2023なでしこリーグ1部第19節レビュー
今節の試合結果
試合レビュー
バニーズ群馬FCホワイトスター VS スフィーダ世田谷FC
優勝へ勝利が必要のスフィーダは開始早々からバニーズゴールに迫る。立ち上がり9分に長﨑のゴールで先制点を奪うと、16分に新堀のゴールで追加点。対するバニーズも27分に新田のゴールで1点を返し反撃の狼煙をあげる。しかし直後の29分にまたしても新堀に決められて1-3に。この1点が大きかったか39分に大竹のゴールで4点目を奪ったスフィーダ。さらに前半アディショナルタイムには長﨑の今日2点目となるチーム5点目が決まる。前半で大差をつけたスフィーダはシュート5本全てを決めた。後半に巻き返したいバニーズだったが54分にオウンゴールで6点目を献上し勝負あり。アウェイのスフィーダが6-1でバニーズを破り逆転優勝への望みを繋いだ。
スペランツァ大阪 VS 日体大SMG横浜
残留へ向けて勝ち星を増やし続けるしかない大阪がホームに日体大を迎えての一戦。前半のペースはアウェの日体大。12分、ドリブルで持ち運んだ森田のゴールで先制点を奪う。対する大阪は前半は日体大の攻撃に後手を踏んでしまいシュートはわずかに1と苦しい展開に。前半はそれでも失点を1に抑え反撃したい後半だったが決定機はなかなか作れない。それでも諦めない大阪は徐々にオープンな展開になった終盤にチャンスを作ると87分、直接FKの流れからこぼれ球を宮本が押し込んで土壇場で同点に追いつく。そして勢いのまま逆転を狙う大阪はアディショナルタイム、混戦となった中で相手のクリアボールを拾い増田のシュートが決まって逆転に成功する。わずか4分間で2点を奪った大阪。劇的な逆転勝利で4試合ぶりの勝点3を獲得し残留へ望みを繋いだ。
オルカ鴨川FC VS ニッパツ横浜FCシーガルズ
首位決戦。勝てば優勝が大きく近づくオルカと逆転での首位を狙うニッパツの一戦。スコアは開始早々の3分に動く。並木のCKから山幡のヘディングはバーに当たるも跳ね返りを鈴木が押し込んでオルカが先制する。22分には近藤のパスを受けた鈴木の今日2点目が決まってオルカが点差を広げる。この勢いのまま攻めるオルカは43分にも近藤のゴールで3点目。試合を一機に優位に進めるが黙って負けるわけにはいかないニッパツは45分、片山のゴールで1点を返して前半を3-1でオルカのリードで折り返す。後半に入ると一転としてニッパツペースに。55分、小須田のクロスを片山とつないで最後は蔵田が決めて点差を1に縮めると60分、奈良のクロスを河野が決めて遂にニッパツが同点に追いつく。3点差を追いつかれたオルカはニッパツの勢いに押され攻撃が続かず苦しい展開に。それでも逆点は許さず拮抗したスコアのまま終盤へ。両チーム勝利を狙ったもののあと1点が生まれず試合終了。一方的にかと思われたこの一戦は最終的には3-3の引き分けに終わった。
愛媛FCレディース VS 静岡SSUボニータ
残留を争う直接対決。愛媛は勝てば一気に抜け出せるだけに勝利が欲しい。試合は愛媛のチャンス7分、左サイドを起点にパス交換で攻め上がると最後は走りこんだ松本が決めて先制する。そして6分後の13分にはまたしても松本が相手のクリアボールを保持し持ち込んでゴールを決め追加点。愛媛の攻勢で進む前半だったが2点リードを奪われた静岡は43分、中川のゴールで1点を返して前半を折り返す。しかし後半に入っても攻撃が活性化する愛媛は静岡ゴールに迫る。それでもなんとか守りチャンスを伺う静岡は56分、66分と2枚替えを行い打開を図るが愛媛の攻勢が続く。最後まで同点を狙った静岡だったがペースを握った愛媛の前にゴールは奪えず試合終了。前半早々の2点を守り抜いた愛媛が2-1で勝利し2連勝。勝点を21に伸ばして残留争いから抜け出す形となった。対する静岡はこの敗戦によって残留争いがより過酷なものになってしまった。
大和シルフィード VS ASハリマアルビオン
逆転残留へまずは11位の静岡との差を詰めたいシルフィードだったが今日も立ち上がりに失敗してしまう。7分、ハリマの亀井にゴールを奪われて苦しい展開にしてしまうと16分には谷島のゴールで追加点を奪われる。その後もハリマの攻撃に対して守るのが精いっぱいのシルフィード。前半は相手の11本のシュートに対して1本と厳しい試合展開。それでも後半最初のチャンスを活かしたのはシルフィード。59分、CKから白井が合わせて点差を1点に縮める。しかしその後が続かず流れはまたしてもハリマに。そして1-2の状態のまま試合も終盤に入って86分、杉田のFKから吉田に合わせられ1-3に。絶望的な状況となるとアディショナルタイムには内田に4点目を決められて万事休す。チャンスをほとんど作れなかったシルフィードはこれで3連敗。3試合で13失点と失点が止まらない状況となっている。対するハリマは3試合ぶりの勝利を手にした。
伊賀FCくノ一三重 VS 朝日インテックラブリッジ名古屋
首位オルカと2位ニッパツの直接対決が引き分けに終わりこの試合勝利すれば優勝に近づく3位、4位の直接対決。最初のチャンスを決めたのはアウェイの名古屋。15分、江﨑からのパスを受けた神谷がゴールを決めて先制点を奪う。対する伊賀も29分、CKのチャンスから下條、村上とショートコーナーでつなぎ秦がシュート。これはポストに当たるものの跳ね返りを森がヘディングで押し込んで同点に追いつく。その後は好調の伊賀が攻める時間が続くも名古屋は追加点を許さずに前半を1-1で折り返す。後半に入ると両チーム堅い展開となり中盤の攻防が激しくなる。それを破ったのはアウェイの名古屋。67分、安部がFKを直接決めて勝ち越しに成功する。再度リードを奪った名古屋は伊賀の攻撃を守りぬき試合終了。3位、4位の直接対決となった一戦はアウェイの名古屋が2-1で競り勝ち首位のオルカに勝点3差に迫った。
今節のMVP
松本 苑佳(愛媛FCレディース)
7分、13分の立て続けに得点を記録しチームの勝利に貢献。この勝利により残留をほぼ決定付けた。
得点ランキング
神谷が14ゴールで単独首位。2位に片山が11ゴール。3位に内田、鈴木。新堀が10ゴールで後をつける。
アシストランキング
三本が2アシストを記録し7アシストで単独首位に立った。
JWCRランキング
今節の結果なでしこリーグのチームでは、オルカが2ランクダウン、伊賀が4ランクダウンした。
順位表
オルカはニッパツと引き分け首位キープ。名古屋が伊賀に勝利し3位に浮上した。
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