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2023なでしこリーグ1部第7節・2部第5節レビュー

今節の対戦カード


試合レビュー

ニッパツ横浜FCシーガルズ VS 愛媛FCレディース

絶好調のニッパツがホームに愛媛を迎えての一戦。試合は開始10分、愛媛がCKを獲得するとキッカーの小島が蹴ったボールは一度ニッパツDFが跳ね返すもこぼれ球を桜井が決めて愛媛が先制する。追う展開となったニッパツだが慌てることなく迎えた38分、片山がペナルティエリア内で倒されPKを獲得するとキッカーは倒された片山。これをしっかりと決めて同点に追いつく。勢いに乗るニッパツは44分、奈良のCKをフリーになったキャプテンの吉田が頭で合わせ逆転に成功する。前半をそのままリードした展開で終えたニッパツ。後半に入ると中盤でのボールの奪い合いが増えシュートシーンが減る両チーム。1点差の展開ながら集中したニッパツの守備を打ち崩せない愛媛。時間だけが過ぎて行きここでタイムアップ。最低リードを守り抜いたニッパツが6連勝とした。


 大和シルフィード VS 静岡SSUボニータ

今季なでしこ1部に昇格したチーム同士の一戦。試合は昨年の2部チャンピオン静岡のペースで進む。三輪が3本のシュートを放つなど積極性を見せるがゴールが遠い。対するシルフィードも根府が起点となって攻め立てる。前半はそのままスコアレスで終えると後半に入り両チームのギアが上がる。選手交代をしながら糸口を探して迎えた76分。高島のCKを日野が頭で合わせ静岡が先制点を獲得すると追いつきたいシルフィードは84分に濱本を投入。するとこの采配が的中する。88分、その濱本がゴールを決めて同点に追いつくとわずか1分後にはまたしても濱本のゴールによりシルフィードが一気に逆転する。濱本の活躍により逆転勝利を飾ったシルフィード。チームも連勝となった。


朝日インテックラブリッジ名古屋 VS 日体大SMG横浜

好調の名古屋が日体大をホームに迎えての一戦。拮抗した展開が続く中でスコアが動いたのは28分、ボールを受けた金子が放ったロングシュートは名古屋GK垣内が弾いて防いだ。しかしここで主審はゴールの判定。弾いた後の回収時にラインを割ったとの判断からゴールを認められたと思われるがスローで見ると厳しい判定だった。これによりペースを崩された名古屋は相手より多くのシュートを放つもののゴールが遠い。後半に入っても果敢にゴールを目指す名古屋だったが日体大の堅い守備の前にゴールが奪えず。なんとか1点を守り切った日体大。開幕戦以来となる勝利を飾った。対する名古屋は微妙な判定もあり黒星で4月を終えた。


伊賀FCくノ一三重 VS オルカ鴨川FC

上位進出へ負けられない両チームの直接対決。立ち上がりから試合は動き出す。14分、相手からボールをカットした下條からのパスを受けた小川がゴールを決めてホームの伊賀が先制する。そして22分には先ほど決めた小川からのパスを受けた平田のゴールで追加点を奪う。2点リードされたオルカは34分に近藤に代わってハンナディアスが入るとそのまま積極的にシュートを狙う。前半を2-0で折り返すと後半はオルカペース。64分、相手からボールを奪取した松尾がそのままシュートを放つとこれが決まり1点差に迫る。その後も同点を目指しゴールを狙うが伊賀DFに阻まれる時間が続きタイムアップ。結果的には伊賀が2-1で競り勝った。


スペランツァ大阪 VS バニーズ群馬FCホワイトスター

今季まだ勝点が取れていない大阪はホームにバニーズを迎えての一戦。先制点は大阪に生まれる。21分、右サイドを攻略して突破すると最後は上西が決めて先制に成功する。この勢いのまま追加点が欲しい大阪は34分、スローインの流れから中野がヘディングで合わせ追加点。2点差とされたバニーズだが45分、左サイドへ展開すると最後は川﨑が合わせて前半のうちに1点を返す。後半に入っても攻めるのは大阪。65分、敵陣でボールをつなぐと最後は小嶋が決めて再度2点差とする。その後は追いついて時計の針を進めた大阪。3-1で勝利し今季初勝点を獲得した。


スフィーダ世田谷FC VS ASハリマアルビオン

上位進出へ勝利の欲しい両チーム。試合はスフィーダが終始ボールを握る展開となる。柏原、大竹を中心にハリマゴールに襲い掛かると39分、樫本が倒されPKを獲得すると、これを大竹が決めてスフィーダが先制する。1点リードで折り返すと後半はリードを守りながら試合を進める。対するハリマはボールを保持してもなかなかシュートまで持ち込めない。そして77分、前半から何度もシュートを放っていた柏原のゴールでスフィーダが追加点を奪うと、83分には樫本のゴールで勝負あり。ハリマは試合を通じてシュート1本に抑え込まれてしまった。勝ったスフィーダは勝点を11に伸ばした。


ヴィアマテラス宮崎 VS つくばFCレディース

1位2位直接対決となった一戦はホームのヴィアマが強さを見せる。前半から果敢につくばゴールに襲い掛かると現在得点ランクトップの齊藤がシュート5本を放つなどゴールも時間の問題かた思われた30分、防戦一方だったつくばがPKを獲得するとキッカーの内藤が決めて先制に成功する。ワンチャンスにやられたヴィアマは1点リードされた展開で後半に折り返す。後半に入っても勢いの落ちないヴィアマに歓喜が訪れたのは開始早々の46分。齊藤のゴールで同点に追いつくと3分後の49分には坂本のゴールで逆転。そして54分には齊藤が今日2点目、今季9点目のゴールを決めてつくばを突き放す。反撃したいつくばだったが劣勢を跳ね返すことはできずシュートは試合を通じて2本のみ。リードされる展開でヒヤヒヤしたものの終わってみれば完勝だったヴィアマ。つくばを抜いて勝点11とし首位に立った。


JFAアカデミー福島 VS ノルディーア北海道

前節快勝した福島がまだ白星のないノルディーアを迎えての一戦。得点は開始早々の2分、古賀のゴールで福島が幸先よく先制する。そして3分後の5分には金成のゴールで追加点を奪い優位に試合を進める。踏ん張りたかったノルディーアだったが21分に金成に再度ゴールを許してしまい3点差とされる厳しい展開に。1点でも返したいノルディーアは上野がなんとかシュートを1本放つことしかできず45分には谷川にゴールを奪われ0-4。前半だけで試合を決定付けた福島。後半は公式戦出場の機会が少ない選手もピッチに立ちながら試合を優位に進める。ノルディーアもなんとか攻めるものの決定機にはつながらずこのまま試合終了。前半で4点を奪った福島が今節も危なげなく勝利し連勝とした。


FCふじざくら山梨 VS ヴィアティン三重レディース

ホームで勝利を飾りたい山梨が今季無敗の三重を迎えての一戦。試合は山梨がチャンスを多く作る。鈴木、田中が2本ずつシュートを放つと対する三重は片野田を中心に山梨ゴールに迫る。両チーム得点は奪えず後半に折り返すと三重はハーフタイムに2枚替えを行う。活性化を図りたい三重だったが64分、山梨の脇田の今季2点目が決まる。リードする展開となった山梨は守備の陣形を崩すことはせずカウンターを狙う機会が増えていく。追いつきたい三重は直後に山﨑を入れて反撃に出るも山梨の集中力を保った守備を攻略することができずタイムアップ。1-0で山梨がホーム初勝利と連勝となった。


岡山湯郷Belle VS ディアヴォロッソ広島

早く初勝利が欲しい湯郷はホームでゴールラッシュとなった。立ち上がりこそなかなかゴールには結びつかなかったものの25分に鳥海のゴールで先制すると34分に内田のゴールで追加点を奪う。湯郷ペースで進んだ前半はこのまま2-0で折り返す。後半に入っても勢いが落ちない湯郷は49分に鳥海が今日2点目を決めると60分には内田も2ゴール目。そして76分に横山が5試合連続ゴールを決めて5-0とする。防戦一方のディアヴォロッソが反撃する隙を与えない湯郷は85分に片山のゴールで6点目。さらにアディショナルタイムには内田がハットトリックを達成し7-0の圧勝。ディアヴォロッソのシュートを0で抑えた後半の湯郷。実力以上の大差のゲームとなった。


吉備国際大学Charme岡山高梁 VS 福岡J・アンクラス

前節今季初勝利を飾った吉備国大が3戦負けなしのアンクラスを迎えての一戦。試合は両チーム拮抗した展開となる。吉備国大はFW西村が3本のシュートを放つとアンクラスは小山を中心にゴールに迫る。五分五分の展開となった前半をスコアレスで折り返す。後半に入ってもじっくりとした展開が続き迎えた61分、アンクラスは上村のゴールが決まり待望の先制点を獲得する。しかし吉備国大も負けてはいられない。3分後の64分に板倉のゴールですぐさま同点に追いつく。その後は両チーム追加点狙って交代枠を使いながら攻めるも得点は生まれず。試合はこのまま終了し拮抗した勝負は1-1のドローとなった。


今節のMVP

濱本まりん (大和シルフィード)

84分に途中交代してわずか4分後に得点。さらにその1分後には逆転ゴールを決め劇的な逆転勝利に貢献した。

内田好美 (岡山湯郷Belle)

今季初ゴールを含むハットトリックの活躍によりチームも7-0で大勝し今季初勝利を獲得した。


得点ランキング

片山、小川、平田が揃ってゴールを決めて5ゴールで並ぶ。濱本が2ゴールをあげ3ゴールとし6位タイに。

上位では齊藤が2ゴールの活躍で得点数を9に伸ばした。また、内田がハットトリックを達成し一気に得点ランク4位タイに。


アシストランキング

室井、水野、神谷が3アシストで首位。4位タイに2アシストで13選手がおりまだまだ混戦。


JWCRランキング

今節の結果なでしこリーグでは山梨が4ランクアップ。スフィーダ、福島が2ランクアップとなった。


順位表

1部ではニッパツが勝点19で首位。今節勝利した伊賀が2位に浮上。

直接対決を制したヴィアマが首位に返り咲き。2位に福島、3位につくばとなっている。

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