを市瀬が頭で合わせて先制点を奪う。ロングボールと速攻を上手く使いこなし仙台に圧力をかけていくと今季加入した髙橋が前半だけでシュート6本を放つ。チーム全体でも12本のシュートを放ったものの決定力を欠き1点で前半を折り返す。前半良いところが少なかった仙台は54分、CKのこぼれ球を回収し中島のクロスが直接ゴールに吸い込まれ仙台が同点に追いつく。しかし直後の61分に裏に抜け出してドリブルで自らコースを作った中嶋のシュートが決まり広島が勝ち越しに成功する。67分には今日再三チャンスを作った髙橋のゴールが決まって3-1。広島の勢いは止まらず84分、右サイドを抜け出した立花のクロスを松本が合わせて4点目。攻撃の形がハマった広島が4得点を奪って試合終了。対する仙台は後手を踏むシーンが多く選手層の厳しさも痛感する試合となった。


大宮アルディージャVENTUS VS INAC神戸レオネッサ

対INAC戦未勝利の大宮が初勝利をかけて挑む一戦。INACは代表メンバーが帯同せずベンチも4人と厳しい状況で戦う。スコアが動いたのは13分、相手DFのクリアボールを阪口が回収すると林に落とす。受けた林のシュートは相手に当たって軌道が変わりゴールに吸い込まれ大宮が先制に成功する。その後も阪口の中心にチャンスを作る大宮は34分、阪口のパスを受けた杉澤のグラウンダーのクロスを井上が相手より先に合わせて追加点。そして勢いのままに37分、有吉のサイドチェンジを受けた仲田がペナルティエリア外から放ったブレ球がネットに突き刺さるゴラッソでリードを3点に広げる。前半だけで3点を奪い圧倒した大宮。対するINACは攻守が噛み合わず本来の力が出せない。それでも後半に入ると修正したINACがチャンスを増やす。57分、中央でパスを受けた成宮が放ったシュートがバーに当たるもバウンドしてゴールに入り1点を返す。その後も徐々にペースを握るINACだがシュートまで持ち込めない。そしてスコアが動かず迎えたアディショナルタイム、有吉のクロスはクリアされるもののこぼれ球を井上がシュート。これはブロックされるもそのこぼれを再度シュートしこれが決まって4-1。INAC相手に4点を奪った大宮が初勝利を決めた。対するINACはベストメンバーではなかったもののWEリーグ始まって最多となる4失点を記録してしまった。


アルビレックス新潟レディース VS ちふれASエルフェン埼玉

加入した川澄は早速のスタメンとなった新潟、ホームでエルフェンを迎えての一戦は新潟ペースに。25分、杉田が跳ね返したボールに反応した石淵が相手GKをかわしてゴールに流し込み新潟が先制すると34分にはPKを獲得した新潟は道上がこれを決めて2-0。対するエルフェンも41分、祐村のクロスを一度はクリアされるもこぼれ球を瀬戸口が決めて1点差に詰め寄る。前半をこのまま新潟の1点リードで折り返すと開始早々の52分、川澄がボールを奪ったのをきっかけに道上が持ち運ぶと石淵とのパス交換でうまく抜け出してシュート。これが決まって点差を広げる。66分には杉田のCKを道上が頭で合わせて4-1。道上はハットトリックを達成した。道上の活躍により試合を楽にした新潟はその後のエルフェンの攻撃を守り抜き試合終了。結果的には4-1と快勝で勝点3を獲得した。


今節のMVP

道上彩花(アルビレックス新潟レディース)

カップ戦初戦でいきなりハットトリックを達成。チームも4-1で快勝し勢いをつけた。次節のベレーザ戦は一つの山場となるがそこでも得点を奪えるか。


得点ランキング

ハットトリックを達成した道上が首位発進。2ゴールで植木、井上が追う。


アシストランキング

瀧澤が2アシストで首位に立っている。今後どこまで積み上げられるか。


JWCRランキング

今節結果、広島が2ランクアップ。エルフェンは2ランクダウンとなった。


順位表

グループAでは広島、セレッソが白星発進。連覇を狙う浦和は千葉と引き分け勝点1に留まった。


グループBでは大宮、ベレーザ、新潟の3チームが勝利。代表組を欠いたINACは痛い黒星。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?