2023 皇后杯3回戦レビュー
3回戦の試合結果
試合レビュー
伊賀FCくノ一三重 VS 福岡J・アンクラス
なでしこリーグ1部の伊賀と2部のアンクラスの一戦。前半は両チーム堅いプレーが目立つ。攻撃に定評のある伊賀だがアンクラスの守備の前にシュートシーンがほとんど作れずに前半はシュート2本に終える。対するアンクラスも課題の攻撃力は改善されず、前半はシュート0となった。それでも後半に入ると少しずつ伊賀押し込むシーンが増え始めると56分、下條のインターセプトから最後は常田が決めて伊賀が試合を動かすと、80分には村上のゴールで点差を2点に広げる伊賀。反撃をしたいアンクラスだったが効果的な打開策を最後まで見つけることはできずにこのまま試合終了。前半は苦戦した伊賀だったが終わってみれば2-0でしっかりと勝利し4回戦進出を決めた。
日体大SMG横浜 VS 帝京平成大学
大学生同士の対戦となったこの試合、立ち上がりを制したのは日体大。10分、ペナルティエリア内でファールをもらうと、PKのキッカーは北沢。これを冷静に決めて日体大が早い時間でリードを奪う。追いかける展開となった帝京平成大学はなかなか日体大ゴールまで攻め込むことが出来ない。日体大としても追加点を奪うことはできず前半を1-0で折り返す。後半に入ると両チームとも攻撃のスピードが上がるが、先に制したのは日体大。70分。相手のクリアボールを回収すると最後は季が決めて追加点。リードを広げられた帝京平成大学も85分にFKの流れからキャプテンの古賀が1点を返すものの反撃はそこまで。接戦を制した日体大が4回戦に勝ち進んだ。
オルカ鴨川FC VS 藤枝順心高校
なでしこリーグ覇者のオルカに挑む形となった藤枝順心。試合はキックオフ早々の1分に動く。CKのチャンスを獲得した藤枝順心は下吉のキックを辻澤がダイレクトで合わせて電光石火の先制点を奪う。立ち上がり早々に失点し浮足立つオルカに対して藤枝順心は攻め立てる。8分、久保田の右からのグラウンダーのパスに、またしても辻澤が合わせて藤枝順心は追加点。一気に試合を有利にする。2点を追いかける展開になってしまったオルカだったが、少しずつ試合の主導権を握り始めると、43分、相手のクリアミスも絡み河野がネットを揺らし点差を1点に縮める。それでも前半を2-1で藤枝順心がリードした状況で後半を迎えると、立ち上がりにチャンスを作ったのは追いかけるオルカ。49分、松尾が右サイドを突破すると河野と繋ぎ最後は鈴木がダイレクトで決めてオルカは同点に追いつく。2点のリードを守りきれなかった藤枝順心だったが、その後は一進一退の攻防が続く。そしてスコアは動かず試合もラストとなる後半アディショナルタイム、藤枝順心は右サイドを突破すると鈴木のクロスに合わせたのは辻澤。この試合ハットトリックとなる劇的ゴールが決まり藤枝順心がオルカを3-2で下して4回戦進出を決めた。
大阪体育大学 VS 愛媛FCレディース
バニーズにPK戦の末勝利した大阪体育大学と十文字高校に快勝した愛媛の一戦。試合は両チーム決め手を欠きチャンスを活かす事が出来ない時間が続く。それでもカテゴリーで上の愛媛が先に魅せる。37分、右サイド深くから桜井がクロスを上げると中で合わせたのは久保田。素晴らしいゴールが決まって愛媛が前半のうちに先制する。このリードのまま後半へと折り返すと、愛媛は次第に試合を支配し始まる。積極的にシュートを打つシーンが増えると73分、阪本、平塚とパスを繋ぐと最後は大宮がドリブルからシュート。これがネットを揺らし愛媛がリードを2点に広げる。まず1点を返したい大阪体育大学だが、愛媛の攻撃を跳ね返すので精一杯の状態が続きゴール前まで攻め込まない。それでも矢野が何本かシュートを放つがゴールを決める事はできずに試合終了。良い時間帯にしっかりとゴールを重ねた愛媛が大阪体育大学に勝利した。
ヴィアマテラス宮崎 VS 東洋大学
2回戦は接戦の末勝利した駒を進めたチームの一戦。普段は有利な試合運びが多いヴィアマだったがこの試合は東洋大学の時間も多い前半。それねも互いに最後の部分はやらせずに得点は生まれない。前半をスコアレスで折り返すと、ハーフタイムでの修正で勝ったか、ヴィアマが攻め込む時間が増える。この流れをしっかり決め切るヴィアマは69分、嘉数のFKを坂本が合わせると最後はエースの齊藤がヘディングで決めてヴィアマが均衡を破る。その後も追加点を狙うヴィアマに対して劣勢が続く東洋大学。後半は途中交代で入った田中がファーストシュートを放ったのも試合終盤。ほとんど攻撃を作らせてもらえなかった東洋大学。ヴィアマの守備が光る形となったこの試合は1-0でヴィアマが勝利した。
ASハリマアルビオン VS スペランツァ大阪
なでしこ1部のチーム同士の一戦だったが前半は攻め込むハリマに対してカウンターを虎視眈々と狙うスペランツァ。試合が動いたのは40分、ハリマはCKのチャンスを作ると阪中のキックは中で内田が完璧に合わせて先制に成功する。チャンスをしっかり決め切ったハリマは前半をリードして折り返すとハーフタイムに2枚替えを敢行。その効果もあってか50分、阪中をFKのこぼれ球を葛馬が押し込んでリードを広げるハリマ。2点を追いかける展開となったスペランツァは59分に2枚替えを行うものの72分に正野にヘディングシュートを決められて0-3に。その直後には交代枠を使い切る3枚替えで勝負に出たスペランツァだったがゴールを奪うかは出来ずに試合終了。セットプレーをしっかりと決め切ったハリマが3-0でスペランツァを倒して4回戦に駒を進めた。
スフィーダ世田谷FC VS 日テレ東京ヴェルディメニーナ
強豪チーム同士の注目の一戦となったこの試合。戦前の予想に反してスフィーダが攻め込む時間が増える。前から積極的に圧力をかけていくと、27分、相手のDFラインのパス交換から前に出たボールをインターセプトした長﨑がロングシュートを放つとこれが綺麗に決まりスフィーダが先制点わ奪う。その後も追加点を狙うスフィーダだったがメニーナGKウルフジェシカの好セーブの前に追加点は奪えない。それでもメニーナのシュートを0に抑えたスフィーダは後半に入っても押し込む時間は続く。反撃をしたいメニーナだったが、この試合のファーストシュートが生まれたのも試合終盤。終始試合のペースを握ったスフィーダは1点差という危ない試合展開だったもののしっかりと勝ち切って4回戦へと駒を進めた。
ニッパツ横浜FCシーガルズ VS 大和シルフィード
なでしこリーグ同士の試合となった一戦は両チーム拮抗した展開に。リーグ戦ではニッパツに敗れているシルフィードだったが果敢に攻め込むシーンも見られる。それでもなかなか得点には結びつかなかったが43分にPKを獲得すると、キッカーの須恵が決めてシルフィードが待望の先制点を奪う。しかし、ニッパツも反撃に入ると前半のアディショナルタイムに小須田のラストパスを受けた髙橋のゴールで試合を振り出しに戻す。そのまま後半に入ると75分に蔵田のスルーパスに反応した片山が落ち着いてゴールを決めてニッパツが逆転。追いかける展開となったシルフィードはFWを投入し勝負に出るものの得点には至らずに試合終了。見事な逆転で試合を制したニッパツがスフィーダとの4回戦に進出した。
得点ランキング
齊藤が5ゴールでトップ。3回戦でハットトリックを達成した辻澤は今大会4ゴールとし片山と並んで2位に浮上した。
トーナメント表
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